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「「新説JUN王伝説~序章~」第9話」(2007/01/11 (木) 18:55:31) の最新版変更点
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<p>「新説JUN王伝説~序章~」第9話<br>
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あらすじ…みっちゃんを襲った連続通り魔たちに裁きを与えたジュン<br>
みっちゃんの意識も回復し沈んでいた金糸雀にも笑顔が戻った…<br>
ジュンは自分の力で大切な人たちを守るため、より強くなる決意を固めるのであった…<br>
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とある休日、ジュンを背中に乗せた黒王号はある場所を目指していた<br>
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黒『もうしばらくで着きますぞ、我が主。』<br>
ジ「あぁ、しかし…結構あそこに行くのも久しぶりな気がするな。」<br>
黒『私は貴方様とお会いする前まではあそこで暮らしておりましたから、少しばかり馴染み深いものです…無論貴方様と共に在る今の暮らしはそれ以上に充実しておりますが。』<br>
ジ「そんなもんか?」<br>
黒『はい。お、見えて来ましたぞ…』<br></p>
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ジュンたちの眼前にはまさに豪邸と呼ぶに相応しい巨大な屋敷が見えてきた<br>
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ジ「相変わらずでかい家だなぁ…」<br>
その大きな鉄の門を見上げジュンは呟いた…そして呼び鈴を押して家の主を呼ぶ<br>
ジ「おーい、来たぞ~、雪華綺晶、薔薇水晶~!!」<br>
するとその鉄の正門がゴゴゴと音を立てながら自動的に開いた<br>
ジ「入れってことか…黒王。」<br>
黒『御意。』<br>
黒王と共に広い庭に敷かれた道を真っ直ぐ進むと、屋敷の前に2つの人影が見えてきた<br>
雪「ようこそいらっしゃいましたわ、ジュン様。」<br>
その1人である雪華綺晶がスカートのすそをつまんでぺこりと頭を下げる<br>
薔「ジュン、めんそ~れ…歓迎するね…」<br>
そしてもう1人、薔薇水晶が何故か沖縄弁で挨拶をする<br></p>
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<p>薔「黒王号もウチに来るのは久しぶりだね…」<br>
以前まで黒王号は薔薇水晶に一番懐いていたようでブルル…と音を上げ薔薇水晶に頭を下げた<br>
ジ「よし、黒王号、僕はちょっと中で話があるから悪いけどしばらく外でゆっくりしててくれ。」<br>
ジュンは黒王から降り頭を撫でる<br>
黒『はい、ごゆるりと…私も少々古巣を歩いて見てきます故。』<br>
ジ「あぁ、じゃあまた後でな。」<br>
ジュンは黒王を残し2人と共に屋敷へ入って行った<br>
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応接間に通されたジュンは雪華綺晶の運んできたお菓子と紅茶で一息を付いていた<br>
ジ「ふぅ、相変わらず雪華綺晶の淹れた紅茶は美味いな。」<br>
雪「そんなジュン様…照れますわ、雪華綺晶の淹れた紅茶が毎日飲みたいだなんて…///」<br>
ジ「いや…そこまでは言ってないから…」<br></p>
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<p>若干妄想気味の雪華綺晶にジュンがツッコミを入れる<br>
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薔「で、ジュン…いきなりウチに来たいなんて言い出して…どうしたの?」<br>
すると姉の妄想には慣れっこなのか妹の薔薇水晶が本題をさらっと切り出した…だが<br>
薔「まさか…やっと私の愛が通じて…」<br>
ジ「いや…違うから…」<br>
薔「…わかった…ジュン、や ら な い か?」<br>
ジ「だが断る!!」<br>
薔「(´・ω・`)」<br>
やはり姉が姉なら妹も妹だな…とジュンは溜め息をついてその問いに答え始めた<br>
ジ「僕がここに来た理由は、雪華綺晶に用があるからなんだ。」<br>
雪「まままぁ♪」<br>
薔「がびーん!!」<br>
ジ「いいから黙って聞いてくれ!!」<br></p>
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ジ「僕は雪華綺晶に稽古をつけてもらいたいんだよ!」<br>
