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「巴メイデン291~300」(2008/03/07 (金) 09:48:40) の最新版変更点
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<p>291<br /><br />
巴「二周年……」<br />
ジ「うん、おめでたいな」<br />
巴「二周年を記念して、いつもよりハイレベルな談義で教育的短編を目指します」<br />
ジ「無茶するな」<br />
巴「今回の議題は、日本の少子化と来る超高齢社会に向けて、我々若者は何をすべきかということです」<br />
雛「そんなのきまってるの、セ(ry」<br />
ジ「黙れ。っつーかいたのか。もっと大局的なことを言えよ」<br />
雛「うーと…はいなのっ」<br />
巴「はい、雛苺」<br />
雛「少子化の解決のため、一夫多妻制を提唱するの!」<br />
巴「…そのこころは?」<br />
雛「お互い牽制しあって、結果誰とも結婚しないより、<br />
さっさとみんなと結婚して、みんなに子供うませたほうがいいのー」<br />
巴「…いくらなんでも、それはちょっと」<br />
雛「ってゆーか、一夫一妻じゃぶっちゃけトモエの勝率は絶望的なの、政権末期の支持率なの、<br />
ハーレム公認のほうがトモエも幸せだと思うのー」<br />
巴「!?…そ…んなこと…ないよね?」<br />
ジ「僕に聞かれても…」<br />
巴「私…頑張るから…!みんなの分も生むから…!」<br />
ジ「物理的に無理だろ……」<br />
巴「30人くらいは大丈夫だから!」<br />
ジ「魚かお前は!」<br />
雛「トモエトモエトモエー♪トモエーをー食べーるとー♪」<br />
ジ「歌うな!っていうかそういう問題じゃないだろ!?<br />
柏葉が一人生もうが十人生もうが百人生もうが、それが日本の少子化にどう貢献するんだよ!<br />
もっと一般的な話じゃないのか?十人や百人じゃなく、百万人単位の…」<br />
巴「え…そ、そっか…」<br />
ジ「そうだよ」<br />
巴「桜田くん……そんな、百万人だなんて、いくら私でもちょっと……でも、できるだけ頑張るから……」<br />
ジ「意地でもそっちにもってくのか」</p>
<p><br /></p>
<hr /><br />
292<br /><br />
巴「少子化解決のメドがたったわ」<br />
ジ「え…まさか前回の続き…?」<br />
巴「結局、私が桜田くんの子供を一人うむのに一年かかるのが問題なのでしょう」<br />
ジ「だからなんでそういう局地的な解決方法に向かうかな」<br />
巴「つまり、私が増えたらいいのね」<br />
ジ「…は?」<br />
巴「私が100人いたら、一年で桜田くんの子供が100人うめるでしょう」<br />
ジ「お前はなにを言ってるんだ」<br />
巴「というわけで、分裂してみた」<br />
ジ「お前はアメーバかなにかか!?」<br />
巴2「桜田くん……私、そういうの……初めてだから……その……」<br />
ジ「ほんとに増えてるよ!」<br />
巴3「あ、私も……」<br />
…<br />
…<br />
巴245「ふつつかものですが……」<br />
巴246「せ、せまい……」<br />
巴247「お、おさないで…」<br />
巴248「もうぎゅーぎゅーで入りきらないよ…」<br />
…<br />
…<br /><br />
巴「みんなをよろしくね」ギュウギュウ<br />
ジ「どうすんのこれ」ギュウギュウ
<p><br /></p>
<hr /><br />
293<br /><br />
柏葉巴の分裂<br /><br />
あらすじ:巴が増えた。<br /><br />
巴139「えへへ…桜田くん、あったかい……ギュッ」<br />
ジ「か、柏葉!?」<br />
巴85「ちょ、ちょっとあなた、桜田くんとベタベタしすぎじゃ……」<br />
巴139「仕方ないじゃない、この部屋すし詰め状態なんだもの。」<br />
巴12「だ、だからってそんなにぴったりくっつく必要は…」<br />
ジ「同じ柏葉でも、個体によって性格が微妙に違うんだな…」<br /><br />
巴211「雛苺、クッキー焼いたんだけど食べる?」<br />
