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【思い出は】【色褪せない】」(2009/07/02 (木) 13:02:19) の最新版変更点

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<p> 楽しい思い出は色褪せやしない、なんて緑のあの子が私と楽しそうに話していたのも数時間前のお話で、私はそんな彼女の顔を思い浮べながら自動車のハンドルを握り直した。<br /><br /> 緑の彼女、翠星石はみんなからも慕われる、要はアイドル的な何かを持ち得ているのだろう、カリスマ性がある。<br /><br /> それなれば浮いた話でも聞かされるのか、と内心ため息を吐きつつ耳を傾けよう、なんて思っていたのだが、実際はそれとは全くかけ離れた内容だった。<br /><br /> そういえば蒼星石が、昨日、蒼星石が、前に蒼星石が……。<br /><br /> 彼女の話に必ず入り込む一つのワード『蒼星石』<br /><br /> 彼女にとって楽しい思い出とは蒼星石がいるから成り立つわけであって、彼女がいなければ、もしそれが他人にとって幸せだと感じることでも翠星石にとってはそれは完成した幸せではない、と言うことになる。<br /><br /> 逆もまた然り、だ。<br /><br /> 彼女は片割れに依存しているのだろう。それで彼女が幸せならば別にそれはいい。<br /><br /> しかしだ、もう一つの片割れはどう思っているのだろう。<br /><br /> 双子とはいえ、すべてが同じ思想なんてはあり得ないし、そんなことを許したくはない。<br /><br /> そう、例えば私たちのような。<br /><br /> 雪華綺晶と、薔薇水晶という相対した関係ならば</p> <p>バックミラーに移った自分の顔から自らの苛つき、いや、高揚感に近いものを読み取ると、駐車場に車を止める。<br /><br /> 車から降りると、辺り一帯に芳しく漂う厳かな香りを思い切り吸い込み、助手席側に置いておいた一本の花を手に取った。<br /><br /> 翠星石の言うことは最もだ。<br /> 思い出は色褪せることはない。<br /><br /> しかしそれは楽しい事ばかりではなく、辛いこと、嫉ましい事だって……色褪せることなんてはないのだ。<br /><br /> 線香の匂いを吸い込みながら私は『片割れ』の眠る場所へと歩む。<br /><br /> いつだって甦る、あの日の記憶。<br /><br /> 『やめて、雪華綺晶ッ!』<br /><br /> いつだって蘇る、あの日の感触。<br /><br /> 刺さりゆく感覚。<br /><br /> 手に持った黄色い薔薇を投げ付けて、私は無意識に笑っていた。<br /><br /><br /> 『さようなら、もう一人の私』<br /><br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <hr /><p>蒼「今日は梅雨の晴れ間、せっかくだからお布団干そうよ」<br /> 翠「合点承知ですぅ」<br /> 蒼「じゃあ姉さんそこに広げてあるのを干しててよ。僕は押入れの中に眠ってるのも<br />   出しちゃうから」<br /> 翠「任せとけですぅ。ほらこの布団ヤローさっさと歩きやがれですぅ」<br /> 蒼「まったく…ふふ。…ん?あれ、この布団…」<br /> 翠「あっ!それ蒼星石がちっちゃいころに使ってた敷布団ですねぇ、懐かしいですぅ」<br /> 蒼「ホントだね…昔はこんなちっちゃかったんだね僕たち…。で、こっちのが姉さんのかな?」<br /> 翠「おっ!見せてみろですぅ」<br /> 蒼「…?これは…」<br /> 翠「!!! 見るなです…ぅ…」<br /> 蒼「明らかにおねしょのシミだね…」<br /> 翠「…ぅぅ…蒼星石のバカヤローですぅ…おめぇも一緒に干してやるですぅ…」<br /> 蒼「ふふっ、姉さん可愛い」<br /> 翠「か、からかうなですぅ///」<br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <hr /><p>巴「~♪」<br /> ジ「ん、何やってんだ柏葉。