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「日曜日の朝」(2006/12/17 (日) 14:32:36) の最新版変更点
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<p>「ん…ふあ…今何時だ…?うわ、まだ7時かよ…」<br>
日曜日に早く起きると何か損した気分になるのは僕だけだろうか。<br>
てなわけで…<br>
「二度寝二度寝~♪く~…やっぱり布団の中はあったかいなぁ♪」<br>
再び夢の世界へ旅立とうとしたそのとき…<br>
<br>
コンコンコン<br>
「ジュン?起きているの?」<br>
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うわ、真紅かよ…なんだってこんな朝っぱらから…しかもご丁寧にノック3回もして…面接試験かっての。<br>
「ちなみにノック2回はトイレのドアを叩くときだからね。推薦試験を受ける受験生や入社試験を受ける人は気をつけよう♪」<br>
おっと。つい声を出してしまった…今の真紅に聞こえたかな…?<br>
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「ジュン…まだ寝てるの?まったく…仕方ない下僕なのだわ…」<br>
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そんなこと言われてもまだ朝の7時ですよ?しかも日曜日。平日ならズームインで西尾アナと凛ちゃんを見るためにこの時間には起きてるけど今日は別。僕は惰眠を貪ることに決定したのだー!<br>
あ、西尾アナって可愛いよね♪全国取り寄せグルメで美味しいものを食べたときの表情…あぁっ…可愛すぎるっ!<br>
蛇足が多少入ったが、それによりくだした結論は…<br>
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「無視無視…っと」<br>
真紅には悪いがそのまま二度寝を続けるという方向で僕の体内の全細胞の意見が一致。やっぱり日曜日は昼まで寝ないとね、うん。<br>
真紅の方は…しばらく無視してたら帰るだろう。<br></p>
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「仕方ないわね…ちょっとはしたないけれど…すーっ…」<br>
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ガンガンガンガンガンっ!<br>
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「ジューン!起きなさぁい!!」<br>
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うわっ、耳に響くっ!真紅が元々よく通る声をしているだけに余計にっ…<br>
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「ジュン!起きなさい!起きないと部屋に入るわよ!?」<br>
<br>
入れるものなら入ってみろ。ちゃぁんと鍵をか「カチリ…ガチャ」けた…って、えぇ!?なんで!?「カチリ」ってことは真紅が僕の部屋の合鍵を!?<br>
僕は渡した覚えはないぞ!?一体どうして…<br>
「こんなこともあろうかとのりにジュンの部屋の合鍵をもらって正解だったのだわ。」<br>
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あんの海苔ぃ!!!<br>
明日の朝天日干しにしてやるっ!!!<br>
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ゆさゆさ…<br>
「さぁジュン。起きるのだわ。今日は貴方に買い物に付き合ってもらうことにしたんだから。主人の荷物持ちができるんだからありがたくおもいなさい。」<br>
ゆさゆさ…<br>
<br>
ちょっ…僕はそんなの聞いてないぞ…なんて勝手な…<br>
あぁ、でもそうやってゆさゆさされるのってすごく心地いい…ありがとう真紅、君のおかげで夢の世界へ旅立てそうだよ……<br>
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<p>「これでもダメなの…?」<br>
<br>
と、扉を閉めて階段を降りていく音。<br>
よしよし…やっと諦めたか。それじゃぁ…おやすみなさい…<br>
<br>
5分ほど平穏な時間が訪れ、僕の意識も本格的に夢の世界へ飛んでいこうとしていた中…『ソイツ』は急に来た。<br>
「ん…ふぅ…」<br>
僕の耳元に誰かの吐息が触れたかと思うと……<br>
<br>
シャクッ…シャリシャリ…<br>
<br>
「(なっ!?なんだコレ!?)」<br>
耳の中の毛穴が全部開いたような感じになり、全身がゾクっとなる。心臓はバクバク。意識も一瞬で完全に覚醒。<br>
目は閉じたままだけど…<br>
<br>
「変ねぇ…『耳元でキュウリをかじると男の子は喜ぶ』っていいともでタモリさんが言ってたのに…」<br>
ブツブツ言いながら再び部屋を出ていく真紅。<br>
<br>
へぇ…真紅いいともなんて見るんだ…くんくん以外は興味ないのかと思ってたけど。<br>
それにしても今のはびっくりしたなぁ…また今度水銀燈か雪華綺晶あたりにでもやってもらおうかな。<br>
なーんて思っていると、<br>
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「ガチャ」<br>