雪「まぁ…夜のお稽古だなんて…ジュン様でしたら…私はいつでも構いませんわ…///」<br>
薔「悔しい…ジュン、何でお姉ちゃんなの!?私じゃ駄目なの!?」<br>
どうやらこの姉妹は2人揃って暴走を始めると加速が止まらないようだ…<br>
ジ「だぁ~!!いい加減にしろおおぉぉ!!僕が言いたいのは武道の稽古の事だあぁ!!」<br>
ついにキレたジュンがガラスを割らんばかりの叫びを上げた<br>
薔「なんだ…ちょっとがっくし…」<br>
ジ「お前らが勝手に暴走してただけだろうが!!」<br>
雪「ほほほ、お恥ずかしい限りですわ…ところで、何故今更私に武芸などを?」<br>
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<p>雪華綺晶がジュンに訪ねる<br>
かつてジュンはいじめられているところを真紅に助けられ、それ以来強くなるために体を鍛えてきた…<br>
だが体を鍛えるだけでは強くはなれないと考えたジュンは真紅の紹介で彼女の友人である雪華綺晶と知り合った…<br>
国内有数の大富豪の娘である彼女は幼い頃から武芸にも幅広く親しんできていたからだ<br>
それ以来ジュンはしばしば彼女の家に通い稽古をつけて貰っていたが、高校生となった今ではいつの間にかそれもなくなっていた…<br>
そのジュンが数年ぶりに稽古をつけてほしいと言い出したのが彼女には疑問であった<br>
ジ「僕は…もっと強くなりたい。いや…強くならなきゃ駄目なんだ!!」<br>
雪「!?」<br>
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雪華綺晶はジュンが向けた瞳の奥に只ならぬ決意と気迫を感じた<br>
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雪「わかりましたわ…他ならぬジュン様の頼みですから……ただし!」<br>
ジ「ただし…何だよ?」<br>
雪「私が試合でジュン様に勝った場合はジュン様は1日私とばらしーちゃんのペットになるということで手を打ちますわ♪」<br>
ジ「なにいぃ!?」<br>
薔「…お姉ちゃん…べりぐー♪」<br>
雪「うふふ♪さぁ、どうしますか?私はどちらでもよろしいのですが…」<br>
雪華綺晶は絶対の自信を持った瞳でジュンを見据えた<br>
ジ「ぐぬぅ…仕方ない、要は勝てばいいんだろう?」<br>
ジュンはその条件に渋々応じた<br>
雪「うふふ、やはりそうこなくては面白くありませんわ♪」<br>
薔「…お姉ちゃん、頑張って!!」<br>
雪「えぇ…今夜が楽しみですわね?(じゅるり…)」<br>
薔「本当だね…あ、準備は早めに済ませとかなきゃ…(にたぁり…)」<br>
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<p>ジ「……」<br>
ジュンは2人の妖しく光る目と立ち上るドス黒いオーラにやっぱやめときゃよかったかなぁ…と少し後悔するのであった<br>
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…所変わってここは芝生の生えた広い庭、そこにはジュンと胴着に着替えた雪華綺晶が対峙していた<br>
それを椅子に座って薔薇水晶が見守っているが彼女は何故かチアガールの格好をしており<br>
額には『必勝!お姉ちゃん』と書かれたはちまきをしている<br>
そして…<br>
雪「さぁ…では始めるといたしましょうか…」スッ…<br>
雪華綺晶がゆっくりと構える<br>
ジ「あぁ…手加減はいらないからな…」スッ…<br>
ジュンも同様に構えをとる<br>
雪「お互い様ですわ…それと…」<br>
ジ「?」<br></p>
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雪「ばらしーちゃん…手出しは無用なのでその吹き矢は置いといてくださいね?」<br>
薔「…ちぇっ。」<br>
薔薇水晶は隠し持っていた吹き矢を渋々捨てた<br>
ジ「おい!!」<br>
雪「すみません、お茶目な妹なもので…」<br>
薔「…てへっ♪」<br>
ジ「………」<br>
ジュンは突っ込みたい気持ちをぐっとこらえて気を闘いに集中させた<br>
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ジ「ふぅ…では改めて…いつでもいいぞ!?」<br>
ジュンが試合開始を促す…<br>
雪「はい、では…参りますわ!」<br>
『ダンッ!!』<br>
刹那、雪華綺晶がジュンへ疾走し間合いを詰める<br>
今ここに2人の激しい闘いが幕を開けたのであった…<br>
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