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『新説JUN王伝説~序章~』外伝第4話」(2007/12/04 (火) 07:27:15) の最新版変更点

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<p>『親説JUN王伝説~序章~』外伝<br> 第4話<br> <br> <br> あの日、ジュンが真紅たちの元を離れてひと月あまりの時間が流れた…<br> <br> 雛「真紅ー、ばいばいなのー♪」<br> 紅「えぇ、さよなら雛苺。」<br> <br> 今日もいつものように授業を終え帰路へとつく乙女たち。<br> その中のひとりである真紅は雛苺たちと別れると帰り道が同じである水銀燈と共に日の暮れかけた道を歩いてゆく<br> <br> 銀「あーあ、ここ最近なんか退屈ねぇ…」<br> 紅「そう?」<br> 水銀燈の何気なく言った台詞に澄ました顔で答える真紅。<br> だが真紅自身も…いや、彼女の周りの多くの仲間は同じことを思っていた。<br> その原因は言わずもがな突然姿を消した一人の少年である<br> <br> 銀「退屈も退屈よぉ…ジュンがいない学校なんてつまんない感じぃ。」<br> 紅「そう言うものではないのだわ、あと2ヶ月したらジュンはきっと帰ってくるわ。」<br> 銀「だといいけど…はぁ、こんなつまんないんならいっそ学校サボってバイト生活でもしようかしらぁ。」<br> 紅「貴女…ただでさえ出席ギリギリだったんじゃなくて?そんなことではジュンが帰ってきても貴女は来年度後輩になるわよ?」<br> 銀「うっさいわねぇ…冗談よぉ、冗談。」 <br> <br> ジュンがいない寂しさを誤魔化すように他愛もない会話を交わす2人。<br> いつしか短い冬の日はとっぷりと暮れ、桃種市を暗闇が包んでいた<br> <br> 銀「ジュン…元気かしら?」<br> ふいにポツリと呟く水銀燈<br> 紅「大丈夫よ、ああ見えてジュンは案外タフなのだわ。<br> 今でも私たちと同じこの大地のどこかで己を磨いているに違いないのだわ。」<br> 真紅は水銀燈の言葉にはっきりと答える。<br> その口調はどこか自慢げですらある…きっとその理由を問うと「ジュンはこの真紅の家来だもの。」とでも言いそうだ<br> <br> 銀「ふふっ…そうねぇ。<br> ………あ、真紅ぅ、見てごらんなさぁい。」<br> 紅「え?……まぁ!」<br> 水銀燈が指差した先は上空…<br> そこを見上げた真紅の瞳には、ここ数年で見たことがないような満天の星が輝いているのが見えた<br> <br> 紅「…綺麗ね。」<br> 銀「えぇ、こんなとこでもこんな星が見えたのねぇ。」<br> 2人は凍える寒さも忘れしばしその星空に見入った<br> <br> 紅(ジュン…貴方もどこかでこの星空を見ているのかしら…?)<br> <br> そんなことを思いながら北の方角に目をやる真紅。<br> するとそこには柄杓の形をした7つの星が煌めいていた<br> <br> 紅「北斗七星……。」<br> 銀「えぇ…あれはジュンの星。」<br> <br> かつて2人はこの星の名を持つ拳を使うジュンによって大切なものを守られたことがある。<br> 水銀燈は親友であるめぐとの絆を、真紅は他でもない自らの命を…<br> 北斗七星を見上げる2人の脳裏にはそのときの記憶が鮮明に蘇っていた<br> <br> 銀「ジュン…みんな待ってるから早く帰ってきなさぁい。」<br> 紅「……さて、そろそろ帰りましょ。体が冷えてしまうわ。」<br> 銀「そうねぇ。」<br> <br> 2人は再び前を向くと暗闇に落ちた通学路を歩き始める。<br> <br> 銀「ばいばぁい、真紅ぅ。」<br> 紅「えぇ、また明日なのだわ。<br> …ふぅ。」<br> 水銀燈と別れた後、再び空を見上げた真紅の頭上には相変わらずの星空と北斗七星が輝いていた。<br> <br> <br> 紅(本当に綺麗な星空ね……北斗七星のすぐ横にある小さな星までよく見えるのだわ。)</p>