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「はぁ…こうなったら最後の手段なのだわ」<br>
まだ諦めてなかったのかよ…てか今何時?かなり時間たってると思うんだけどなぁ…<br>
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そんなことを考えていると、いきなりほっぺがやわらかいもので包まれた。<br>
あ、もしかして真紅の手…?それにしてもあったかいなぁ…<br>
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「確か眠りについた白雪姫は王子様のキ、キ、キスで目を覚ますのよね…こっ、これじゃ立場逆転だけど…だ、だ、大丈夫…よね…」<br>
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おい…ちょっと待て……真紅お前まs…<br>
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「ん……」<br>
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うわっ、真紅の唇すごいやわらかいなぁとか、吐息が鼻にあたってすごいエロいなぁとか、真紅っていい匂いだなぁとか色々な考えが頭をよぎった。<br>
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真紅って…意外に大胆だな…<br>
<br>
「もうっ…こ、これでも起きないの!?ほ、ホントにこ、困ったげ、げ、げ、下僕なのだわ!」<br>
そんなに動揺するくらいならやらなきゃよかったのに…心なしか僕の心臓もドキドキだ。<br>
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「はぁ…もういいのだわ……」<br>
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よし、これで完全に諦めたな…<br>
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「私も寝るのだわ。」<br>
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そうしろそうしろ。日曜日は布団にくるまってゆっくり寝るのが一番いいんだ…<br>
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<p>するといきなり布団がまくられる。<br>
ちょっ…お前も寝るんじゃなかったのか?<br>
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「自分の家に帰るのは面倒だからジュンの布団で寝るのだわ。ふふっ…感謝なさい?まぁ貴女には聞こえてないだろうけど…」<br>
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いや、聞こえてるんだけど……って、お前!本気かっ!?<br>
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そう思ってる最中(もなかじゃないぞ)に真紅が僕の布団の中に入ってくる。<br>
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「ん…ジュンあったかぁい…」<br>
そう言って僕の背中に腕をまわしてきて胸に顔をうずめる真紅。<br>
うわっ、コイツ可愛すぎるっ!!<br>
てかスリスリするのはやめてっ!いや、決して嫌なワケじゃなくてむしろすごく嬉しいんだけど男の生理現象がっ!そうだ、こんなときは素数を数えたらいいんだ…えっと……素数ってなんだっけ…?<br>
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<p>「すー…すー……」<br>
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「あ、ホントに寝ちゃった…」<br>
コイツ…ホントに気持ちよさそうに寝てるな…てゆーか…<br>
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「僕…真紅に…キスされたんだよな…」<br>
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口に出すと自然と顔が赤くなってくるのを感じる。<br>
もう目は完全に覚めてるんだけど……今は真紅にがっちりとホールドされているため、起きようにも起きれない。<br>
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「はぁ、まぁいっか……」<br>
胸の中ですやすやと眠っている小さい天使の背中に腕をまわす。<br>
まぁ…うん…「抱き合ってる」って状況なのかな。<br>
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「真紅…おやすみ…」<br>
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そうして僕は本当に、今度こそ二度目の眠りについた。<br>
意識がなくなる直前に真紅の口から<br>
「ジュンのバカ…甲斐性なし…でも…大好きなのだわ…」<br>
と聞こえたような気がするが多分気のせいだ。<br>
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…でも気になるから起きたら真紅に聞いてみるか……<br></p>