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[The innocent]」(2006/09/23 (土) 09:41:53) の最新版変更点

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それを真実と認めなければならない<br> だが彼女は信じなかった<br> たとえ愚か者と呼ばれようとも、彼女は信じ、そして狂っていく<br> <br> <br> <br> [The innocent]<br> <br> <br> *このSSには暴力シーン、グロテスクな表現が含まれています、苦手な方はご遠慮ください。<br> <br> <br> <dl> <dd>「ジュン・・・・」<br> 少女は、もう動くことは無いであろう少年に呟いた。<br> 「ジュン・・・起きて・・・朝よ?」<br> ジュンと呼ばれた少年は動かない。<br> 少女は、少年は眠っていると信じている。<br> しかし、少年は少女の言葉に何一つ反応しない。<br> 少女が少年に必死に話しかけていると、戸が開いた。<br> 入ってきた人は、少女と同年代と思われる。<br> 「薔薇水晶・・・残念だとは思うわ、でも現実を認めなければ」<br> 「残念?・・・ジュンは生きてる・・・眠っているだけよ」<br> 薔薇水晶と呼ばれた少女は否定した。<br> 「ジュンは死んだのよ・・・もう二度と目覚めてはくれないわ」<br> 少女の言葉に薔薇水晶は唇を震わせた。<br> 「嘘っ・・・嘘よ・・・そうでしょ?真紅、そうやって私を騙そうとしているのね」<br> 真紅、そう呼ばれた少女は目に薄っすら涙を浮かべ答えた。<br> 「嘘ならこんな事言わないわ・・・私だって信じたくない・・・でも、認めなければならないこともあるの」<br> 「嘘よ・・・ジュンが死んだ・・・嫌・・・そんな・・・」<br> 薔薇水晶は両手で耳を塞ぎ、その場へ倒れた。<br> 「薔薇水晶、あなたがそんな人とは思わなかったわ」<br> 真紅は涙を拭き、さらに続けた。<br> 「早く現実を認めることね、でなければあなた狂ってしまうわ」<br> 真紅の声は薔薇水晶には届いていなかった、真紅はジュンのほうを1度見て部屋から出て行った。<br> <br> 真紅が出て行ってから随分と時間がたった、辺りは真っ暗となり月が出ている。<br> 「・・・寝てしまっていたのね」<br> 薔薇水晶は少年の頬を撫でた、少年の顔は安らかだった。<br> 「ジュン・・・あなたは眠っているだけなのよね?」<br> 少年は答えない<br> 「長い、長い夢を見ているのよね、そうよね?ジュン・・・」<br> 薔薇水晶はまだ信じている、ジュンは死んでなんかいない、と<br> <br> 日は過ぎて<br> 真紅が来てからもう1ヶ月が経とうとしていた。<br> 薔薇水晶は、まだ少年が死んだという現実を認められていなかった。<br> しかし、少年の死体は日を増すごとに腐敗していった。<br> 少年の体には所々腐敗処置をした形跡が見られる。<br> 薔薇水晶は、少年の体が腐敗しかけているのを知り、腐敗処置を施したのだ。<br> 処置といっても薔薇水晶は素人である、少年の体はどんどん腐っていった。<br> まるで、薔薇水晶に現実を認めさせるかのように。<br> 彼女は正気を保てるはずも無く、日に日に狂っていった。<br> <br> それからしばらく経ち季節は冬を迎えようとしていた。<br> 少年の体は朽ち果て、骨のみとなってしまった。<br> 辺りには強烈な刺激臭が漂い、嗅いだ者を狂わさんとしていた。<br> 薔薇水晶は少年の隣に座っていた。<br> 彼女の目にもう生気の光はなく今にも消えかけそうだ。<br> 「ジュン・・・」<br> 薔薇水晶は蚊が鳴いたようなか細い声で呟いた。<br> 「ジュン、私はどうすればいいの?」<br> 薔薇水晶は泣いた、もう何度目かは分からない。<br> 手にはおそらく自分でやったであろう生々しい傷がついていた。<br> それは希望を失ってしまった証拠。<br> しばらくボーっとしていると玄関のほうで音が聞こえた。<br> 薔薇水晶は気になり行ってみると、郵便受けに手紙が入っていた。<br> 「誰かしら・・・」<br> 差出人の名前を見ると真紅、と書いてあった。<br> 中を見ると、同窓会をやるから薔薇水晶もどうか、というものだった。<br> 真紅の他にも、高校時代中の良かった水銀燈なども来るらしい。<br> 薔薇水晶の中で何かが砕ける音が聞こえた。