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ずっと傍らに…激闘編 序章~翠星石side~」(2007/07/29 (日) 23:22:56) の最新版変更点

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<p>高校2年に上がって暫く経たないある日。<br> 朝から近所の犬がやたらと吠えてましたし、<br> 途中の公園の入口にミミズがウジャウジャ湧いてましたし、<br> これは何か大変なことが起こると思ったんですよ。<br> あくまで思っただけです──<br> <br> <br> その日の昼休み。<br> 巴や蒼星石とはクラスがバラバラだったので廊下で雑談してたです。<br> <br> 巴「今日はいい天気ね」<br> 翠「外で鬼ごっこでもしますかねぇ」<br> 蒼「そうだね。行こうか」<br> <br> さぁて、それじゃあ教室にいるジュンの野郎を誘うですかねぇ。<br> 今日も翠星石に追い掛け回されて苦しむがいいです…クックックックッ…<br> ──でも誘えなかったんです。逆に思わぬところから誘われちまったんです。<br> 同じクラスのとある女子のグループと合同で鬼ごっこをすることになったんです。<br> ジュンを誘う暇なく、あっという間に中庭に連れて行かれちまったです。<br> しっかしレベルたけぇです…グラウンドとプールと建物内以外なら何処へでも逃げていいだとか…<br> 鬼になったらもう地獄です…誰にもタッチ出来んです…<br> でも見かねた蒼星石が代わりに鬼になってくれて助けてくれたです♪<br> それに友達の輪も広がりましたし、このままクラス全員と友達になれたら、<br> もうジュンに「お前まだ人見知り激しいのかw」って笑われることも無くなるですね~<br> 前途洋々です♪<br> <br> それでまぁ、2年のこのクラスも良いクラスになりそうですね~<br> …って思いながらルンルン気分で教室に帰ったです。<br> <br> ──あ。ジュンが机に伏せてやがるです。<br> 夜更かしばっかしてるからこうなるんですよ。<br> もっと早く寝たらいいですのに…<br> <br> ~~~~~~~~<br> <br> 5時間目が終わったです。<br> さっきからずっと寝てるジュンは馬鹿ですか!<br> ま、翠星石も眠たいんですけど…うたた寝ぐらいならいいですかね。<br> 急にざわついてきましたが、ちょいとおやすみですぅ──<br> <br> ~~~~~~~~<br> <br> ふぅ。<br> ちょっと眠っただけで6時間目はすっきりと授業を受けられたです~<br> それにしても、梅岡の話の長さときたら異常ですね。<br> ざわついてますよ。さっさと終わらせやがれです。<br> <br> ──起立!礼!<br> <br> ふぅ…やっと終わったです。<br> 今日は園芸部の…あ、今日は休みでしたね。<br> 冷蔵庫に貼ってた予定表だと剣道部もオフでしたし、蒼星石や巴とも帰れますね!<br> さっさと机を運んで、ジュンを誘って4人で帰るです~<br> <br> 翠「ジ──」<br> ジ「離せ!馬鹿!」<br> <br> そうやって無理やり翠星石の手を振りほどくジュン。<br> 乱暴すぎて、危うく倒されそうになったですよぉ。<br> しかしですね……だんだん腹が立ってきたです……<br> …むかつくですぅ……何もそこまでしなくてもいいじゃないですか!<br> ふん!もう一生一緒に帰ってやらねぇです!バカ!<br> 全力で教室の窓を開けるです!叫んでやるです!…はっ…1階からからジュンが出てきたです!<br> <br> 翠「お前なんか!一生学校来んなです!もう一生翠星石の前に現れるな!!です!!」<br> <br> ──ま~~だすっきりしねぇです!<br> ほら、廊下には蒼星石と巴が待っててくれてるじゃないですか!何なんですか奴は!!<br> <br> 巴「…そ、そんなに怖い顔しないで」<br> 蒼「何かあったの?」<br> 翠「…」<br> <br> もう誰とも話したくねぇです!ここまで腹が立ったのは久々です!!<br> くそったれがぁ!!!<br> <br> ~~~~~~~<br> <br> そこらへんの缶でも蹴っ飛ばすですかね!ったくもう!<br> <br> カン!…カランカランカラン…<br> <br> 翠「…」<br> 蒼「翠星石…黙ってばかりじゃ判らないよ。ねぇ、何で怒ってるのさ?」