雛「う、うゅ…」<br />
巴165「雛苺は今、私のつくったプリン食べてるんだよ?」<br />
巴211「え……でも、せっかく焼いたのに……」<br />
巴165「……自分で食べたら?」<br />
巴211「そんな……」<br />
雛「りょ、りょーほーとも食べるの!ど、どっちもおいしーのー」<br /><br />
巴221「ねぇ、私たちの目的は、桜田くんの子供をうむことなんでしょう?」<br />
巴115「そ、そうだけど、やっぱり恥ずかしいっていうか……心の準備が……」<br />
巴40「じゃあ一生そこでうじうじしてたら?……ね、桜田くん、私といっしょに大人に……」<br />
巴139「ベタベタ」<br />
巴51「あなたいつまでそこにいるの!?いい加減にして!」<br />
巴139「同じ私じゃない」<br />
巴76「それはそうだけど…」<br />
巴「……今桜田くんのまわりにいるのは私で、でも私じゃなくて…うう~……」<br /><br />
雛「自分で自分に嫉妬してたら世話ないの」ギュウギュウ<br />
ジ「っつーかいつまでやるんだこれ」ギュウギュウ
<p><br /></p>
<hr /><br />
294<br /><br />
の「ただい…きゃあっ!?い、家の中が巴ちゃんだらけ!?」<br />
ジ「なんだかいろいろあって、こーなった…」<br />
の「もう、ジュンくんだめじゃない、いくらクーリングオフするっていっても、いっぺんにこんなに頼んじゃ…」<br />
ジ「通販じゃない!どこの通販で柏葉が売ってるんだよ!」<br />
の「駅前で売ってたわよぅ」<br />
ジ「マジで」<br />
の「一体につき、ジュンくんかヒナちゃんと交換だって」<br />
ジ「それなんの意味があるんだ」
<p><br /></p>
<hr /><br />
295<br /><br />
桜田ジュンとの子孫を大量に残すべく量産された柏葉巴は、ついに日本国民の半分を占めるに至った。<br />
「全人口の半分が巴」という異常事態に、日本国の民主主義は形骸と化す。<br />
各種人気投票でもローゼンメイデン一の人気キャラは巴となり、<br />
ジュン×巴が王道メジャーカップリングとしてもてはやされ、巴オンリーの即売会が幾度となく開催された。<br />
巴オンリー即売会とは、出版物のみならず、客も売り子もサークルも、すべてが巴で形成されたイベントである。<br /><br />
巴たちはやがて政界に潜り込み、その圧倒的な数の力で実権を握った。<br />
雛苺保護法、ジュン観察法、ジュン監禁法、巴ヒロイン法など不合理な法律を押し通し、<br />
多くの国民が、実生活に影響はないしまぁいいかと Rozen Maiden の連載再開を願った。<br /><br />
もはや世間は巴一色、道行く人の100人に99人が巴で、<br />
巴にあらずんばローゼンメイデンにあらずなどという言葉が公然とささやかれるようになり(巴の間で)、<br />
薔薇乙女はこれがいわゆる二重否定の句法なのねと、漢文の成績がちょっぴりあがったという。<br /><br />
しかし、永遠に続くかと思われた巴の栄華も、あっけなく終焉の日を迎えることになる。<br />
一人の巴が、「私ばかり増えても、肝心の桜田くんは一人だから、最近全然桜田くんと話せてない…」と言って、<br />
本物の力でクーデターをはかったのだ。量産型巴は必死の抵抗を試みるも、オリジナルの力には勝てるはずもなく、<br />
一人、また一人と、たちのぼる戦火の硝煙に消えていった。<br /><br />
……イヤァー……キャー……ヤメテェー……タスケテ……サクラダクーン……キエタクナイヨ……ヒナイチゴ……トモエゴロシー……<br /><br />
あちこちから断末魔の悲痛な叫びが聞こえ、<br />
ジュンのそばにいた最後の量産型巴は、自らの死期を悟り、その腕に雛苺を抱きながら、<br />
「もうこれまでのようね。さよなら…雛苺。…桜田くん、短い間だったけど…楽しかった。……私ね、あなたのことが…す……」<br /><br />
こうして巴の野望は潰えた。しかしそれには、多くの罪のない巴が犠牲になった。<br />
うつろいやすい人々はあっという間に在りし日の巴たちを忘れ、今日もニコニコで新作アニメを見ている。<br />
”巴大売り出し”と書かれたぼろぼろの看板に、一陣の風が吹いた。<br /><br />