<br> それと同時に、薔薇水晶は怒りを覚えた<br> <br> <br> <br> <br> 何故、私は彼を失ってこんなにも苦しんでいるのに、彼女達は幸せそうなのか。<br> <br> <br> <br> 薔薇水晶は決心した、こいつらに彼と同じ苦しみを与えてやろうと。<br> 薔薇水晶は同窓会の場所を確認した。<br> 場所は<br> <br> <br> <br> <br>               ━━━━━真紅邸<br> <br> <br> <br> <br> 薔薇水晶は台所からナイフを用意し、同窓会の日を待った・・・・<br> <br> <br> <br> ━━━━真紅邸<br> <br> 「よし、準備はできたのだわ、後は皆が来るのを待つだけなのだわ」<br> 真紅は同窓会の準備を済ませ、上機嫌だった。<br> 「薔薇水晶、来てくれるといいけど・・・」<br> 真紅は、あの日の薔薇水晶の様子を思い出していた。<br> <br> しばらく考えていると来客が来たことを告げるチャイムが鳴った。<br> 「あら、早いわね、約束の時間まではまだあると思うのだけど」<br> ドアを開けると、そこには薔薇水晶がたっていた。<br> 「薔薇水晶、よく来たわ、ささ、入って入って」<br> 真紅は薔薇水晶に中に入るよう促した、薔薇水晶が、何かを企らんでいるとは知らずに・・・・・<br> <br> <br> 真紅は薔薇水晶をリビングまで連れて行くと、好きな所に座るように指示した。<br> 「どこでもいいわ、好きな所に座って・・・・え?」<br> <br> 真紅は、背中の腹部辺りに強い衝撃を受けた。<br> 「ばっ・・・薔薇水晶・・・あなた・・・」<br> 見れば薔薇水晶が後ろから真紅をナイフで刺していた。<br> 「どう?苦しいでしょう?でもね、彼はもっと苦しかったはずよ、真紅」<br> 薔薇水晶は無表情でそう言い、ナイフをさらに奥へと突き刺した、真紅の声にならない声が響く。<br> 真紅の腹部からは血が噴出し床を紅色に染めていた。<br> 薔薇水晶はさらに続ける。<br> 真紅の横腹をかき切り、臓物を引き連り出した。<br> 真紅は悲鳴を上げたが、誰にも届かない。<br> 薔薇水晶はナイフで内臓を抉る。<br> 真紅は口から泡を吹き必死にもがいたが、次第に力尽きた。<br> <br> 「フフ、ククククククク」<br> 薔薇水晶が笑みをこぼす。狂ったかのように。<br> いや、もう既に発狂しているだろう、しかし真紅の姿を見ることで薔薇水晶はさらに狂った。<br> <br> <br> 薔薇水晶は真紅をそのままにし、自分は物陰に隠れた。<br> 次の獲物を待つために。<br> <br> 「あれぇ?おかしいねぇ、真紅~?いないのぉ~?」<br> 玄関のほうで声が聞こえた、おそらく水銀燈であろう。<br> しかし、もはや薔薇水晶にとっては誰であろうと関係ない。<br> しばらくしてリビングの戸が開いた。<br> 「ひっっ、し、真紅!?」<br> 水銀燈が見たものは、腸も飛び出し鼻水も涙も出るもの全て出して死んだ真紅の姿であった。<br> それでも最後まで、助かりたいと祈っていただろう。<br> 「い、一体、誰がっ・・・」<br> 水銀燈が言い終わらないうちに、水銀燈の首が飛んだ。<br> 薔薇水晶が後ろから大包丁で首をはねたのである。<br> しかし、首をはねられても数十秒意識はあるとの事。<br> その瞬間気が違ってしまうが。<br> 血が噴水のように飛び出し、辺りは血で染まった。<br> <br> 薔薇水晶は内臓と、血で染まった部屋で1人狂気した。<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>    ━━━━あぁ、次は誰だろう<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> 翌日、真紅邸で女性7人の惨殺死体が見つかった。<br> 犯人が薔薇水晶であることが分かるのに、そう時間は掛からなかった。<br> しかし、警察が薔薇水晶宅に着くと信じられない光景が広がっていた。<br> 強烈な異臭と、随分前に亡くなったであろう、人の白骨死体。<br> そして、白骨死体のそばには薔薇水晶の死体があった。<br> 死因は、喉を切ったことによる呼吸不全との事らしい。<br> 結局容疑者自殺、と言う形で事件は解決した。<br> <br> <br> end<br></dd> </dl>