<br> <br> そろそろ蒼星石が怒ってきそうなので話しますかねぇ…<br> <br> 翠「…ジュンに腕を振りほどかれたです…」<br> 蒼「え?」<br> 巴「えっ?」<br> 翠「離せ!バカ!…だなんて怒鳴りつけてきたです!」<br> 巴「そ、そうなんだ…」<br> 蒼「…」<br> 翠「だから怒鳴り返してやったです!もうハラワタが煮えくり返ったです!!」<br> 巴「それはダメよ!」<br> 翠「えぇ?」<br> 蒼「──それがね、翠星石…」<br> 翠「何ですか?…お前たちはジュンを擁護しようとするんですか!?」<br> 蒼「まぁ、確かにそうでもあるんだけど…」<br> <br> もう口を利きたくなくなったです。<br> <br> 翠「…」<br> 巴「ちょっと言いにくいんだけど…」<br> 蒼「あの…ジュン君──」<br> 巴「あれじゃあ、明日から引き篭もってしまうかもね…」<br> 翠「え…?」<br> <br> え…えぇぇぇぇ?<br> …ちょっと…ドキッとしたです…心臓がバクバク言ってるです…<br> <br> 蒼「…」<br> 巴「…」<br> 翠「…うそ…」<br> <br> 蒼星石も巴も深刻な表情で俯いてるです…<br> 何だか、一気に悲しくなってきたです…ジュンに最悪なことをしたです…<br> あぁ、もうすぐ家です……あ…涙が…う…溢れてくれだなんて誰も頼んでないですよぉ…<br> <br> 翠「…ぐすん…」<br> 蒼「…?」<br> 翠「っっぐっ…ひっく…」<br> <br> 腰から力が抜けたです…もう立ち上がれないです…<br> <br> 蒼「翠星石!?」<br> 翠「酷いことをしたですぅ…」<br> 蒼「…」<br> 翠「あの時、ちゃんとジュンを誘っておけばよかったです…」<br> 蒼「…」<br> 巴「…」<br> 翠「そうすればジュンは翠星石に怒らずに済んだのです!引き篭もりにならずに済んだのですぅ!」<br> 蒼「…え?」<br> 巴「…ちょっと違うかも…否定は出来ないけど…」<br> 翠「翠星石のせいでジュンが引き篭もりになっちまうですよぉぉぉぉ……ぉぃぉぃ…」<br> 蒼「と、とりあえず家に入ろう?ほら、立ち上がって…」<br> <br> 2人とも、何故まだ何か言いたげな顔をしてるですか!!<br> あぁジュン…許せですぅ…お前が引き篭もりになったら生きていけないです…</p>
<p>中学2年に上がって暫く経たないある日。<br> 朝から近所の犬がやたらと吠えてましたし、<br> 途中の公園の入口にミミズがウジャウジャ湧いてましたし、<br> これは何か大変なことが起こると思ったんですよ。<br> あくまで思っただけです──<br> <br> <br> その日の昼休み。<br> 巴や蒼星石とはクラスがバラバラだったので廊下で雑談してたです。<br> <br> 巴「今日はいい天気ね」<br> 翠「外で鬼ごっこでもしますかねぇ」<br> 蒼「そうだね。行こうか」<br> <br> さぁて、それじゃあ教室にいるジュンの野郎を誘うですかねぇ。<br> 今日も翠星石に追い掛け回されて苦しむがいいです…クックックックッ…<br> ──でも誘えなかったんです。逆に思わぬところから誘われちまったんです。<br> 同じクラスのとある女子のグループと合同で鬼ごっこをすることになったんです。<br> ジュンを誘う暇なく、あっという間に中庭に連れて行かれちまったです。<br> しっかしレベルたけぇです…グラウンドとプールと建物内以外なら何処へでも逃げていいだとか…<br> 鬼になったらもう地獄です…誰にもタッチ出来んです…<br> でも見かねた蒼星石が代わりに鬼になってくれて助けてくれたです♪<br> それに友達の輪も広がりましたし、このままクラス全員と友達になれたら、<br> もうジュンに「お前まだ人見知り激しいのかw」って笑われることも無くなるですね~<br> 前途洋々です♪<br> <br> それでまぁ、2年のこのクラスも良いクラスになりそうですね~<br> …って思いながらルンルン気分で教室に帰ったです。<br> <br> ──あ。ジュンが机に伏せてやがるです。<br> 夜更かしばっかしてるからこうなるんですよ。<br> もっと早く寝たらいいですのに…<br> <br> ~~~~~~~~<br> <br> 5時間目が終わったです。<br> さっきからずっと寝てるジュンは馬鹿ですか!<br> ま、翠星石も眠たいんですけど…うたた寝ぐらいならいいですかね。