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「第八話『全てを飲み込む白い雪』」(2007/01/24 (水) 20:49:34) の最新版変更点
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<p>一瞬の隙が命取りになる。<br>
そんな言葉が、僕の脳裏をよぎる。<br>
僕と対峙する少女の姿はまさに戦士!<br>
この戦いに敗れれば、命を落とす…そんな顔をしている。<br>
でも、そんな少女の顔も美しい…ハッ!?見とれた僕の一瞬の隙をつき、少女の手が伸びる!<br>
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J「しまったぁ!!」<br>
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思わず叫ぶ僕<br>
勝利を確信し、不敵に微笑む少女<br>
<br>
次の瞬間<br>
地面に倒れ込む僕。<br>
<br>
勝利を勝ち取った少女の手には……少女の持つ箸の先には、一本のエビフライがあった。<br>
それを、高々とかかげあげる姿は『食の化身!雪華綺晶』と呼ぶにふさわしい姿だった。<br>
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<p>そんなこんなで<br>
第八話『全てを飲み込む白い雪』<br>
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前回あらすじ<br>
僕は、翠星石さんに連れられ屋上へ<br>
そこには、姉妹が大集合<br>
自己紹介を済ませ、いざ弁当タイム!<br>
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僕は、驚きを隠せずただそこに立ち尽くすしかなかった。<br>
なっ、なんだ!?<br>
その量は?重箱が五段重ねだとぉ!?<br>
<br>
雪「どうかいたしたました?JUN様」<br>
いや、どうかいたしました?じゃないよ。キミはそれ1人で食べるつもりか?<br>
雪「まさかですわ。皆さんと御一緒にです」<br>
…だよな。ビックリしたよ<br>
ドサッ<br>
一瞬の安堵を掻き消すには十分の音がする。<br>
雪華綺晶は、さらに8段重ねの重箱を取り出す。<br>
雪「こっちが皆さんと一緒に食べる分ですわ」<br>
ハハハ……<br>
雛「雪華綺晶は、大食いなのぉ」<br>
銀「それでも、今日は少ないほうなのよぉ」<br>
ハハハハハハ……<br>
笑うしかないよ。<br>
いったいどうしたら、これだけ食べてこのスタイルを維持できるんだ?<br>
栄養は全部、胸にいってるみたいだ<br></p>
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<p>食べようかと僕がいいと、<br>
雛「JUNの隣はヒナなのぉ」<br>
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翠「翠星石は別に隣になんかならなくていいですけど、JUNがどうしてもって言うなら、座ってやらねえこともねーです」<br>
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何やらギャーギャー言い始める<br>
座る位置なんてどうでもいいだろ…<br>
そんなヒナちゃん達を無視して、先輩が僕の隣に座り、<br>
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銀「JUN…あ~んしてぇ」<br>
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そう言って、玉子焼きを差し出してくる。<br>
J「えっ?あの……その」<br>
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銀「慌てちゃってぇ、可愛いわぁ」<br>
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お得意のからかいですか……<br>
ちょっと落ち込む僕がいたりする。<br>
<br>
ふと、雪華綺晶を見ると、もの凄い勢いで弁当を食べている。しかし、その姿は下品とは正反対、華麗で流麗、思わず見とれてしまうほど美しかった。<br>
でも、もう自分用の重箱が空になってるよ。<br></p>
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<p>
それから、たわいもない話をしながら楽しく弁当を食べた。こんな楽しい時間…いつぶりだろう?<br>
こんな時間がずっと続けば良いと思った。<br>
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ふと、重箱に目をやると最後のエビフライが…<br>
雪華綺晶と目があう。<br>
どうやら彼女も狙っているようだ…しかし、僕の胃は血を求める妖刀のごとくエビフライを求めている。<br>
譲るわけにはいかない。<br>
2人の間にだけ重たい空気が流れる。<br>
<br>
刹那……一瞬の出来事だった<br>
……結果は上の通り。負けたよ、雪華綺晶…キミのその美しさに<br>
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なんてことをやってるとチャイムがなり、片付けをして解散することになった。別れ際<br>
雪「JUN様。楽しかったですわ。また御一緒しましょうね」<br>
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そう言って笑いかけてきた雪華綺晶が、なんとも言えない可愛さだった<br>
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<br>
続く<br></p>