随分楽しそうだけど」<br /> 巴「あ、桜田くん。今アルバム見てたの。そしたら懐かしくなっちゃって」<br /> ジ「なーる。どれ、僕も見ていいか?」<br /> 巴「うん。じゃあ一緒に」<br /> ぺら…<br /> 巴「あ、これ桜田くんの小学校入学式の写真だ」<br /> ジ「うわー、僕も柏葉もちっこいなー」<br /> ぺら…<br /> 巴「これは夏休みに山で川遊びした時ね」<br /> ジ「僕が川に落ちて服乾かすために素っ裸になったヤツか…まだ覚えてるけどあの時誰かに押されたような感触が…」<br /> 巴「次いこう次」<br /> ぺら…ぺら…<br /> 巴「あ、去年のクリスマス」<br /> ジ「お、柏葉がサンタコスした写真もあるな」<br /> 巴「桜田くんもプレゼントコスしたよね」<br /> ジ「裸にリボン巻いてな。なあ、今にして思ったんだがあれってコスプレっつーよりむしろ…」<br /> 巴「次へ参ります」<br /> ぺら…<br /> ジ「ん?なんだこりゃ」</p> <p>巴「ああ、それ先週の桜田くんよ。雨に降られちゃって家に帰って着替えてるトコ」<br /> ジ「それが、何でアルバムに写真として納められているか聞いていいか?」<br /> 巴「だめ。次」<br /> ぺら…<br /> ジ「…おい」<br /> 巴「昨日の桜田くんのシャワーシーン。きゃー超くーる」<br /> シ「どうやって撮ったんだよ!?つか盗撮じゃねーか!!」<br /> 巴「だから?次で最後かな」<br /> ぺら…<br /> ジ「…何も無いぞ」<br /> 巴「そうだね。じゃあ、入れればいいんじゃないかな」<br /> ジ「…あ、僕ちょっと用事が~ってドアノブが壊されてるー!?」<br /> 巴「写真のお題は…そうだな、『くやしい!でも感じちゃう』で」<br /> ジ「くそっ!ならば窓…って何で鉄格子がはめてあんだよ牢獄かここはー!?」<br /> 巴「いい思い出にしようね、桜田くん」<br /> ジ「や、止めろ!!僕にそんな趣味は…アーッ!…くやしいでも(ry」ビクンビクン<br /><br /><br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <hr /><p>風がなんだか冷たい。夏も近い夕暮れ時、私はそう感じた…。<br /> 今日は以外と気温が低いのかしら?それとも恐怖の所為?。<br /> ドアの向こう側に吹く風はさぞかし冷たいんでしょうね。此所よりもずっと…。<br /> それともこれがその風なの?私は震える体を抱え込む。<br /><br /> 自分の臆病な鼓動を押さえるかのように、ゆっくりと入口まで歩みを進める。<br /> 辿り着き、そこに見える景色はとても眺めが良かった。<br /> だけど嫌いなものには変わりがない。目に移るもの全て…。<br /><br /> 私は悪戦苦闘しながら入口のドアを開けた。<br /> 先程まで足下に在った自分を脅かす場所に、今は背を向けている。<br /><br /> 風が一層強く吹き付ける。振り払いたいけどまとわりつく風。<br /> みんなが私を見ている。私を苦しみを糧としているヒトの形をした何か。<br /><br /> やがて決して忘れる事はないであろうこの思いと共に、私は足下を蹴る。<br /><br /> 風はいつの間にか止んでいた。<br /> 目の前には私を脅かしていた場所。<br /> 時が逆にゆっくりと進む中、決して瞳を閉じたりなんかしなかった…。<br /><br /> この目に焼き付けて焼き付けて焼き付けて焼き付けて…<br /><br /> 未来永劫、決して色褪せないように…<br /><br /> 【思いでは】【色褪せない】</p> <hr /><p>紅・金・翠・蒼・雛・雪・薔「…」<br /><br /> 銀「…」<br /><br /><br /> 蒼「まさか君がそんな人だとは思わなかったよ…」<br /> 雛「めちゃくちゃカッコ悪いのー…」<br /> 雪「ああ…そんな可愛い黒薔薇のお姉さまも食べてしまいたい…」<br /> 薔「…銀ちゃん……芸人目指すの?」