それを真実と認めなければならない<br> だが彼女は信じなかった<br> たとえ愚か者と呼ばれようとも、彼女は信じ、そして狂っていく<br> <br> <br> <br> [The innocent]<br> <br> <br> *このSSには暴力シーン、グロテスクな表現が含まれています、苦手な方はご遠慮ください。<br> <br> <br> <dl> <dd>「ジュン・・・・」<br> 少女は、もう動くことは無いであろう少年に呟いた。<br> 「ジュン・・・起きて・・・朝よ?」<br> ジュンと呼ばれた少年は動かない。<br> 少女は、少年は眠っていると信じている。<br> しかし、少年は少女の言葉に何一つ反応しない。<br> 少女が少年に必死に話しかけていると、戸が開いた。<br> 入ってきた人は、少女と同年代と思われる。<br> 「薔薇水晶・・・残念だとは思うわ、でも現実を認めなければ」<br> 「残念?・・・ジュンは生きてる・・・眠っているだけよ」<br> 薔薇水晶と呼ばれた少女は否定した。<br> 「ジュンは死んだのよ・・・もう二度と目覚めてはくれないわ」<br> 少女の言葉に薔薇水晶は唇を震わせた。<br> 「嘘っ・・・嘘よ・・・そうでしょ?真紅、そうやって私を騙そうとしているのね」<br> 真紅、そう呼ばれた少女は目に薄っすら涙を浮かべ答えた。<br> 「嘘ならこんな事言わないわ・・・私だって信じたくない・・・でも、認めなければならないこともあるの」<br> 「嘘よ・・・ジュンが死んだ・・・嫌・・・そんな・・・」<br> 薔薇水晶は両手で耳を塞ぎ、その場へ倒れた。<br> 「薔薇水晶、あなたがそんな人とは思わなかったわ」<br> 真紅は涙を拭き、さらに続けた。<br> 「早く現実を認めることね、でなければあなた狂ってしまうわ」<br> 真紅の声は薔薇水晶には届いていなかった、真紅はジュンのほうを1度見て部屋から出て行った。<br> <br> 真紅が出て行ってから随分と時間がたった、辺りは真っ暗となり月が出ている。<br> 「・・・寝てしまっていたのね」<br> 薔薇水晶は少年の頬を撫でた、少年の顔は安らかだった。<br> 「ジュン・・・あなたは眠っているだけなのよね?」<br> 少年は答えない<br> 「長い、長い夢を見ているのよね、そうよね?ジュン・・・」<br> 薔薇水晶はまだ信じている、ジュンは死んでなんかいない、と<br> <br> 日は過ぎて<br> 真紅が来てからもう1ヶ月が経とうとしていた。<br> 薔薇水晶は、まだ少年が死んだという現実を認められていなかった。<br> しかし、少年の死体は日を増すごとに腐敗していった。<br> 少年の体には所々腐敗処置をした形跡が見られる。<br> 薔薇水晶は、少年の体が腐敗しかけているのを知り、腐敗処置を施したのだ。<br> 処置といっても薔薇水晶は素人である、少年の体はどんどん腐っていった。<br> まるで、薔薇水晶に現実を認めさせるかのように。<br> 彼女は正気を保てるはずも無く、日に日に狂っていった。<br> <br> それからしばらく経ち季節は冬を迎えようとしていた。<br> 少年の体は朽ち果て、骨のみとなってしまった。<br> 辺りには強烈な刺激臭が漂い、嗅いだ者を狂わさんとしていた。<br> 薔薇水晶は少年の隣に座っていた。<br> 彼女の目にもう生気の光はなく今にも消えかけそうだ。<br> 「ジュン・・・」<br> 薔薇水晶は蚊が鳴いたようなか細い声で呟いた。<br> 「ジュン、私はどうすればいいの?」<br> 薔薇水晶は泣いた、もう何度目かは分からない。<br> 手にはおそらく自分でやったであろう生々しい傷がついていた。<br> それは希望を失ってしまった証拠。<br> しばらくボーっとしていると玄関のほうで音が聞こえた。<br> 薔薇水晶は気になり行ってみると、郵便受けに手紙が入っていた。<br> 「誰かしら・・・」<br> 差出人の名前を見ると真紅、と書いてあった。<br> 中を見ると、同窓会をやるから薔薇水晶もどうか、というものだった。<br> 真紅の他にも、高校時代中の良かった水銀燈なども来るらしい。<br> 薔薇水晶の中で何かが砕ける音が聞こえた。<br> それと同時に、薔薇水晶は怒りを覚えた<br> <br> <br> <br> <br> 何故、私は彼を失ってこんなにも苦しんでいるのに、彼女達は幸せそうなのか。<br> <br> <br> <br> 薔薇水晶は決心した、こいつらに彼と同じ苦しみを与えてやろうと。<br> 薔薇水晶は同窓会の場所を確認した。