<p>『新説JUN王伝説~序章~』外伝<br> 第4話<br> <br> <br> あの日、ジュンが真紅たちの元を離れてひと月あまりの時間が流れた…<br> <br> 雛「真紅ー、ばいばいなのー♪」<br> 紅「えぇ、さよなら雛苺。」<br> <br> 今日もいつものように授業を終え帰路へとつく乙女たち。<br> その中のひとりである真紅は雛苺たちと別れると帰り道が同じである水銀燈と共に日の暮れかけた道を歩いてゆく<br> <br> 銀「あーあ、ここ最近なんか退屈ねぇ…」<br> 紅「そう?」<br> 水銀燈の何気なく言った台詞に澄ました顔で答える真紅。<br> だが真紅自身も…いや、彼女の周りの多くの仲間は同じことを思っていた。<br> その原因は言わずもがな突然姿を消した一人の少年である<br> <br> 銀「退屈も退屈よぉ…ジュンがいない学校なんてつまんない感じぃ。」<br> 紅「そう言うものではないのだわ、あと2ヶ月したらジュンはきっと帰ってくるわ。」<br> 銀「だといいけど…はぁ、こんなつまんないんならいっそ学校サボってバイト生活でもしようかしらぁ。」<br> 紅「貴女…ただでさえ出席ギリギリだったんじゃなくて?そんなことではジュンが帰ってきても貴女は来年度後輩になるわよ?」<br> 銀「うっさいわねぇ…冗談よぉ、冗談。」 <br> <br> ジュンがいない寂しさを誤魔化すように他愛もない会話を交わす2人。<br> いつしか短い冬の日はとっぷりと暮れ、桃種市を暗闇が包んでいた<br> <br> 銀「ジュン…元気かしら?」<br> ふいにポツリと呟く水銀燈<br> 紅「大丈夫よ、ああ見えてジュンは案外タフなのだわ。<br> 今でも私たちと同じこの大地のどこかで己を磨いているに違いないのだわ。」<br> 真紅は水銀燈の言葉にはっきりと答える。<br> その口調はどこか自慢げですらある…きっとその理由を問うと「ジュンはこの真紅の家来だもの。」とでも言いそうだ<br> <br> 銀「ふふっ…そうねぇ。<br> ………あ、真紅ぅ、見てごらんなさぁい。」<br> 紅「え?……まぁ!」<br> 水銀燈が指差した先は上空…<br> そこを見上げた真紅の瞳には、ここ数年で見たことがないような満天の星が輝いているのが見えた<br> <br> 紅「…綺麗ね。」<br> 銀「えぇ、こんなとこでもこんな星が見えたのねぇ。」<br> 2人は凍える寒さも忘れしばしその星空に見入った<br> <br> 紅(ジュン…貴方もどこかでこの星空を見ているのかしら…?)<br> <br> そんなことを思いながら北の方角に目をやる真紅。<br> するとそこには柄杓の形をした7つの星が煌めいていた<br> <br> 紅「北斗七星……。」<br> 銀「えぇ…あれはジュンの星。」<br> <br> かつて2人はこの星の名を持つ拳を使うジュンによって大切なものを守られたことがある。<br> 水銀燈は親友であるめぐとの絆を、真紅は他でもない自らの命を…<br> 北斗七星を見上げる2人の脳裏にはそのときの記憶が鮮明に蘇っていた<br> <br> 銀「ジュン…みんな待ってるから早く帰ってきなさぁい。」<br> 紅「……さて、そろそろ帰りましょ。体が冷えてしまうわ。」<br> 銀「そうねぇ。」<br> <br> 2人は再び前を向くと暗闇に落ちた通学路を歩き始める。<br> <br> 銀「ばいばぁい、真紅ぅ。」<br> 紅「えぇ、また明日なのだわ。<br> …ふぅ。」<br> 水銀燈と別れた後、再び空を見上げた真紅の頭上には相変わらずの星空と北斗七星が輝いていた。<br> <br> <br> 紅(本当に綺麗な星空ね……北斗七星のすぐ横にある小さな星までよく見えるのだわ。)</p>

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