<br /> 紅「自業自得なのだわ」<br /> 金「自業自得かしらー」<br /> 翠「自業自得ですぅ」<br /><br /> 銀「…」<br /><br /><br /> 銀(あんなことを言ってしまったばっかりに……)<br /><br /> ―――――――――――――――――――――――――――――――――<br /><br /> (銀「ふふ、どう?私一人に三人ぼろ負けで。今日の「思い出」は特に『重いで』」)<br /><br /> ―――――――――――――――――――――――――――――――――<br /><br /> 銀(スマブラなんかやらなきゃよかった…)<br /> 紅・金・翠・蒼・雛・雪・薔「いやそれスマブラ関係ねーから」<br /><br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <p> </p> <hr /><p>「真紅、片付けか?珍しい」<br /> 「あらジュン。珍しいとは失礼ね」<br /> 「まぁまぁ。ん?何持ってんだ?」<br /> 「……昔、ジュンが作ってくれたくんくんよ」<br /> 「まだ持っててくれたんだな。にしても色は褪せてるし形はおかしいし、手は取れそうだし昔の僕は結構酷いな」<br /> 「そうね、今見るとこれがくんくんだなんて信じられないわ。……でも」<br /> 「でも?」<br /> 「私にはこれをくれたジュンの姿がずっと記憶に残っているわ。針で指を刺してしまって泣きながら作っていたわね」<br /> 「やめろよ、恥ずかしい」<br /> 「そうかしら?あの時のジュンはとてもかっこよかったわよ。一生懸命私のために作ってくれたという事が、私にとってはとても価値あることなのよ」<br /> 「……そんな話聞いたら新しいぬいぐるみとかポンポンあげれないな。真紅、それ貸せよ。色褪せたのはどうしようもないけど、取りあえず取れかけの手は直すからさ」<br /> 「ありがとう、ジュン。ふふ、今のジュンもなかなかかっこいいじゃない」<br /> 「あぁもう、うるさいと直さないぞ」<br /> 「はいはい、わかったわよ」</p>
<p> 楽しい思い出は色褪せやしない、なんて緑のあの子が私と楽しそうに話していたのも数時間前のお話で、私はそんな彼女の顔を思い浮べながら自動車のハンドルを握り直した。<br /><br /> 緑の彼女、翠星石はみんなからも慕われる、要はアイドル的な何かを持ち得ているのだろう、カリスマ性がある。<br /><br /> それなれば浮いた話でも聞かされるのか、と内心ため息を吐きつつ耳を傾けよう、なんて思っていたのだが、実際はそれとは全くかけ離れた内容だった。<br /><br /> そういえば蒼星石が、昨日、蒼星石が、前に蒼星石が……。<br /><br /> 彼女の話に必ず入り込む一つのワード『蒼星石』<br /><br /> 彼女にとって楽しい思い出とは蒼星石がいるから成り立つわけであって、彼女がいなければ、もしそれが他人にとって幸せだと感じることでも翠星石にとってはそれは完成した幸せではない、と言うことになる。<br /><br /> 逆もまた然り、だ。<br /><br /> 彼女は片割れに依存しているのだろう。それで彼女が幸せならば別にそれはいい。<br /><br /> しかしだ、もう一つの片割れはどう思っているのだろう。<br /><br /> 双子とはいえ、すべてが同じ思想なんてはあり得ないし、そんなことを許したくはない。<br /><br /> そう、例えば私たちのような。<br /><br /> 雪華綺晶と、薔薇水晶という相対した関係ならば</p> <p>バックミラーに移った自分の顔から自らの苛つき、いや、高揚感に近いものを読み取ると、駐車場に車を止める。<br /><br /> 車から降りると、辺り一帯に芳しく漂う厳かな香りを思い切り吸い込み、助手席側に置いておいた一本の花を手に取った。<br /><br /> 翠星石の言うことは最もだ。<br /> 思い出は色褪せることはない。<br /><br /> しかしそれは楽しい事ばかりではなく、辛いこと、嫉ましい事だって……色褪せることなんてはないのだ。