<br> 急にざわついてきましたが、ちょいとおやすみですぅ──<br> <br> ~~~~~~~~<br> <br> ふぅ。<br> ちょっと眠っただけで6時間目はすっきりと授業を受けられたです~<br> それにしても、梅岡の話の長さときたら異常ですね。<br> ざわついてますよ。さっさと終わらせやがれです。<br> <br> ──起立!礼!<br> <br> ふぅ…やっと終わったです。<br> 今日は園芸部の…あ、今日は休みでしたね。<br> 冷蔵庫に貼ってた予定表だと剣道部もオフでしたし、蒼星石や巴とも帰れますね!<br> さっさと机を運んで、ジュンを誘って4人で帰るです~<br> <br> 翠「ジ──」<br> ジ「離せ!馬鹿!」<br> <br> そうやって無理やり翠星石の手を振りほどくジュン。<br> 乱暴すぎて、危うく倒されそうになったですよぉ。<br> しかしですね……だんだん腹が立ってきたです……<br> …むかつくですぅ……何もそこまでしなくてもいいじゃないですか!<br> ふん!もう一生一緒に帰ってやらねぇです!バカ!<br> 全力で教室の窓を開けるです!叫んでやるです!…はっ…1階からからジュンが出てきたです!<br> <br> 翠「お前なんか!一生学校来んなです!もう一生翠星石の前に現れるな!!です!!」<br> <br> ──ま~~だすっきりしねぇです!<br> ほら、廊下には蒼星石と巴が待っててくれてるじゃないですか!何なんですか奴は!!<br> <br> 巴「…そ、そんなに怖い顔しないで」<br> 蒼「何かあったの?」<br> 翠「…」<br> <br> もう誰とも話したくねぇです!ここまで腹が立ったのは久々です!!<br> くそったれがぁ!!!<br> <br> ~~~~~~~<br> <br> そこらへんの缶でも蹴っ飛ばすですかね!ったくもう!<br> <br> カン!…カランカランカラン…<br> <br> 翠「…」<br> 蒼「翠星石…黙ってばかりじゃ判らないよ。ねぇ、何で怒ってるのさ?」<br> <br> そろそろ蒼星石が怒ってきそうなので話しますかねぇ…<br> <br> 翠「…ジュンに腕を振りほどかれたです…」<br> 蒼「え?」<br> 巴「えっ?」<br> 翠「離せ!バカ!…だなんて怒鳴りつけてきたです!」<br> 巴「そ、そうなんだ…」<br> 蒼「…」<br> 翠「だから怒鳴り返してやったです!もうハラワタが煮えくり返ったです!!」<br> 巴「それはダメよ!」<br> 翠「えぇ?」<br> 蒼「──それがね、翠星石…」<br> 翠「何ですか?…お前たちはジュンを擁護しようとするんですか!?」<br> 蒼「まぁ、確かにそうでもあるんだけど…」<br> <br> もう口を利きたくなくなったです。<br> <br> 翠「…」<br> 巴「ちょっと言いにくいんだけど…」<br> 蒼「あの…ジュン君──」<br> 巴「あれじゃあ、明日から引き篭もってしまうかもね…」<br> 翠「え…?」<br> <br> え…えぇぇぇぇ?<br> …ちょっと…ドキッとしたです…心臓がバクバク言ってるです…<br> <br> 蒼「…」<br> 巴「…」<br> 翠「…うそ…」<br> <br> 蒼星石も巴も深刻な表情で俯いてるです…<br> 何だか、一気に悲しくなってきたです…ジュンに最悪なことをしたです…<br> あぁ、もうすぐ家です……あ…涙が…う…溢れてくれだなんて誰も頼んでないですよぉ…<br> <br> 翠「…ぐすん…」<br> 蒼「…?」<br> 翠「っっぐっ…ひっく…」<br> <br> 腰から力が抜けたです…もう立ち上がれないです…<br> <br> 蒼「翠星石!?」<br> 翠「酷いことをしたですぅ…」<br> 蒼「…」<br> 翠「あの時、ちゃんとジュンを誘っておけばよかったです…」<br> 蒼「…」<br> 巴「…」<br> 翠「そうすればジュンは翠星石に怒らずに済んだのです!引き篭もりにならずに済んだのですぅ!」<br> 蒼「…え?」<br> 巴「…ちょっと違うかも…否定は出来ないけど…」<br> 翠「翠星石のせいでジュンが引き篭もりになっちまうですよぉぉぉぉ……ぉぃぉぃ…」<br> 蒼「と、とりあえず家に入ろう?ほら、立ち上がって…」<br> <br> 2人とも、何故まだ何か言いたげな顔をしてるですか!!<br> あぁジュン…許せですぅ…お前が引き篭もりになったら生きていけないです…</p>

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