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<p>きらきーグルメ紀行<br>
第1回:大阪<br>
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雪「と、いうわけで…やって来ました大阪に♪」<br>
薔「もう…いきなり新幹線に押し込められたと思ったら……」<br>
雪「まあまあ、それよりもばらしーちゃん?」<br>
薔「…なに?」<br>
雪「大阪で美味しいものといえば何ですか?」<br>
薔「大阪……たこ焼き…とか?」<br>
雪「いい答えですわ♪でわでわ大阪らしく食い倒れと参りましょうか。」<br>
薔「はいはい…はぁ…」<br>
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薔「大阪って…初めて来たけど……いろんなお店があるね…さすが商人の街……」<br>
雪「くんくん……あちらから美味しそうな匂いがしますわ。」<br>
薔(聞いてないし…)<br>
雪「あ、早速たこ焼きの屋台発見ですわ!さぁ、行きましょう!!」<br>
薔「はいはい…」<br>
雪「すいませ~ん、たこ焼き2つくださいませ。」<br>
親父「おおきに!!」<br>
薔「わぁ…美味しそうだね…」<br>
雪「えぇ、もう我慢できませんわ♪では早速…」パクッ<br>
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薔「うん…流石に本場……美味しい…」<br>
雪「……」<br>
薔「…ん?お姉ちゃん…?」<br>
雪「ちょっと貴方!私のたこ焼きにタコが入ってないのがありましたわよ!?どういうおつもりですか!?」<br>
雪華綺晶は掌を屋台に叩きつけ声を張り上げた<br>
親父「あぁ、えろぅすんませんでした。」<br></p>
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雪「すみませんで済んだら警察はいりませんわ!たこ焼きにタコが入っていなくてはただの「焼き」でしょうに!?<br>
これは詐欺に等しいことですわよ!?貴方も商人の街で働くからにはそこはしっかりしていただきたいものですわ!!」<br>
薔「お…お姉ちゃん……人が見てる……たこ焼きくらいでそんな…」<br>
雪「…たこ焼きくらい?何を言いますのばらしーちゃん!!古くから大阪に伝わる<br>
「たこ焼きを笑う者は道頓堀川に叩き落とされても文句は言えない」<br>
という格言を知りませんの!?」<br>
薔「いや…そんなの初めて聞いたし……」<br>
雪「兎に角!ちゃんとタコが入ったものを新しく作ってくださいませ!勿論タダで!」<br>
薔(全部食べた後で……それもセコいし…)<br>
親父「おうおぅ嬢ちゃん、さっきから黙って聞いとると好き放題言うてくれるのぉ…<br>
勝手なことばっか言うとるといてもうたろかい!!?」<br>
たこ焼き屋の親父もまた顔をタコのように赤くして雪華綺晶に怒鳴りかかる<br>
薔「お…お姉ちゃん……ここは謝っ……あっ…」<br>
雪「クスクス…いてまう?この私をですか…?」<br>
親父「せや!ナニワの商人ナメたらあかんでぇ!?」<br>
雪「クスクス…だァれに物を言ってますのォ……?」</p>
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雪華綺晶は不気味な笑みを浮かべると下から親父を覗き込んだ<br>
親父「だ…誰にメンチ切っとんねん!?」<br>
雪「そォれは…あなた…クスクス…」<br>
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薔「…お姉ちゃん……キレてる…」<br>
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親父「え…ええ加減にせえよこんガキャ!?」ブゥン!<br>
怒った親父が雪華綺晶の頬を目掛け張り手を振り下ろした<br>
『ガシィ!』<br>
親父「なっ…痛たたたたたたたた!!」<br>
だが雪華綺晶はそれをあっさりと片手で止めると逆に親父の関節を逆に捻った<br>
そしてそのまま親父に顔を近付け耳元で囁く…<br>
雪「私ィの言うことが聞けない悪ゥい子……このままアナタの運命の糸車……トメテミマスカ?」<br>
親父「ひ…ひいいいいいいいいいいぃぃ!!」<br>
親父は雪華綺晶から立ち上る不気味で底知れぬ凶気に悲鳴を上げながら尻餅をついた<br>
雪「さ、もうやることはわかってますわよね?」ニッコリ<br>
親父「す…好きなだけ持ってってくださいいいいいぃぃ!!」<br>
雪「よろしい♪」<br>
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雪「もぐもぐ…んん~、ひあわへでふわ♪」<br>
屋台を後にした雪華綺晶の両手にはタダで巻き上げた大量のたこ焼きが入った袋がぶら下がっていた<br>
薔「……外道…」<br>
雪「あら、心外ですわね。私は心を鬼にしてあの人に商売人としての精神を教えてあげたのですわよ?」<br>
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<p>薔「…だからって……それはないよ…」<br>
雪「これは当然の授業料ですわ。<br>
さて…次はお好み焼きと参りましょうか♪」<br>
薔「ええぇ!?まだ…やるの…?」<br>
雪「当然ですわ♪串カツにどて焼き…大阪にはまだまだ美味しいものがありますもの。<br>
さ、そうと決まればれっつごーですわ♪」<br>
薔「あ…待ってよ、お姉ちゃん……まったく…」<br>
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きらきーとばらしーの旅は続く…<br>
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雪「次回は北国にお邪魔しちゃいますわ♪」<br></p>