<br /><br /> 線香の匂いを吸い込みながら私は『片割れ』の眠る場所へと歩む。<br /><br /> いつだって甦る、あの日の記憶。<br /><br /> 『やめて、雪華綺晶ッ!』<br /><br /> いつだって蘇る、あの日の感触。<br /><br /> 刺さりゆく感覚。<br /><br /> 手に持った黄色い薔薇を投げ付けて、私は無意識に笑っていた。<br /><br /><br /> 『さようなら、もう一人の私』<br /><br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <hr /><p>蒼「今日は梅雨の晴れ間、せっかくだからお布団干そうよ」<br /> 翠「合点承知ですぅ」<br /> 蒼「じゃあ姉さんそこに広げてあるのを干しててよ。僕は押入れの中に眠ってるのも<br />   出しちゃうから」<br /> 翠「任せとけですぅ。ほらこの布団ヤローさっさと歩きやがれですぅ」<br /> 蒼「まったく…ふふ。…ん?あれ、この布団…」<br /> 翠「あっ!それ蒼星石がちっちゃいころに使ってた敷布団ですねぇ、懐かしいですぅ」<br /> 蒼「ホントだね…昔はこんなちっちゃかったんだね僕たち…。で、こっちのが姉さんのかな?」<br /> 翠「おっ!見せてみろですぅ」<br /> 蒼「…?これは…」<br /> 翠「!!! 見るなです…ぅ…」<br /> 蒼「明らかにおねしょのシミだね…」<br /> 翠「…ぅぅ…蒼星石のバカヤローですぅ…おめぇも一緒に干してやるですぅ…」<br /> 蒼「ふふっ、姉さん可愛い」<br /> 翠「か、からかうなですぅ///」<br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <hr /><p>巴「~♪」<br /> ジ「ん、何やってんだ柏葉。随分楽しそうだけど」<br /> 巴「あ、桜田くん。今アルバム見てたの。そしたら懐かしくなっちゃって」<br /> ジ「なーる。どれ、僕も見ていいか?」<br /> 巴「うん。じゃあ一緒に」<br /> ぺら…<br /> 巴「あ、これ桜田くんの小学校入学式の写真だ」<br /> ジ「うわー、僕も柏葉もちっこいなー」<br /> ぺら…<br /> 巴「これは夏休みに山で川遊びした時ね」<br /> ジ「僕が川に落ちて服乾かすために素っ裸になったヤツか…まだ覚えてるけどあの時誰かに押されたような感触が…」<br /> 巴「次いこう次」<br /> ぺら…ぺら…<br /> 巴「あ、去年のクリスマス」<br /> ジ「お、柏葉がサンタコスした写真もあるな」<br /> 巴「桜田くんもプレゼントコスしたよね」<br /> ジ「裸にリボン巻いてな。なあ、今にして思ったんだがあれってコスプレっつーよりむしろ…」<br /> 巴「次へ参ります」<br /> ぺら…<br /> ジ「ん?なんだこりゃ」</p> <p>巴「ああ、それ先週の桜田くんよ。雨に降られちゃって家に帰って着替えてるトコ」<br /> ジ「それが、何でアルバムに写真として納められているか聞いていいか?」<br /> 巴「だめ。次」<br /> ぺら…<br /> ジ「…おい」<br /> 巴「昨日の桜田くんのシャワーシーン。きゃー超くーる」<br /> シ「どうやって撮ったんだよ!?つか盗撮じゃねーか!!」<br /> 巴「だから?次で最後かな」<br /> ぺら…<br /> ジ「…何も無いぞ」<br /> 巴「そうだね。じゃあ、入れればいいんじゃないかな」<br /> ジ「…あ、僕ちょっと用事が~ってドアノブが壊されてるー!?」<br /> 巴「写真のお題は…そうだな、『くやしい!でも感じちゃう』で」<br /> ジ「くそっ!ならば窓…って何で鉄格子がはめてあんだよ牢獄かここはー!?」<br /> 巴「いい思い出にしようね、桜田くん」<br /> ジ「や、止めろ!!僕にそんな趣味は…アーッ!…くやしいでも(ry」ビクンビクン<br /><br /><br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <hr /><p>風がなんだか冷たい。