<br> 場所は<br> <br> <br> <br> <br>               ━━━━━真紅邸<br> <br> <br> <br> <br> 薔薇水晶は台所からナイフを用意し、同窓会の日を待った・・・・<br> <br> <br> <br> ━━━━真紅邸<br> <br> 「よし、準備はできたのだわ、後は皆が来るのを待つだけなのだわ」<br> 真紅は同窓会の準備を済ませ、上機嫌だった。<br> 「薔薇水晶、来てくれるといいけど・・・」<br> 真紅は、あの日の薔薇水晶の様子を思い出していた。<br> <br> しばらく考えていると来客が来たことを告げるチャイムが鳴った。<br> 「あら、早いわね、約束の時間まではまだあると思うのだけど」<br> ドアを開けると、そこには薔薇水晶がたっていた。<br> 「薔薇水晶、よく来たわ、ささ、入って入って」<br> 真紅は薔薇水晶に中に入るよう促した、薔薇水晶が、何かを企らんでいるとは知らずに・・・・・<br> <br> <br> 真紅は薔薇水晶をリビングまで連れて行くと、好きな所に座るように指示した。<br> 「どこでもいいわ、好きな所に座って・・・・え?」<br> <br> 真紅は、背中の腹部辺りに強い衝撃を受けた。<br> 「ばっ・・・薔薇水晶・・・あなた・・・」<br> 見れば薔薇水晶が後ろから真紅をナイフで刺していた。<br> 「どう?苦しいでしょう?でもね、彼はもっと苦しかったはずよ、真紅」<br> 薔薇水晶は無表情でそう言い、ナイフをさらに奥へと突き刺した、真紅の声にならない声が響く。<br> 真紅の腹部からは血が噴出し床を紅色に染めていた。<br> 薔薇水晶はさらに続ける。<br> 真紅の横腹をかき切り、臓物を引き連り出した。<br> 真紅は悲鳴を上げたが、誰にも届かない。<br> 薔薇水晶はナイフで内臓を抉る。<br> 真紅は口から泡を吹き必死にもがいたが、次第に力尽きた。<br> <br> 「フフ、ククククククク」<br> 薔薇水晶が笑みをこぼす。狂ったかのように。<br> いや、もう既に発狂しているだろう、しかし真紅の姿を見ることで薔薇水晶はさらに狂った。<br> <br> <br> 薔薇水晶は真紅をそのままにし、自分は物陰に隠れた。<br> 次の獲物を待つために。<br> <br> 「あれぇ?おかしいねぇ、真紅~?いないのぉ~?」<br> 玄関のほうで声が聞こえた、おそらく水銀燈であろう。<br> しかし、もはや薔薇水晶にとっては誰であろうと関係ない。<br> しばらくしてリビングの戸が開いた。<br> 「ひっっ、し、真紅!?」<br> 水銀燈が見たものは、腸も飛び出し鼻水も涙も出るもの全て出して死んだ真紅の姿であった。<br> それでも最後まで、助かりたいと祈っていただろう。<br> 「い、一体、誰がっ・・・」<br> 水銀燈が言い終わらないうちに、水銀燈の首が飛んだ。<br> 薔薇水晶が後ろから大包丁で首をはねたのである。<br> しかし、首をはねられても数十秒意識はあるとの事。<br> その瞬間気が違ってしまうが。<br> 血が噴水のように飛び出し、辺りは血で染まった。<br> <br> 薔薇水晶は内臓と、血で染まった部屋で1人狂気した。<br></dd> <dd>「真紅~? 来てやったですよ~♪」</dd> <dd>「もう、翠星石は! あれ?真紅いないの?」</dd> <dd>リビングに行くと変わり果てた二人の姿があった</dd> <dd>「ひっ・・・・」</dd> <dd> 「・・・!? 翠星石あぶな・・・っうわぁああ!」</dd> <dd>「ぁあう・・・・!!」</dd> <dd> 蒼星石がかばおうとしたがナイフは二人の体を貫通しちょうど抱き合うカタチで倒れた。</dd> <dd>「ば・・・薔薇すい・・・しょ・・」<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br>    ━━━━あぁ、次は誰だろう<br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> <br> 翌日、真紅邸で女性7人の惨殺死体が見つかった。<br> 犯人が薔薇水晶であることが分かるのに、そう時間は掛からなかった。<br> しかし、警察が薔薇水晶宅に着くと信じられない光景が広がっていた。<br> 強烈な異臭と、随分前に亡くなったであろう、人の白骨死体。<br> そして、白骨死体のそばには薔薇水晶の死体があった。<br> 死因は、喉を切ったことによる呼吸不全との事らしい。<br> 結局容疑者自殺、と言う形で事件は解決した。<br> <br> <br> end<br></dd> </dl>

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