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第六十九話 JUMと眼鏡」(2006/10/15 (日) 20:42:42) の最新版変更点

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<p>「一つ屋根の下 第六十九話 JUMと眼鏡」</p> <br> <br> <p>「……JUM……おきて……」<br> 体が揺さぶられる感覚。う~ん…今日は休みの日でしょ?もう少し寝させて…<br> 「JUM……起きて…起きないと…しゃぶります…」<br> 僕はガバッと体を起こす。しゃぶる?何を?まぁ、置いておこう。とにかく起きないと色々ヤバイ感じがした。<br> 「おはよう……JUM……」<br> 僕を起こしていたのは薔薇姉ちゃんのようだ。薔薇姉ちゃんのようだけど……<br> 「おはよう、薔薇姉ちゃん。さっそく質問いいかな?」<br> 「何…?ブラのカップ?もう少しで一段階大きくなるよ……」<br> ほほぉ、そうなのか。いや、そんなんじゃなくってさ。<br> 「何で眼鏡かけてるの?」<br> そう、何時もは左目に眼帯をしてる薔薇姉ちゃん。しかし、今日はしていない。その代わりと言うべき<br> なのだろうか。薔薇姉ちゃんは眼鏡をかけていた。<br> 「………萌える……?」<br> 意味が分からない。いや、薔薇姉ちゃんの行動に意味を求めちゃいけないな。後銀姉ちゃんとカナ姉ちゃん<br> 辺りの行動も意味を求めたらいけない。意味を求めたら負けかなと思ってる。<br> 「よく分からないけどさ、とりあえずリビング行こう。僕お腹すいたし。」<br> 「うん…行こう…」<br> 薔薇姉ちゃんが僕の手をギュッと握る。僕はそれを気にとめずリビングへ向かった。</p> <br> <p><br> 「おはようですぅ~……って、薔薇しー!?何ですか?その眼鏡は!?」<br> リビングに入ると翠姉ちゃんがいいリアクションをしてくれる。<br> 「うん…今から説明する……とりあえず、JUMに朝ご飯あげて……」<br> 「わ、分かったですぅ…」<br> 僕はテーブルに座る。僕の前に朝食が置かれていく。お、今日は朝から麻婆豆腐か。ちょっとピリッとして<br> 美味しいんだよね。僕は黙々と食べ始める。すると、薔薇姉ちゃんが静かに語り始めた。<br> 「じゃあ説明…私は常々思ってた…なんでJUMが姉妹に手を出さないのか…みんなまだ処女でしょ…?」<br> そりゃ出しません。そもそも姉弟なんだし。が、姉ちゃん達は揃いも揃って真剣に聞き入ってる。<br> 「我が家は…タイプの違う子が沢山…でも、JUMは反応しない…つまり…私達の中に…JUMの好みの<br> フェチがないんじゃないか…そう思ったの……」<br> 何だかぶっ飛んだ理論だな。ぶっ飛んでるのに、何で姉ちゃん達はそんな真剣に聞いてるかなぁ?<br> 「銀ちゃんは、巨乳でお姉さんで悪戯好き…金糸雀はオデコでドジっ子でチビっ子…翠星石はツンデレで<br> 見た目清楚で毒舌…蒼星石は僕っ子で健気で真面目…真紅は貧乳で女王様で金髪ツイン…<br> 雛苺はロリで無邪気で童顔巨乳の見込みあり…きらきーは大人っぽくて食いしん坊で露出狂…」<br> 薔薇姉ちゃんが姉ちゃん達の特性?を次々とあげていく。何だか酷いモノもあるけど。<br> 「これだけ幅が広くてもJUMにヒットしない……そこで私は気づいたの……」<br> む、ちょっとマーボー辛いなぁ。お水持って来ようかな。ついでだし、御飯も少し足すかな。<br> 「シンプルなのがない…姉妹にも、私たちの交友関係にもいない属性……それが…眼鏡っ子!!」<br> 薔薇姉ちゃんが拳をグッと握り締める。まぁ、確かにいないね。眼鏡かけてる子は。あれ?