夏も近い夕暮れ時、私はそう感じた…。<br /> 今日は以外と気温が低いのかしら?それとも恐怖の所為?。<br /> ドアの向こう側に吹く風はさぞかし冷たいんでしょうね。此所よりもずっと…。<br /> それともこれがその風なの?私は震える体を抱え込む。<br /><br /> 自分の臆病な鼓動を押さえるかのように、ゆっくりと入口まで歩みを進める。<br /> 辿り着き、そこに見える景色はとても眺めが良かった。<br /> だけど嫌いなものには変わりがない。目に移るもの全て…。<br /><br /> 私は悪戦苦闘しながら入口のドアを開けた。<br /> 先程まで足下に在った自分を脅かす場所に、今は背を向けている。<br /><br /> 風が一層強く吹き付ける。振り払いたいけどまとわりつく風。<br /> みんなが私を見ている。私を苦しみを糧としているヒトの形をした何か。<br /><br /> やがて決して忘れる事はないであろうこの思いと共に、私は足下を蹴る。<br /><br /> 風はいつの間にか止んでいた。<br /> 目の前には私を脅かしていた場所。<br /> 時が逆にゆっくりと進む中、決して瞳を閉じたりなんかしなかった…。<br /><br /> この目に焼き付けて焼き付けて焼き付けて焼き付けて…<br /><br /> 未来永劫、決して色褪せないように…<br /><br /> 【思いでは】【色褪せない】</p> <hr /><p>紅・金・翠・蒼・雛・雪・薔「…」<br /><br /> 銀「…」<br /><br /><br /> 蒼「まさか君がそんな人だとは思わなかったよ…」<br /> 雛「めちゃくちゃカッコ悪いのー…」<br /> 雪「ああ…そんな可愛い黒薔薇のお姉さまも食べてしまいたい…」<br /> 薔「…銀ちゃん……芸人目指すの?」<br /> 紅「自業自得なのだわ」<br /> 金「自業自得かしらー」<br /> 翠「自業自得ですぅ」<br /><br /> 銀「…」<br /><br /><br /> 銀(あんなことを言ってしまったばっかりに……)<br /><br /> ―――――――――――――――――――――――――――――――――<br /><br /> (銀「ふふ、どう?私一人に三人ぼろ負けで。今日の「思い出」は特に『重いで』」)<br /><br /> ―――――――――――――――――――――――――――――――――<br /><br /> 銀(スマブラなんかやらなきゃよかった…)<br /> 紅・金・翠・蒼・雛・雪・薔「いやそれスマブラ関係ねーから」<br /><br /> 【思い出は】【色褪せない】</p> <p> </p> <hr /><p>「真紅、片付けか?珍しい」<br /> 「あらジュン。珍しいとは失礼ね」<br /> 「まぁまぁ。ん?何持ってんだ?」<br /> 「……昔、ジュンが作ってくれたくんくんよ」<br /> 「まだ持っててくれたんだな。にしても色は褪せてるし形はおかしいし、手は取れそうだし昔の僕は結構酷いな」<br /> 「そうね、今見るとこれがくんくんだなんて信じられないわ。……でも」<br /> 「でも?」<br /> 「私にはこれをくれたジュンの姿がずっと記憶に残っているわ。針で指を刺してしまって泣きながら作っていたわね」<br /> 「やめろよ、恥ずかしい」<br /> 「そうかしら?あの時のジュンはとてもかっこよかったわよ。一生懸命私のために作ってくれたという事が、私にとってはとても価値あることなのよ」<br /> 「……そんな話聞いたら新しいぬいぐるみとかポンポンあげれないな。真紅、それ貸せよ。色褪せたのはどうしようもないけど、取りあえず取れかけの手は直すからさ」<br /> 「ありがとう、ジュン。ふふ、今のジュンもなかなかかっこいいじゃない」<br /> 「あぁもう、うるさいと直さないぞ」<br /> 「はいはい、わかったわよ」</p> <p> </p> <p>【思い出は】【色褪せない】</p>

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