「ずっと傍らに…激闘編 第六章~ジュンside~」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

ずっと傍らに…激闘編 第六章~ジュンside~」(2008/05/06 (火) 20:28:05) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p>翌朝。<br> まだ週末は遠い。<br> なんせ、毎日が休日だと暇すぎて全く面白くないからだ。<br> これから先、どうやって生きていこうか…<br> <br> の「それじゃジュンくん、お留守番お願いねー」<br> ジ「あぁ」<br> <br> ねーちゃんも水銀燈から聞いたんだろう。<br> 僕が引き篭もっている理由を問うことは今のところ全く無い。<br> それどころか、引き篭もっていることに触れようとさえしない。<br> 気を遣ってくれてるのか、見捨てているのかは僕には判らなかった。<br> <br> それにしても今日は凄い雨だ。<br> 昨日は普通に晴れてたのに、今日は激しい雷雨。警報が出ないのが不思議なくらい。<br> だが、こうやって引き篭もっている僕は雨に濡れる苦労をせず、<br> ただのんびりと部屋で過ごしていればいいだけなのだ。<br> 実に素晴らしい──<br> と、リビングのソファに腰を沈ませて優越感に浸っていた。<br> <br> 予『降水確率は午後12時までは100%、午後12時から午後6時までは30%となって──』<br> <br> ピッ…<br> <br> 見飽きたのでテレビを消す。<br> そろそろ自分の部屋に戻るか──<br> <br> <br> <br> それにしても、今朝は何もやる気が起きない。<br> 引き篭もってても勉強はしておかないとなぁって思っても、<br> 先の単元には入りづらい。授業を受けずに先の問題を解くのって結構勇気要るな…<br> 中途半端に覚えてしまったら後々に響きそうだから、<br> 翠星石のノートを見せてもらうかな…<br> <br> ──なんて妥協して携帯を開く。<br> やはり巴と翠星石から1件ずつメールが届いていた。<br> <br> ~~~~~~~~<br> <br> □柏葉 巴<br> □Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:<br> -----------------------<br> この雨男!<br> なぁんてウソ☆<br> 近いうちに遊びに行くか<br> ら待っててね。:*"</p> <p>このメールを見て元気に<br> なってくれたらいいな~<br> ♪<br> <br> ~~~~~~~<br> <br> □翠星石<br> □Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:<br> -----------------------<br> 言い忘れてましたが、今<br> 日はありがとうです。:*"<br> 今日の事は誰にも言うな<br> ですよ?</p> <p>あと、お前が復帰するま<br> では抜き打ち訪問してや<br> るですから、ちゃんと勉<br> 強しやがれです!さもな<br> くば蹴り食らわせますか<br> らね!<br> <br> <br> ~~~~~~~~~<br> <br> 柏葉は今朝送ってきてくれたらしい。<br> でも昨日の夜の11時に送ってきてくれた翠星石にはちょっと迷惑かけたかな…<br> とりあえず、柏葉には「いつでも来てくれ」と送り、<br> 翠星石には「はいはい」とだけ送った。<br> 長文を送る気にはならなかった。<br> 何だか今日は何も考える気がしない。<br> 考えるのがしんどい──<br> <br> それにしても相変わらず蒼星石から連絡がないのは何故だ?<br> 蒼星石にも見捨てられたのかな…<br> 仕方ないや…引き篭もりだし。<br> そのうち翠星石や巴も離れていくだろう…<br> <br> …そう考えると、あることが疑問に思えてくる。<br> 水銀燈がこの間言ってた事って、やっぱり本当なんだろうか。、<br> 話したいとは思わなくはない。<br> ただ、今の僕は確実に話すことさえ面倒臭いと思っている。<br> じきに僕はホンモノの引き篭もりになっていくんだろう。