「第2話【呼ばれてないけどこんにちは】前編」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

第2話【呼ばれてないけどこんにちは】前編」(2007/09/19 (水) 01:51:10) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p><br> とある街の賑やかなメインストリート、その片隅に実に古ぼけたお店がありました。<br> お店の名前は『薔薇華園』<br> <br>     第2話【呼ばれてないけどこんにちは】前編<br> <br> <br> それは、このお店の代理店主をやり始めて1週間位の頃。<br> 一通りの要領を掴んで、気が緩んでいたかな…<br> その日、僕は奥の倉庫を整理していた。<br> ろくに掃除もしてなかったらしく半日がかりで片付けていた時に、ソレらを見つけてしまったんだ。<br> <br> <br> 「まったく…掃除位ちゃんとしとけよ…商品の扱いじゃないよな。」<br> <br> 崩れ落ちそうな商品の山と戦いながら、倉庫の歴史を過去へ過去へと遡っている時。<br> 一番奥の隅に金庫のようなものがあるのが見えた。<br> <br> 近づいてみると重厚感漂う立派な金庫だ。<br> 商品…ではないな。<br> そうなると俄然好奇心が湧いてくる。<br> こういうのを『魔が差した』っていうんだろうな。<br> …もっともそんな言葉を思い出したのは後になってなんだけど。<br> <br> 奥から引っ張り出してくると、早速鍵を開けることにした。<br> <br> …さっぱりわかんないな。<br> <br> ダイヤル式なんだからどこかに解錠番号貼っておけよ、なんて思った時。<br> <br> ガチリ<br> <br> 開いたよ。<br> 適当ってのもバカに出来ないな。<br> 僕はちょっとワクワクしながら金庫の扉をゆっくり開いた。<br> <br> <br> 結論から言うと期待外れは否めなかった。<br> 入っていたのは<br> <br> 羽をモチーフにした黒のペンダント<br> ヴァイオリンとケース<br> 凝った装飾がされた如雨露と鋏<br> 紅い薔薇飾りの指輪<br> ピンク色の大きなリボン<br> 白い薔薇飾りのイヤリング<br> 紫水晶の髪留め<br> <br> だった。<br> 値打ち物なのかもしれないけど、わざわざ金庫にしまっておく程価値があるものには見えないよな…<br> 僕はため息をつくとソレらをカウンターの上に置き、金庫を倉庫に引っ張っていった。<br> 気力も削がれた僕は面倒くさくなってソレらをそのままにして、帰る事にしたんだ。<br> <br> …うん、もし片付けていたら出会う事はなかったと思う。<br> そして翌日『彼女達』が現れたんだ…<br> <br> <br> つづく</p>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: