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第3話「一方その頃!閑話休題!」」(2006/03/18 (土) 20:44:41) の最新版変更点

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<p>「MY FAIR FRAGMENT」第3話「一方その頃!閑話休題!」</p> <p><br> 一方その頃。翠星石は廊下を歩いていた。</p> <p>翠「蒼星石のバカっ!バカなのですっ!!」</p> <p> 全身からあふれ出る怒りを地面に叩きつけるかのようにドスドスと足音を立てながら。</p> <p>べ「ぐえっ」</p> <p> 途中何かやわらかたい物を踏みつけたような気がしたが、それすら無視して翠星石は歩き続ける。<br> ずばぁん!と教室の扉を開き、さらにズンズンと歩く。<br> なにやらこっちを見て噂をするクラスメイト達の様子にさらに怒りマークを増やしつつ、<br> 自分の席まで歩調も変えずたどり着き、席にどっかと腰掛けた。</p> <p> しばらくして、その開かれたままの教室の扉から入ってきた二人がいた。<br> 水銀燈と薔薇水晶の二人である。食堂にでも行っていたのであろう。<br> 水銀燈はヤクルトの小瓶を片手に。薔薇水晶はなぜかブルーペ○シを持って入ってくる。</p> <p>銀「…薔薇水晶ぉ?」<br> 薔「何?」<br> 銀「購買にそんなの売ってたっけ」<br> 薔「隅っこの方に」<br> 銀「…美味しいの?」<br> 薔「美味しいよ。ほら」<br> 銀「いや、青くなった舌は見せなくても良いから」</p> <p> 青1号で真っ青に染まった舌を見せてくる薔薇水晶から思わず視線をそらしたその先に。<br> いかにも「怒ってます」というようなオーラが見えた。翠星石だ。</p> <p>銀「あれ、どうしたのぉ?」</p> <p> なぜか雑巾片手に机を拭いていた笹塚をとっ捕まえて聞いてみる。</p> <p> 笹塚「さっき、蒼星石さんと喧嘩したらしい、って金糸雀さん達が言ってたけど…」<br> 銀「そう。ありがとぉ」<br> 笹塚「どういたしまして。」</p> <p> 再び机を拭きにもどる笹塚。なんとなくその背中には哀愁が漂っているような気がしたが、<br> まあそれは今回の件とはあまり関係の無い話であろうと水銀燈は判断した。</p> <p>銀「あの二人がねぇ…珍しい。」</p> <p> 普段は仲の良い双子なのである。たとえ、翠星石が暴走するたびに口論になろうとも。<br> 園芸部の、翠星石お気に入りのアルミ製じょうろの凹みと蒼星石の頭の形が一致するとしても。<br> 蒼星石の高い運動神経は、翠星石回収のために鍛えられたのだ、と噂されていても。<br> …ともかく仲がよいのである。</p> <p>銀「ちょっといってくるわぁ」<br> 薔「何処に?」<br> 銀「翠星石のとこぉ」<br> 薔「…浮気?」(ガーンッ<br> 銀「なんでやねん」(ぺちっ</p> <p>思わず素で薔薇水晶の凸に裏手ツッコミを入れる。</p> <p>薔「…ついてく」</p> <p>結局、お凸をさすりながら薔薇水晶も付いてきた。<br> 後ろで「本気なのに…」とか呟きが聞こえてきたが、このさい聞こえなかったことにする。</p> <p>翠「…なんデスかぁ…!?」</p> <p>翠星石の席までたどり着いて声をかけると、<br> 全身全霊で怒りを表現しているかのような声と雰囲気で振り返る翠星石。</p> <p>銀(うわぉ。これは話しかけづらいわぁ)</p> <p> 一瞬声をかけたことを後悔したが、この程度で怯んでいては、水銀燈の名がすたる。</p> <p>銀「はぁい翠星石。乳酸菌とってるぅ?」</p> <p>努めて冷静に、いつもの調子で話しかけた。すると、</p> <p>翠「ヨーグルトは今朝食べたのです。<br>   そんなに乳酸菌が欲しいなら水銀燈は「マサイの戦士」でもガブ飲みしていればいいのでぃす。」<br> 銀「あら。なら翠星石には「フキゲン」買ってきてあげないとねえ。」<br> 翠「うるさいです!翠星石は今怒っているのです!とっととどっかに行くですよ!」</p> <p> なにやら取り付く島もない。これはどうしたものか、と思っていたら。</p> <p>薔「まあまあ落ち着いて…はい、ブルーペプ○」<br> 翠「そんな体に悪そうな色の飲み物は要らないのです。」<br> 薔「美味しいのに。」<br> 翠「…舌は見せなくていいのです!」<br> 薔「水銀燈と同じ反応…」</p> <p> なんだかしょぼくれている薔薇水晶。そしてそのうちに、翠星石が折れた。</p> <p> 翠「もう、なんなんですか!人が怒ってるのに…なんです!?何の用なのです!?」<br> 銀「だからぁ。その怒ってる理由を教えて欲しいのよぉ」<br> 翠「そんなのどうだって良いじゃないですか!個人の自由です!ぷらいべぇと、です!」<br> 薔「だいじょぶ。口は堅い」(ずびし)</p> <p> 薔薇水晶、翠星石に向かってサムズアップ!…じゃない。</p> <p>銀「薔薇水晶!それ逆、逆!」</p> <p> これ以上翠星石にへそを曲げられても困る、と慌てて薔薇水晶の指の向きを直す水銀燈。</p> <p> 銀「まったく…何処でそんなこと覚えて来るんだか…」<br> 薔「これ…」<br> 銀「いや、漫画はいいから。」</p> <p> かばんから何かを取り出そうとした所を容赦無くツッコむ水銀燈。そして真顔でボケ続ける薔薇水晶。<br> そんな二人の姿を見ていた翠星石の表情がふっと緩み、</p> <p> 翠「しかたねぇです。一人で怒っているのがバカらしくなったです。教えてやるからついて来いです!」</p> <p>そして立ち上がってさっさと歩きだす。<br> その後について行こうとする二人に、</p> <p>べ「もうすぐ予鈴だぞ?」</p> <p> なぜか埃だらけの制服に見事な足型をつけて帰って来たべジータが声をかける。</p> <p> 銀「ちょっと調子悪いから私達次の授業は休むわぁ。先生には適当に言っておいてぇ♪」<br> 薔(ぺこり)</p> <p> そうして、3人は次の授業をエスケープしてしまったのである…。</p> <p><br> --------------------------------------------------------------------------------</p> <p><次回予告><br> 教室に戻ってきた4人に明かされた衝撃の事実!<br> ややこしくなる事態と、飛び交うメールとチョークと消しゴム(大)!<br> はたして翠星石と蒼星石はどうなってしまうのか!<br> 金「今回は全然出番が無かったかしら~」<br> 雛「大丈夫なの~次回大活躍なの~」<br> 紅「あなたたちの「活躍」はちょっと勘弁して欲しいものだわ…」<br> 銀「次回、「MY FAIRFRAGMENT」第4話「事件は教室で起こっている!」よろしくぅ~」</p> <p> 注:次回予告はそこそこの予想と、6割の大法螺で構成されています。もちろんこの注意書きも。</p>
<p>「MY FAIR FRAGMENT」第3話「一方その頃!閑話休題!」</p> <p><br> 一方その頃。翠星石は廊下を歩いていた。</p> <p>翠「蒼星石のバカっ!バカなのですっ!!」</p> <p> 全身からあふれ出る怒りを地面に叩きつけるかのようにドスドスと足音を立てながら。</p> <p>べ「ぐえっ」</p> <p> 途中何かやわらかたい物を踏みつけたような気がしたが、それすら無視して翠星石は歩き続ける。<br> ずばぁん!と教室の扉を開き、さらにズンズンと歩く。<br> なにやらこっちを見て噂をするクラスメイト達の様子にさらに怒りマークを増やしつつ、<br> 自分の席まで歩調も変えずたどり着き、席にどっかと腰掛けた。</p> <p> しばらくして、その開かれたままの教室の扉から入ってきた二人がいた。<br> 水銀燈と薔薇水晶の二人である。食堂にでも行っていたのであろう。<br> 水銀燈はヤクルトの小瓶を片手に。薔薇水晶はなぜかブルーペ○シを持って入ってくる。</p> <p>銀「…薔薇水晶ぉ?」<br> 薔「何?」<br> 銀「購買にそんなの売ってたっけ」<br> 薔「隅っこの方に」<br> 銀「…美味しいの?」<br> 薔「美味しいよ。ほら」<br> 銀「いや、青くなった舌は見せなくても良いから」</p> <p> 青1号で真っ青に染まった舌を見せてくる薔薇水晶から思わず視線をそらしたその先に。<br> いかにも「怒ってます」というようなオーラが見えた。翠星石だ。</p> <p>銀「あれ、どうしたのぉ?」</p> <p> なぜか雑巾片手に机を拭いていた笹塚をとっ捕まえて聞いてみる。</p> <p> 笹塚「さっき、蒼星石さんと喧嘩したらしい、って金糸雀さん達が言ってたけど…」<br> 銀「そう。ありがとぉ」<br> 笹塚「どういたしまして。」</p> <p> 再び机を拭きにもどる笹塚。なんとなくその背中には哀愁が漂っているような気がしたが、<br> まあそれは今回の件とはあまり関係の無い話であろうと水銀燈は判断した。</p> <p>銀「あの二人がねぇ…珍しい。」</p> <p> 普段は仲の良い双子なのである。たとえ、翠星石が暴走するたびに口論になろうとも。<br> 園芸部の、翠星石お気に入りのアルミ製じょうろの凹みと蒼星石の頭の形が一致するとしても。<br> 蒼星石の高い運動神経は、翠星石回収のために鍛えられたのだ、と噂されていても。<br> …ともかく仲がよいのである。</p> <p>銀「ちょっといってくるわぁ」<br> 薔「何処に?」