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僕が日本に帰ってきた理由の一つにローゼン、桜田両グループの日本支部の支部長に就任したことが挙げられる。<br> 今は8月、夏期休業だ早朝、僕の職務用の携帯がなる、サイドボードに手を伸ばして携帯を取る<br> 「もしもし…」<br> 「あっ若様、いえ支部長、ドイツより連絡です」<br> 「あぁ五反田か…いいよ若様のままで…」<br> ここで五反田について説明しよう、彼は四年前に僕の逃走(ep9)に荷担してくれたあの社員だ、仕事ぶりもよく忠義に厚く、部下からの信頼もすこぶるいい。(昨年度理想の上司日本支部一位)なので僕は彼を支部長補佐に任命し(一族の誇りと泣いて喜んだのは言うまでもない)彼を大変信頼している<br> 「はい、では若様ローゼン様より頂いたご指示によりますと日本にオープンさせたリゾートホテルの視察をしてくれとのことで御座います。詳しい内容は今桜田グループ直営の運送会社に頼んでおきました、」<br> 「なんでメールやFAXを使わないんだ?」<br> 「なんでも公的文書も同封されているようで…」<br> また公的文書か…<br> 「わかった。じゃあ僕がいない間、といってもお前に任せっきりだが支部長代理を頼んでいいか?」<br> 「かしこまりました、それではこれにて失礼します。」<br> 「ああ」<br> 僕はもう一眠りしようと起こした上半身を倒す…と有り得ない声がした<br> 「営業マンって感じね」<br> 「まぁ支部長だからな、柏……柏葉?!」<br> 「何ビックリしてんのよ。」<br> 「なんで僕のベッドにいるんだよ!」<br> 「守衛さんに桜田君の友達の柏葉家ご令嬢って言ったら通してくれたわ。あと私桜田君の部屋と雛苺の部屋しかしらないから」<br> 「相変わらず守衛の日暮里は女に甘いな。」<br> とそこでドアをノックする音がした、ヤバい、殺される、しかし入ってきたのはヒナ姉ちゃんだった<br> 「どうしたの、あっトーモーエー!!おはよーなのぉ」<br> 「おはよう、雛苺」<br> 「巴、なんで家に来たの?」<br> 「柏葉、僕も聞きたかった」<br> 「お母様に大事な用件があるからと言われてローゼン邸まで来たの」<br> 「なるほど」<br> んっ誰かノックしている、身構える僕と柏葉、<br> 「ジュン、桜田グループから宅配便か…」<br> 僕と柏葉を見て硬直する<br> 「カナ姉ちゃん!」<br> 「な…なんで…ジュンが…」<br> 「いやこれには訳が…」<br> 「かしら~!」<br> <br> ローゼン姉妹が僕の部屋に集まって荷物の中身の文書の説明を聞く<br> 「ジュン、つまり一週間後に視察に行けってことね…」<br> 「でもなんで巴も一緒なの~?」<br> 「それに関してはもう一つの公的文書に書いてあるとか…」<br> 僕は公的文書を取り出し内容を黙視する(ちなみにドイツ語)……何か間違ってるのか?僕はもう一度見る……間違えてない<br> 「ちょっとトイレに……」<br> 「どこへ逃げるですか?ジュン。」<br> 「公的文書を見て逃げ出したことって前に無かったっけ?」<br> 「あの時は確か結婚についてだったわよねぇ。」<br> 「つまり結婚についてかしら!」<br> 「ギクッ」<br> 「ジュン主人の命令よ、それを見せなさい。」<br> 書かれていたのは何のひねりもなく僕の結婚に関してだった<br> 「なになに『桜田ジュンに関しての婚約者を以下のものとする、水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、雛苺、雪華綺晶、薔薇水晶、柏葉巴』ですって」<br> 「どういうこと?」<br> 「なんでもローゼン邸の自治権を買い取って特別自治区にして重婚させるとか」<br> なるほどね、姉ちゃん+柏葉がこっちを見る<br> 「ジュン、お姉ちゃんとヴァージンロードを歩きましょお」<br> 「カナ、ジュンの素敵なお嫁さんになるかしら!」<br> 「お父様のお決めなさったことですぅ、しゃーねーですぅ結婚してやるですぅ」<br> 「ジュン君、その…不束者ですが…」<br> 「主人のそばに下僕がいるのは当然なのだわ」<br> 「ヒナ、ジュンのお嫁さんなのぉ」<br> 「ジュン、私の理想の夫ですわ。」<br> 「ジュン…夫…」<br> 「桜田君、いえジュン君、よろしくお願いします」<br> 「破滅だ~~~~~~!!!」<br>   fin.

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