<br> もう、ねーちゃんともダメかもしれない…<br> …はぁ…この頃はマイナス思考が先行しがちな気がするなぁ。<br> そろそろ雨も小康状態になってきたみたいだし、<br> 気分転換に窓でも開けよう…<br> <br> <br> ...Zzz<br> <br> <br> ──その夕方、唐突に外から今まで聞いたことが無い程の罵声で目が覚めた。<br> <br> A「桜田死ねぇぇぇぇぇぇ!!!」<br> B「裁縫やってる奴は死ねばいいと思うよ」<br> C「おい!引き篭もってるんなら出て来い!」<br> <br> 僕は蹴り出していた布団を慌ててバッと被り込んで縮こまった。<br> 何で僕の家にまで押し寄せてくるんだ??<br> こういう時は窓を閉めたらいいのだろうが、自分の腕を向こうに見られてしまう。<br> そうすれば、もっと惨い冷やかしが待っているだろう。<br> だが、奴らの罵声はさらに勢いを増していった。<br> <br> A「死ね!」<br> B「しね!」<br> C「シネ!」<br> <br> “死ね死ねコール”が僕の頭にガンガン響く──<br> 僕はベッドから落ちて、のたうち回った。<br> そのうち本棚が歪んで見えてきて、蛍光灯が虹模様になり<br> それがまた散髪屋のクルクル回るヤツの如く回転し、<br> ベッドの下から鳥が一斉に僕に襲い掛かってきた。<br> 僕は死に物狂いで部屋のドアを開け、もうとにかくしんどいので、<br> 階段をわざと転げ落ちながら1階へ落ちて逃げようとした。<br> <br> ──その鳥は、もう襲っては来なかった。<br> <br> しかし、体は物凄く重く感じるし、目の前は歪んだままだ。<br> 意識が朦朧とする中、僕は119番に何とか連絡した。<br> <br> 消「こちら消防です。火事ですか?救急ですか?」<br> ジ「救急車を──」<br> <br> 症状も住所も何とか伝えて電話を切った僕は、匍匐前進で玄関へ進み、<br> 最後の力を振り絞って鍵を開けた。<br> 僕はそこで意識を失った──</p>
<p>翌朝。<br /> まだ週末は遠い。<br /> なんせ、毎日が休日だと暇すぎて全く面白くないからだ。<br /> これから先、どうやって生きていこうか…<br /><br /> の「それじゃジュンくん、お留守番お願いねー」<br /> ジ「あぁ」<br /><br /> ねーちゃんも水銀燈から聞いたんだろう。<br /> 僕が引き篭もっている理由を問うことは今のところ全く無い。<br /> それどころか、引き篭もっていることに触れようとさえしない。<br /> 気を遣ってくれてるのか、見捨てているのかは僕には判らなかった。<br /><br /> それにしても今日は凄い雨だ。<br /> 昨日は普通に晴れてたのに、今日は激しい雷雨。警報が出ないのが不思議なくらい。<br /> だが、こうやって引き篭もっている僕は雨に濡れる苦労をせず、<br /> ただのんびりと部屋で過ごしていればいいだけなのだ。<br /> 実に素晴らしい──<br /> と、リビングのソファに腰を沈ませて優越感に浸っていた。<br /><br /> 予『降水確率は午後12時までは100%、午後12時から午後6時までは30%となって──』<br /><br /> ピッ…<br /><br /> 見飽きたのでテレビを消す。<br /> そろそろ自分の部屋に戻るか──<br /><br /><br /><br /> それにしても、今朝は何もやる気が起きない。<br /> 引き篭もってても勉強はしておかないとなぁって思っても、<br /> 先の単元には入りづらい。授業を受けずに先の問題を解くのって結構勇気要るな…<br /> 中途半端に覚えてしまったら後々に響きそうだから、<br /> 翠星石のノートを見せてもらうかな…<br /><br /> ──なんて妥協して携帯を開く。<br /> やはり柏葉と翠星石から1件ずつメールが届いていた。<br /><br /> ~~~~~~~~<br /><br /> □柏葉 巴<br /> □Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:<br /> -----------------------<br /> この雨男!<br /> なぁんてウソ☆<br /> 近いうちに遊びに行くか<br /> ら待っててね。