ジ「なにこの展開」
<p><br /></p>
<hr /><br />
296<br /><br />
巴「二次試験」<br />
ジ「え?」<br />
巴「明日あたりじゃないかな」<br />
ジ「あー…そっか、国公立大学の二次試験か」<br />
巴「運命の日だよ」<br />
ジ「二周年どころのさわぎじゃないな。26日にも試験ある人もいるだろう」<br />
巴「なくても採点と後期試験が待ってるよ」<br />
ジ「なるほど、じゃあ気を抜けないわけだ」<br />
巴「……ま、こんなときにこんなところ受験生がいるかどうかはわからないけど」<br />
ジ「……たしかに、いたらそれはそれで問題か……」<br />
巴「そう?前日に煮詰めすぎるのもよくないと思うよ。気分転換も必要だと思うな」<br />
ジ「んー……」<br />
巴「いままでずっと頑張ってきたんだもの、ちょっと一休みもいいんじゃない?」<br />
ジ「そうだな……」<br /><br />
巴「まぁ、前日にここに来る人は、きっと昨日もおとといも一ヶ月前もきてただろうけどね」<br />
ジ「違いない」
<p><br /></p>
<hr /><br />
297<br /><br />
巴「桃の節句、今日は雛祭りね」<br />
ジ「今でも桃の節句といっていいのかどうかはしらないけど、雛祭りだな」<br />
雛「かたいことはいいっこなしよ。だって今日は、お約束だけど、ヒナのお祭りなのー!」<br />
ジ「……ほらよ、頼まれてた衣装。これでいいんだろ?」<br />
雛「わーい、これでヒナもお雛様なの、特に教えてないのにどうしてサイズがぴったりなのかはこの際聞かないのー」<br />
巴「桜田くん、私の分まで……」<br />
ジ「資料を見つけるのに苦労したよ」<br />
雛「うゅ?でも、お雛様って一人なのよ?」<br />
ジ「?なんだそれ、二人ともお雛様でいいじゃないか」<br />
雛「ジュンー、欲張っちゃだめなのよ、現代日本で重婚なんて認められてないのー」<br />
ジ「重婚って…なんの話だ」<br />
雛「だって、ジュンがお内裏様でしょ?じゃあお雛様は一人なの!ジュンがお内裏様で、ヒナがお雛様なの」<br />
巴「!?」<br />
ジ「またそんなくだらな」巴「そんなのだめ!」<br />
ジ「……柏葉?」<br />
巴「あ……ごめんなさい……け、けど、桜田くんは私にも衣装つくってくれたんだし……」<br />
雛「むぅ~、でもでも、お雛様が二人なんてめーなのよ!<br />
ねぇジュン、ジュンはトモエとヒナ、どっちをお雛様にしたいの?」<br />
ジ「え?い、いや……その……おい、柏葉からもなにか言ってやれよ」<br />
巴「……ジー……」<br />
ジ「……」<br /><br /><br />
紅「まぁジュン、あなたなんて格好をしているの!?それはお雛様の衣装じゃない!」<br />
ジ「こうするしかなかったんだ」
<p><br /></p>
<hr /><br />
298<br /><br />
巴「雛苺、だめじゃない、お雛様ちゃんと片付けないと…」<br />
雛「え~、せっかく綺麗なんだから、もうちょっとだけ置いておきたいのー」<br />
巴「だめよ、そんなことしたら…」<br />
み「行き遅れるわよ!」<br />
雛「うゅ、お久しぶりのみっちゃんなのー」<br />
巴「いつのまに来てたんですか」<br />
み「雛祭りが終わっても雛壇を出しっぱなしにしておいたら、その家の娘は結婚できないのよ!」<br />
雛「そんなの迷信なの」<br />
み「迷信じゃないわ…私もかつて雛人形を出したとき、あんまり可愛いからずーっと飾っていたの…<br />
そう、そのせいなのよ、私がいつまでたっても結婚できないのは!」 <br />
巴・雛「……」<br />
み「ふふふ……お二人とも、”雛人形のせいにしてんじゃねぇよババァ”と思ってるでしょう?」<br />
巴「え……なにもそこまでは……」<br />
み「けれど、私の場合は本当よ、本当にそうなの。だって、その昔、やっとの思いでボーイフレンドを家に呼んだとき…<br />
家に入るなり顔色を変えて、”用事を思い出した”ってでていってそれっきり……<br />
なにを見たのかと思えば、出しっぱなしにしていた雛人形だったのよーーー!!」<br />
巴「ええ……本当にそれのせいなんですか?」<br />
み「間違いないわ。あの場所から見える位置にあった人形はあの雛人形だけよ。なんの変哲もない、普通の雛人形よ?」<br />
雛「ふーん」<br />
み「しいていうなら、セーラー服を着せていたという点が、普通の雛人形とちょっと違うところかな」<br />
巴「…セーラー服!?」<br />
み「ええ、あまり可愛かったから、ちょっと着せ替えしてあげたの」<br />
巴「あれって着せ替えできるんだ…」<br />
み「そこはそれ、ちょっとした工夫というか、特注というか。ゴスロリ衣装も着せたことがあるわ。<br />
……あれはちょっと不釣合いだったけど。でも、いろんな服着られたほうが、人形も幸せでしょう?<br />
それなのに、あんなことになるなんて……これはまさに雛人形の呪いに違いないわ!」<br />
雛「呪いたくなる気持ちもわかるのよ」
<p><br /></p>
<hr /><br />
299<br /><br />
ジ「卒業式といえば君が代か」<br />
巴「そうかなぁ…」<br />
ジ「斉唱中は耳をよく澄ませ、隠れ音痴が見つかるぞ」<br />
巴「…あの音階を正確に歌うの、難しいよね…」<br />
ジ「それはともかく、ぶっちゃけ、真紅たちにはあんまり似合わないよな?」<br />
巴「まぁ…短歌だしね。雛苺たちは洋風だから…」<br />
翠「嫌いじゃないですけど」<br />
ジ「いたのか。ちゃんと歌詞、全部歌えるか?」<br />
翠「バカにすんなですよ、君が代は千代に八千代にさざれ石の岩音鳴りて苔のむすまで!ですぅ!」<br />
ジ「はい、ダウト!」<br />
翠「ほえ!?ど、どこがですか!?」<br />
巴「”岩音鳴りて”じゃないよ」<br />
ジ「そうそう、”巌となりて”が正解。巌ってのは岩。<br />
細石、小さな石がが集まって、一つの大きな岩になって、<br />
苔が生すくらいにながーく平和でいられますようにってこと」<br />
巴「……そういうことね」<br />
翠「ふぇ~、ちゃんと意味があるんですねぇ…にしても、<br />
よく同音異義語なのに間違いに気づいたですね?」<br />
ジ「う…そ、そういうことは気にしちゃだめだ」<br />
翠「ま、いいです。チビにしちゃあ上出来ですぅ。どうせネットで調べたんでしょうけど」<br />
ジ「な…違うぞ!昔国語の時間に習ったんだよ!」<br />
翠「どっちにしても、そんな自慢するようなことじゃないと思うですよ。<br />
……巴、どうしたですか?なんか顔色が優れないですが…」<br />
巴「…ううん…なんでもない……なんでもないの…!」ダッ<br />
ジ「か、柏葉!?いきなりどこへ行く!?」<br /><br />
巴「……恥ずかしい……!”岩男と成りて”だと思ってた……恥ずかしい…!」
<p><br /></p>
<hr /><br />
300<br /><br />
ジ「300回か……」<br />
巴「長かったような、そうでもないような……」<br />
ジ「……あのさ、聞きたいんだけど」<br />
巴「うん、なに?」<br />
ジ「柏葉って、本当に人形なのか?」<br />
巴「……どういうこと?」<br />
ジ「いままでの話を見ていくと、『人間だろこれ』な話も多いような…」<br />
巴「それはね、二重性よ」<br />
ジ「……二重性?」<br />
巴「そう、二重性。人間の性質と人形の性質を同時に併せ持つ、これを巴メイデンにおける”柏葉巴の二重性”と言うの。<br />
だから、ある側面から見れば人間に見えるし、またある側面から見れば人形に見えるの」<br />
ジ「なんという…」<br />
巴「設定とは必ずしも一貫した性質をもたないわ。正確に決めることは不可能。<br />
だから、人間なのか?人形なのか?服は制服なのか?それともドレスなのか?<br />
契約は結局してるのか?指輪は?身長は?歌うまいの?へたなの?<br />
といった要素は確率的にそれぞれの話に分布されてるわけ。<br />
これを”柏葉巴の不確定性原理”といいます」<br />
ジ「それは何か違う気がする」<br />
巴「つまり、細かいこと気にしたら負けということ」
<p><br /></p>
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