誰か居たような…<br> 「だから…私のこの眼鏡は度は入ってないダテ眼鏡……つまり…萌え専用眼鏡……」<br> それ、需要あるのかなぁ?微妙に眼鏡かけてる人に失礼じゃないかい?<br> 「でも……JUMは違うみたい…さっきから全然興奮してくれない……」<br> 「あらぁ?それは分からないわよぉ?」<br> 銀姉ちゃんが薔薇姉ちゃんの眼鏡をヒョイと取って自分につけた。<br> 「こういうのは合わせ技が効くのよぉ~。」</p> <br> <p><br> 「おお……銀ちゃん……エロイ…女教師チック……」<br> うん、何だか凄く色っぽい。明らかにイケナイ先生みたいだ。<br> 「そぉ♪ふふっ、じゃあ桜田くぅん…1+1はぁ~?」<br> 「は?2……」<br> 僕が答えると銀姉ちゃんは僕の耳元に顔を近づけて囁く。ゾクゾクッと背中が震える。<br> 「せ・い・か・い♪じゃあ、ご褒美にぃ…先生と保健の授業しましょうかぁ~。」<br> 銀姉ちゃんがシャツの首元を広げて、谷間を僕に見せ付ける。やばい、何時もの事だけど何故か眼鏡<br> かけてるだけで興奮度が違う……ああ、萌え専用眼鏡…いいかも…<br> 「ちょっとちょっと水銀燈!!カナだってやるかしらー!」<br> 銀姉ちゃんの顔からカナ姉ちゃんが眼鏡を取り、自分にかける。<br> 「どぉどぉ?カナの眼鏡はどうかしら?」<br> 「……眼鏡はすげぇですね。馬鹿じゃないように見えるです。」<br> プッと部屋に笑いが漏れる。うん、馬鹿じゃないように見えるね。<br> 「し、失礼かしら!!カナはお馬鹿じゃないかしら~!」<br> 学力面で言えばカナ姉ちゃんに馬鹿って言える人はそうそう居ないね。お、薔薇姉ちゃんが何か小道具を。<br> 「赤い蝶ネクタイ……かしら?分かったわ、バーローかしら!」<br> 再び部屋に笑いが響く。いい、これはハマリすぎだ。カナ姉ちゃんの場合は『見た目は子供。中身も子供。<br> 頭脳だけ大人。』って感じだけどね。<br> 「くすくす……名探偵カナン……」<br> 「じゃあ、次は翠星石ですぅ!!貸せですよ。」<br> 翠姉ちゃんが眼鏡を奪い取る。てか、何だろこれ。全員やる気なんだろうか。</p> <br> <p><br> 「ど、どうですかぁ?まぁ、翠星石は何しても可愛いって決まってるですぅ。」<br> 相変わらず知ってる人の中では自信家だ。でも、眼鏡をかけた翠姉ちゃんは一層清楚だった。見た目だけは。<br> 「翠星石は……うん…これでいこう…」<br> 薔薇姉ちゃんが翠姉ちゃんの髪を左右に分けて三つ編みにしていく。随分手馴れてるなぁ。<br> 「できた……ツンデレいいんちょ!!」<br> 益々清楚だ。大人しそうで委員長タイプかも。あくまで、見た目だけだけどね。<br> 「あはは、可愛いよ翠星石。」<br> 「ありがとですぅ。じゃあ、蒼星石もかけるですよ。」<br> 翠姉ちゃんが蒼姉ちゃんに眼鏡をかけさせる。同時に三つ編みを解く。あら、好きじゃないのかな。三つ編み。<br> 「へぇー、眼鏡ってこんな感じなんだね。ちょっと顔が窮屈な感じ。」<br> 蒼姉ちゃんの眼鏡は、なんて言うか…普通だった。<br> 「蒼星石はあまり変化ねぇですねぇ。」<br> 「そうね。真面目さが増した感じかしらね。」<br> 翠姉ちゃんと真紅姉ちゃんが蒼姉ちゃんをマジマジと見ながら言う。<br> 「そ、そうかなぁ?あの…JUM君はどう思う…?」<br> 蒼姉ちゃんが僕に話を振って来る。まぁ、僕は無難に感想を述べる。<br> 「ん?可愛いよ。と言うか…蒼姉ちゃんは元が可愛いから何しても可愛いと思うよ。」<br> 蒼姉ちゃんが恥かしそうに顔を赤くする。同時に、銀姉ちゃんや翠姉ちゃんの視線が突き刺さる。<br> 理由は簡単だ。私には言わなかった。と言いたいんだろう。だって仕方ないじゃん。聞かなかったし。<br> 「次は私ね。