<br> 銀「翠星石のとこぉ」<br> 薔「…浮気?」(ガーンッ<br> 銀「なんでやねん」(ぺちっ</p> <p>思わず素で薔薇水晶の凸に裏手ツッコミを入れる。</p> <p>薔「…ついてく」</p> <p>結局、お凸をさすりながら薔薇水晶も付いてきた。<br> 後ろで「本気なのに…」とか呟きが聞こえてきたが、このさい聞こえなかったことにする。</p> <p>翠「…なんデスかぁ…!?」</p> <p>翠星石の席までたどり着いて声をかけると、<br> 全身全霊で怒りを表現しているかのような声と雰囲気で振り返る翠星石。</p> <p>銀(うわぉ。これは話しかけづらいわぁ)</p> <p> 一瞬声をかけたことを後悔したが、この程度で怯んでいては、水銀燈の名がすたる。</p> <p>銀「はぁい翠星石。乳酸菌とってるぅ?」</p> <p>努めて冷静に、いつもの調子で話しかけた。すると、</p> <p>翠「ヨーグルトは今朝食べたのです。<br>   そんなに乳酸菌が欲しいなら水銀燈は「マサイの戦士」でもガブ飲みしていればいいのでぃす。」<br> 銀「あら。なら翠星石には「フキゲン」買ってきてあげないとねえ。」<br> 翠「うるさいです!翠星石は今怒っているのです!とっととどっかに行くですよ!」</p> <p> なにやら取り付く島もない。これはどうしたものか、と思っていたら。</p> <p>薔「まあまあ落ち着いて…はい、ブルーペプ○」<br> 翠「そんな体に悪そうな色の飲み物は要らないのです。」<br> 薔「美味しいのに。」<br> 翠「…舌は見せなくていいのです!」<br> 薔「水銀燈と同じ反応…」</p> <p> なんだかしょぼくれている薔薇水晶。そしてそのうちに、翠星石が折れた。</p> <p> 翠「もう、なんなんですか!人が怒ってるのに…なんです!?何の用なのです!?」<br> 銀「だからぁ。その怒ってる理由を教えて欲しいのよぉ」<br> 翠「そんなのどうだって良いじゃないですか!個人の自由です!ぷらいべぇと、です!」<br> 薔「だいじょぶ。口は堅い」(ずびし)</p> <p> 薔薇水晶、翠星石に向かってサムズアップ!…じゃない。</p> <p>銀「薔薇水晶!それ逆、逆!」</p> <p> これ以上翠星石にへそを曲げられても困る、と慌てて薔薇水晶の指の向きを直す水銀燈。</p> <p> 銀「まったく…何処でそんなこと覚えて来るんだか…」<br> 薔「これ…」<br> 銀「いや、漫画はいいから。」</p> <p> かばんから何かを取り出そうとした所を容赦無くツッコむ水銀燈。そして真顔でボケ続ける薔薇水晶。<br> そんな二人の姿を見ていた翠星石の表情がふっと緩み、</p> <p> 翠「しかたねぇです。一人で怒っているのがバカらしくなったです。教えてやるからついて来いです!」</p> <p>そして立ち上がってさっさと歩きだす。<br> その後について行こうとする二人に、</p> <p>べ「もうすぐ予鈴だぞ?」</p> <p> なぜか埃だらけの制服に見事な足型をつけて帰って来たべジータが声をかける。</p> <p> 銀「ちょっと調子悪いから私達次の授業は休むわぁ。先生には適当に言っておいてぇ♪」<br> 薔(ぺこり)</p> <p> そうして、3人は次の授業をエスケープしてしまったのである…。</p> <p><br> --------------------------------------------------------------------------------</p> <p><次回予告><br> 教室に戻ってきた4人に明かされた衝撃の事実!<br> ややこしくなる事態と、飛び交うメールとチョークと消しゴム(大)!<br> はたして翠星石と蒼星石はどうなってしまうのか!<br> 金「今回は全然出番が無かったかしら~」<br> 雛「大丈夫なの~次回大活躍なの~」<br> 紅「あなたたちの「活躍」はちょっと勘弁して欲しいものだわ…」<br> 銀「次回、「MYFAIRFRAGMENT」第4話「事件は教室で起こっている!」よろしくぅ~」</p> <p> 注:次回予告はそこそこの予想と、6割の大法螺で構成されています。もちろんこの注意書きも。</p> <br> <p><a href= "http://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/281.html">第2話に戻る&lt;&lt;</a>  <a href="http://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/283.html">&gt;&gt;第4話に進む</a></p>

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