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「今までで一番つまらないクリスマス」(2006/12/27 (水) 14:32:16) の最新版変更点
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<p>今までで一番つまらないクリスマス<br>
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今日は…今までで一番つまらないクリスマス。<br>
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「はぁ…つまらないわ…」<br>
月明かりが差し込んでいる庭はとても綺麗…<br>
今日は私の父が経営している会社と仲良くしている会社の社長や会長たちを集めたクリスマスパーティ。楽しそうだと思い、私も参加したのはよいのだけど……<br>
「お父様はお仕事の話ばかりされるし、お母様は他の社長夫人とばかり……はぁ、本当につまらないわ…」<br>
そんなわけでまだパーティが行われている中を抜け出して庭まで出て来たというわけ。<br>
「…こんなときに桜田君がいてくれたら…って私は何を考えているの!?//」<br>
自分が密かに想っている人のことを考えて顔が赤くなり、同時に落胆する。<br>
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「はぁ…桜田君がこんなところに来てくれるはずなんてありませんわよね…彼は今ごろ銀ちゃんや真紅たちと一緒に楽しくクリスマスを過ごしているんでしょうね…」<br>
「…い…雪…!」<br>
「はぁ…そろそろ冷えてきましたわね…」<br>
「ーい…雪…晶…!」<br>
「あら、気のせいかしら?誰かが私を読んでるような…もしかして…」<br>
言ったあと、私は本日何度目かわからないためいきをつく。<br>
「ふふ…そんなわけありませんわよね…さて、そろそろ戻りましょうか…」<br>
「おーい…雪華綺晶!」<br>
「桜田君!?」<br>
今度は間違いじゃない。私を呼ぶ桜田君の声がハッキリと聞こえた。<br>
急いで外に顔を向けると、屋敷の目の前の道路からこちらを覗いている桜田君の姿が目に入った。<br>
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「やっと気づいてくれた…そのまま中にはいられたらどうしようかと思ったよ…あ、そっち行っていいかな?」<br>
「え、えぇ…」<br>
ハハハ…と苦笑しながら庭に入ってきて、私の目の前に立つ桜田君。<br>
本当に桜田君が来てくれた!嬉しくて嬉しくてたまらないのだが、それを抑えて桜田君に尋ねる。<br>
「ど、どうしてこんなところにいますの…?」<br>
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「んー…雪華綺晶に会いたかったから…かな?」<br>
「え…?で、でも確か桜田君は今日は銀ちゃんたちと…」<br>
「水銀燈たちには悪いけど…キャンセルしてきた」<br>
「ど、どうして…」<br></p>
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「だーかーらー!今夜は雪華綺晶に会いたかったんだよ!//」<br>
桜田君が…私に会いに来てくれた…?<br>
「本当に…本当に私のために…?」<br>
「だからそうだって最初から言ってるだろ?何度も言わせるなよ…//」<br>
照れて顔を赤くしながらうつむく桜田君。それがとても愛しく思え、思わず抱きついてしまった。<br>
「桜田君…!」<br>
「ちょっ、き…雪華綺晶…?」<br>
「桜田君…私…貴方のことが好きですわ…」<br>
「雪華綺晶…//」<br>
「よかったら…恋人になってくださらない?」<br>
「…もちろんだよ。僕なんかでよければ…//」<br>
「桜田君…嬉しい…!」<br>
さっきよりも強く抱きしめる。あぁ…なんて幸せなんだろうか…<br>
しかし私は重大なことに気付いた。<br></p>
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<p>「あ……」<br>
「どうした?」<br>
「桜田君ごめんなさい…まさかこんなことになるとは思わなかったからプレゼントを用意しておりませんの…」<br>
「なぁんだ、そんなことか…」<br>
「む?そんなことって…んっ?//」<br>
なんですの?と言おうとしたのだが、そのセリフは最後まで言えなかった。<br>
桜田君が私にキスをしている……?<br>
しばらくぽかーんとしていると桜田君が唇を離し、いじわるく笑った。<br>
「クリスマスプレゼント…確かに貰ったよ?」<br>
「も…もぉっ!桜田君ったら…//」<br>
「あははは。ごめんごめん」<br>
「さっきの…私の初めてのキスでしたのよ……?初めてのキスが不意打ちなんて…」<br>
「あ…ごめん……」<br>
「もういいですわ。そのかわり…」<br>
「そのかわり?」<br>
「今度は…ちゃんとしてくださいな?//」<br>
「…うん。じゃぁ…目瞑って?」<br>
「はい…」<br>
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今日は…今までで一番幸せなクリスマス。<br>
今私は世界で一番幸せ。<br>
桜田君…いえ、ジュン君…メリークリスマス♪<br></p>