蒼星石、貸して頂戴。」<br> 巡り巡って眼鏡は真紅姉ちゃんへ渡っていった。</p> <br> <p><br> 「どう?知的でしょう?」<br> 眼鏡をかけた真紅姉ちゃんは確かに知的だ。薔薇姉ちゃんが閃いたのか、真紅姉ちゃんの髪をアップにする。<br> 「真紅はこんな感じが似合う……秘書風……」<br> 成る程、髪をアップにして眼鏡をかけた真紅姉ちゃんは確かに秘書みたいだった。しかもかなり敏腕の<br> 美人秘書。スーツとか着たら凄く似合いそうだ。<br> 「なかなか似合うじゃなぁい……でも、真紅は秘書って柄じゃないわよねぇ。」<br> 「あら、僻み?所詮貴方は教師でしょう?」<br> おっと、何だか対立発生か?しかし、銀姉ちゃんは気にせずいった。<br> 「だってぇ、真紅って本当秘書って感じじゃないわぁ。社長とかに紅茶を淹れなさい。とか言いそうだしぃ。」<br> あ、確かにいいそう。てか、秘書なのに社長をアゴで使いそう。さすがは真紅姉ちゃんだ。<br> 「はいは~い、ヒナも眼鏡かけたいのぉ~!!」<br> ヒナ姉ちゃんがヒョイっと真紅姉ちゃんから眼鏡をとる。<br> 「どう?ヒナ眼鏡似合う~?」<br> ヒナ姉ちゃんは眼鏡をかけて嬉しそうにクルクル回っている。<br> 「ん~…眼鏡を買ってもらって喜んでる子供みたいですわ。」<br> ああ、そんな感じかも。ヒナ姉ちゃんも蒼姉ちゃんと一緒でそんなに代わり映えしないなぁ。<br> 「む~~……ヒナもトモエみたいに似合うと思ったのにぃ~!」<br> 「あら?巴は目が悪かったかしら?」<br> 真紅姉ちゃんが言う。僕もそんな記憶は全くない。健康優良児のはずだが。<br> 「ううん、あのね。トモエ『桜田君が眼鏡っ子萌えなら…これで貰いだわハァハァ』って言って眼鏡かけてたの。<br> 凄く可愛かったのぉ~!!」<br> 聞こえない。僕は何も聞こえない。薔薇姉ちゃんと同じ思考回路の人がいたのか……</p> <br> <p><br> 「最後は私ですわね。眼帯をとりませんと。」<br> キラ姉ちゃんが眼帯を取る。金色の目が露になる。相変わらず、綺麗な目だ。<br> 「ん~……眼帯とはちょっと違いますわね。どうですか?」<br> キラ姉ちゃんが僕のほうを向く。どうもなにも、素材がいいからね……<br> 「きらきーは……保健の先生っぽい……」<br> 「あら、それもいいですわね。このカッターを羽織れば……白衣の天使ですわ♪」<br> キラ姉ちゃんのトレードカラーの白と合い余って何だか本当に保健の先生に見えてきた。<br> 「ふふっ……さ、JUM。先生と保健の授業をしましょうか?」<br> キラ姉ちゃんが僕に迫ってくる。キラ姉ちゃんの目は不思議だ。不思議とジッと見たくなる。<br> それは、普段は姉弟の僕らでさえ、なかなか見れないだろうからだろうか。<br> 「い、いいよ。いいから……ってさ。僕引っかかってたのが取れたんだけどさ。」<br> 僕は思い出す。眼鏡かけてる人、いるじゃん。しかも薔薇姉ちゃんの身近に。<br> 「みっちゃんさん。眼鏡かけてるじゃん。薔薇姉ちゃんのバイト先のお店で服作ってるじゃん。」<br> そう、みっちゃんさんだ。彼女は眼鏡をかけている。すると、薔薇姉ちゃんはバツの悪そうな顔をする。<br> 「ちっ…ばれたか……絶対JUMは眼鏡萌えだと思ったのに……」<br> 「ちなみに……その根拠は……?」<br> 僕は次の薔薇姉ちゃんの言葉を聞いて、PCのパスワード。自分でも覚えきれない様なのにしよう。<br> 心に堅く誓った。僕のプライバシーを守るためだ。<br> 「JUMの……最新の落としたとある動画が……眼鏡っ子だったから……」<br> END</p>

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