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紅「きゃあああああああぁ！！」<br>
黒王号の巨大な蹄が真紅に振り下ろされる…<br>
ジ「やめろ！！黒王！！」<br>
黒『！！』ピタッ<br>
黒王号の蹄が真紅に当たる寸前で静止した<br>
黒『で…ですが我が主…こやつは貴方のことを…』<br>
ジ「主である僕の命令が聞こえないのかぁ！？蹄を下げろ！！！！」<br>
黒『は…はい、申し訳ありません…』スッ…<br>
ジ「よし……大丈夫か！？真紅。」<br>
紅「え…えぇ…私は大丈夫なのだわ…」<br>
ジ「危険な目に合わせてごめん…こいつには僕が話しておくから…黒王号、真紅に謝れ。」<br>
黒「ブルルル…」<br>
黒王号は申し訳なさげに真紅に頭を下げた<br>
紅「ま…まぁ、今回は特別に許してあげるのだわ…それじゃあ貴方も遅刻しないようにね…（こ…怖かったのだわ…）」<br>
そう言うと真紅は学校に入っていった<br>
ジ「はあ…黒王号、いくらなんでもいきなり襲いかかることないだろ？」<br>
黒『申し訳ありません…お恥ずかしい限りです…ですが…』<br>
ジ「なんだ？」<br>
黒『先程の貴方の貫禄…やはり私の目に狂いはなかった…』<br>
ジ「何のことだ？」<br>
黒『貴方様はやはりこの時代の覇者…“拳王”になられるべき器…』<br>
ジ「お…おい、何だよその拳王ってのは…」<br>
黒『我が血筋が代々仕えるという地上の悪を裁く唯一無二の存在です。』<br>
ジ「ちょっ…ちょっと待てよ！僕はそんな大層な人間じゃ…」<br>
黒『確かに今の貴方の力はまだ不完全…ですがいつの日か必ずや“拳王”として覚醒なさることを私は感じております…』<br>
ジ「そ…そんな…」<br>
黒『さあ、我が主…もうじき予鈴が鳴ります。学業に専念なさってきてください。』<br>
ジ「あ…あぁ。」<br>
ジュンは黒王号から降りた<br>
黒『それではお帰りになられる頃にまた参上仕ります…何かご用があればいつでも我が名をお呼びください…では失礼。』<br>
ﾊﾟｶﾗ…ﾊﾟｶﾗ…<br>
ジュンは一礼をして去っていく黒王号を見送ると教室へと向かった<br>
ジ（僕が…拳王？）<br>
ジュンは黒王号に言われた台詞を頭の中で何度も繰り返していた…<br>
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