:*&quot;</p> <p>このメールを見て元気に<br /> なってくれたらいいな~<br /> ♪<br /><br /> ~~~~~~~<br /><br /> □翠星石<br /> □Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:<br /> -----------------------<br /> 言い忘れてましたが、今<br /> 日はありがとうです。:*&quot;<br /> 今日の事は誰にも言うな<br /> ですよ?</p> <p>あと、お前が復帰するま<br /> では抜き打ち訪問してや<br /> るですから、ちゃんと勉<br /> 強しやがれです!さもな<br /> くば蹴り食らわせますか<br /> らね!<br /><br /><br /> ~~~~~~~~~<br /><br /> 柏葉は今朝送ってきてくれたらしい。<br /> でも昨日の夜の11時に送ってきてくれた翠星石にはちょっと迷惑かけたかな…<br /> とりあえず、柏葉には「いつでも来てくれ」と送り、<br /> 翠星石には「はいはい」とだけ送った。<br /> 長文を送る気にはならなかった。<br /> 何だか今日は何も考える気がしない。<br /> 考えるのがしんどい──<br /><br /> それにしても相変わらず蒼星石から連絡がないのは何故だ?<br /> 蒼星石にも見捨てられたのかな…<br /> 仕方ないや…引き篭もりだし。<br /> そのうち翠星石や柏葉も離れていくだろう…<br /><br /> …そう考えると、あることが疑問に思えてくる。<br /> 水銀燈がこの間言ってた事って、やっぱり本当なんだろうか。、<br /> 話したいとは思わなくはない。<br /> ただ、今の僕は確実に話すことさえ面倒臭いと思っている。<br /> じきに僕はホンモノの引き篭もりになっていくんだろう。<br /> もう、ねーちゃんともダメかもしれない…<br /> …はぁ…この頃はマイナス思考が先行しがちな気がするなぁ。<br /> そろそろ雨も小康状態になってきたみたいだし、<br /> 気分転換に窓でも開けよう…<br /><br /><br /> ...Zzz<br /><br /><br /> ──その夕方、唐突に外から今まで聞いたことが無い程の罵声で目が覚めた。<br /><br /> A「桜田死ねぇぇぇぇぇぇ!!!」<br /> B「裁縫やってる奴は死ねばいいと思うよ」<br /> C「おい!引き篭もってるんなら出て来い!」<br /><br /> 僕は蹴り出していた布団を慌ててバッと被り込んで縮こまった。<br /> 何で僕の家にまで押し寄せてくるんだ??<br /> こういう時は窓を閉めたらいいのだろうが、自分の腕を向こうに見られてしまう。<br /> そうすれば、もっと惨い冷やかしが待っているだろう。<br /> だが、奴らの罵声はさらに勢いを増していった。<br /><br /> A「死ね!」<br /> B「しね!」<br /> C「シネ!」<br /><br /> “死ね死ねコール”が僕の頭にガンガン響く──<br /> 僕はベッドから落ちて、のたうち回った。<br /> そのうち本棚が歪んで見えてきて、蛍光灯が虹模様になり<br /> それがまた散髪屋のクルクル回るヤツの如く回転し、<br /> ベッドの下から鳥が一斉に僕に襲い掛かってきた。<br /> 僕は死に物狂いで部屋のドアを開け、もうとにかくしんどいので、<br /> 階段をわざと転げ落ちながら1階へ落ちて逃げようとした。<br /><br /> ──その鳥は、もう襲っては来なかった。<br /><br /> しかし、体は物凄く重く感じるし、目の前は歪んだままだ。<br /> 意識が朦朧とする中、僕は119番に何とか連絡した。<br /><br /> 消「こちら消防です。火事ですか?救急ですか?」<br /> ジ「救急車を──」<br /><br /> 症状も住所も何とか伝えて電話を切った僕は、匍匐前進で玄関へ進み、<br /> 最後の力を振り絞って鍵を開けた。<br /> 僕はそこで意識を失った──</p>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: