「第47話「大阪」」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「第47話「大阪」」(2006/08/02 (水) 03:05:31) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
<p>メザメガワルイ、キブンモワルイ。<br>
アアオレハ・・・マタクッテシマッタノカ。<br>
クヤシイクヤシイクヤシイ。<br>
ジブンヲオサエラレナイノガ―<br>
クヤシイクヤシイクヤシイ。<br>
ケド、アノニクハダレノダロウ?<br>
オイシカッタッケ?マズカッタッケ?<br>
アレ?ボクハナニヲカンガエテルンダロウ?<br>
ボクハ、ドコエムカッテイクノダロウ?<br>
ダレカ・・・コノネガイガトドクノナラ―<br>
オシエテクダサイ、デキルナライイハナシヲ―<br>
ワルクテモ―カクゴガデキルカラ・・・<br>
アノヒトハ・・・ホホエンデルカナ?<br>
ワラッテルカナ?モウドウデモイイヤ。<br>
サアオキナキャ、ミンナガボクヲマッテル。<br>
ミンナッテ?ダレダッケ?ボクハ・・・ダレ?<br>
キミハダレ?キミハ・・・ボクハ・・・<br>
・・・・・・・・・・<br>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<br>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・</p>
<br>
<p>ガバッ!・・・<br>
勢い良く布団を跳ね除け、ジュンが目を覚ました。<br>
此処は何処だっけ・・・っつつ・・・頭が痛い。<br>
けれど、何処にも傷は無い。<br>
僕の名前は桜田ジュン、年齢は15。<br>
私立薔薇学園の生徒、身長164cm、体重50~75。<br>
嗚呼まだ自分が居る、そんな単純な事に感動を覚えつつ、辺りを見回す。<br>
今は大体お昼ぐらい?そして此処はバスの二階・・・<br>
嗚呼そうか、また成ってしまったのか。<br>
僕の中のアレに、本能しか知らないモノに。<br>
知性の二文字も知らない、異形のものに。<br>
包帯を見ようとするが、そんな物無いのに気が付く。<br>
あって欲しいと思ったが、アレはやはり許してくれないらしい。<br>
あんな傷を負って、包帯が無いのはアレが出た証拠。<br>
さて、今下はどうなってるだろうか?アレに誰か喰われて無いだろうか・・・<br>
思わず身震いする、何馬鹿なことを考えてるんだ・・・<br>
そう思い、下に降りていく。</p>
<br>
<p>J「皆!お早う!」</p>
<br>
<p>取り敢えず、笑顔で言って見る。<br>
8人皆生きていた、胸をホッと撫で下ろす。<br>
俺の考えだけで終わってよかった。<br>
そして、皆の声が返ってくる。</p>
<br>
<p>翠「相変わらず、チビは朝が遅いですねぇ。」<br>
蒼「姐さん!もう・・・お早う、ジュン君。」<br>
薔「翠星石昨日、ジュンが倒れて一番オロオロしてた・・・」<br>
翠「キィー!その先を言うんじゃねぇです!」<br>
J「あははは。」<br>
真「お早う、ジュン・・・もう昼だけど。」<br>
J「ははは・・・(きつっ)」<br>
銀「もう傷は大丈夫なの?」<br>
J「何とか、な。」<br>
雛「うゆー、朝ご飯は如何するの?」<br>
J「・・・いや良いや・・・お腹一杯なんだ。」<br>
金「何か無理してないかしら?」<br>
J「ははは・・・気のせいだよ、うん、気のせい。」</p>
<br>
<p>
何気ない会話、だが皆、僕に気を使ってくれているらしい。<br>
序に、この車は薔薇水晶が運転している。<br>
雪華綺晶が教えたのだろうか?</p>
<br>
<p>雪「ジュン様・・・話が。」<br>
J「・・・判った。」</p>
<br>
<p>そういうと、僕と雪華綺晶は場所を移動する。<br>
彼女が様をつけるときは・・・厭な話のときだ。</p>
<br>
<p>雪「アレはどういう事ですか?」<br>
J「・・・判らない、自然に作動したんだ。」<br>
雪「・・・そうですか・・・でも良いですか?アレは、本当は作動してはいけないのです。」<br>
雪「アレの及ぼす、周りへの効果は言うまでも有りません。」<br>
雪「今後は出来るだけ、アレの活動を阻止してください。」<br>
J「・・・ああ、判った。」<br>
雪「気を付けてくださいな?アレは渇望、希望何て、大したモノではないのですよ?」<br>
J「・・・判ってる。」</p>
<br>
<p>そう言うと、雪華綺晶は真紅達の所に向かう。<br>
・・・判ってる、アレは・・・希望なんかじゃない。<br>
アレは・・・絶望そのものだ・・・<br>
そろそろ、大阪に着くだろう。<br>
大阪で、一体何が待っているのだろう。<br>
何か・・・何かが待っている気がする。<br>
ソレが希望なのか、絶望なのか判らない。<br>
さて・・・そろそろ、運転を変わらなきゃな。</p>
<br>
<p>ふと、面白い事に気が付いた。<br>
誰が今、この車を運転しているのだろう。<br>
其処で、気を紛らわす程度で、思索を開始した。<br>
本当は分かっていたのかも知れない、自分を騙したかったのを。<br>
けれど、其れで良かった。<br>
騙せれば、何時もの自分で居られるから。<br>
これ以上、無駄に死人は出ないから。<br>
・・・自分だけで、こんな気分の人が抑えられるから。<br>
正直、もう自分は死んでも良かった。<br>
それでも、他人がまたこうなるのが判るから。<br>
死なずに生きてきた、其れは其れで良かったのかもしれない。<br>
自己満足と言ったら、其処で終わりだが。</p>
<br>
<p>J「さて、運転してるのは誰かな・・・」<br>
J(蒼星石は安直だが、自分からやるとは良いそうに無い。)<br>
J「・・・もしかして。」<br>
J(薔薇水晶?雪華綺晶なら、やりかねないな。)</p>
<br>
<p>そして、また歩を進める。<br>
運転席について驚いた。</p>
<br>
<p>銀「あらぁ?運転代わる?」</p>
<br>
<p>水銀燈だった、水銀燈が車を運転していた。<br>
以外と言えば以外だった。<br>
水銀燈なら、真紅と話でもしてると思ったからだ。</p>
<br>
<p>J「ん・・・ああ、代わるよ。」<br>
銀「そうしてくれると嬉しいわぁ。」</p>
<br>
<p>そう言って、水銀燈は背伸びをして席を立つ。<br>
たゆんと、胸が揺れると、ジュンは少し寒気を覚える。<br>
あの風呂の時のトラウマは、まだ力強く根付いていた。<br>
そして、運転席に座る。<br>
前方約10キロ、大阪の支部が見える。<br>
其処で、少しの安堵感と。<br>
少しの達成感が生まれる、考えれば、結構長旅だな・・・</p>
<br>
<p>J「・・・」</p>
<br>
<p>ため息を押し殺し、大阪の支部の門に。<br>
ゆったりと、しかし確実に近づいていった。</p>
<br>
<p>然る内に、数分後。<br>
大阪の門の前に、ジュン達はたどり着いた。<br>
奇しくも、時同じくして。<br>
杖は僅かに熱を発し、周りの周囲に溶け込み、移動をしていた。</p>
<br>
<p>ジュンは、大阪の支部の門につき。<br>
証明書と、音声認識、指紋提出を終えて。<br>
先に行った、彼女達を追い始めていた。<br>
其処で、作業服を着た、いかにも的な人が出てきた。</p>
<br>
<p>
人「すみません、お届け物を渡そうと思いまして・・・」<br>
J「何処ですか?」<br>
人「此方です。」</p>
<br>
<p>そう言うと、ジュンを連れて地下の方に向かう。<br>
10分歩き、20分歩き。<br>
人の混雑具合が、サッパリになってきた頃。<br>
いかにも的な人が、口を開く。</p>
<br>
<p>人「お久しぶりです、ジュン様。」<br>
J「・・・誰だ?」</p>
<br>
<p>・・・ヒュパッ・・・服が風を切り。<br>
思わず、戦闘態勢を取る。<br>
此処最近の、思い知った結果である。<br>
しかし、殺意が無い所から、ジュンは警戒を解く。</p>
<br>
<p>人「私です、杖ですよ。」<br>
J「・・・いや、サッパリ真意が・・・」<br>
人「貴方が、お爺さんにあげた・・・」<br>
J「・・・何故来た?」<br>
人「とあるお方の、ご命令で。」<br>
J「また、ローゼンか?」<br>
人「素晴らしい直観力です。」<br>
J「・・・ベースは、あの孫か。」<br>
人「本当に、素晴らしいお方だ。」</p>
<br>
<p>
そう言うと押し殺した声で、クックックッと低く笑う。<br>
正直この笑い方は、好きになれないと思った。</p>
<br>
<p>人「率直に言います、私を貴方に入れます。」<br>
J「俺にソッチの気は無いぜ。」<br>
人「・・・ウホッ。」<br>
J「冗談だったんだが・・・本物か?」<br>
人「冗談です。」</p>
<br>
<p>そして、少し低く笑い声を出した。<br>
クックックッと小さく、押し殺した声が地下に響いた。</p>
<p>メザメガワルイ、キブンモワルイ。<br>
アアオレハ・・・マタクッテシマッタノカ。<br>
クヤシイクヤシイクヤシイ。<br>
ジブンヲオサエラレナイノガ―<br>
クヤシイクヤシイクヤシイ。<br>
ケド、アノニクハダレノダロウ?<br>
オイシカッタッケ?マズカッタッケ?<br>
アレ?ボクハナニヲカンガエテルンダロウ?<br>
ボクハ、ドコエムカッテイクノダロウ?<br>
ダレカ・・・コノネガイガトドクノナラ―<br>
オシエテクダサイ、デキルナライイハナシヲ―<br>
ワルクテモ―カクゴガデキルカラ・・・<br>
アノヒトハ・・・ホホエンデルカナ?<br>
ワラッテルカナ?モウドウデモイイヤ。<br>
サアオキナキャ、ミンナガボクヲマッテル。<br>
ミンナッテ?ダレダッケ?ボクハ・・・ダレ?<br>
キミハダレ?キミハ・・・ボクハ・・・<br>
・・・・・・・・・・<br>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<br>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・</p>
<br>
<p>ガバッ!・・・<br>
勢い良く布団を跳ね除け、ジュンが目を覚ました。<br>
此処は何処だっけ・・・っつつ・・・頭が痛い。<br>
けれど、何処にも傷は無い。<br>
僕の名前は桜田ジュン、年齢は15。<br>
私立薔薇学園の生徒、身長164cm、体重50~75。<br>
嗚呼まだ自分が居る、そんな単純な事に感動を覚えつつ、辺りを見回す。<br>
今は大体お昼ぐらい?そして此処はバスの二階・・・<br>
嗚呼そうか、また成ってしまったのか。<br>
僕の中のアレに、本能しか知らないモノに。<br>
知性の二文字も知らない、異形のものに。<br>
包帯を見ようとするが、そんな物無いのに気が付く。<br>
あって欲しいと思ったが、アレはやはり許してくれないらしい。<br>
あんな傷を負って、包帯が無いのはアレが出た証拠。<br>
さて、今下はどうなってるだろうか?アレに誰か喰われて無いだろうか・・・<br>
思わず身震いする、何馬鹿なことを考えてるんだ・・・<br>
そう思い、下に降りていく。</p>
<br>
<p>J「皆!お早う!」</p>
<br>
<p>取り敢えず、笑顔で言って見る。<br>
8人皆生きていた、胸をホッと撫で下ろす。<br>
俺の考えだけで終わってよかった。<br>
そして、皆の声が返ってくる。</p>
<br>
<p>翠「相変わらず、チビは朝が遅いですねぇ。」<br>
蒼「姐さん!もう・・・お早う、ジュン君。」<br>
薔「翠星石昨日、ジュンが倒れて一番オロオロしてた・・・」<br>
翠「キィー!その先を言うんじゃねぇです!」<br>
J「あははは。」<br>
真「お早う、ジュン・・・もう昼だけど。」<br>
J「ははは・・・(きつっ)」<br>
銀「もう傷は大丈夫なの?」<br>
J「何とか、な。」<br>
雛「うゆー、朝ご飯は如何するの?」<br>
J「・・・いや良いや・・・お腹一杯なんだ。」<br>
金「何か無理してないかしら?」<br>
J「ははは・・・気のせいだよ、うん、気のせい。」</p>
<br>
<p>
何気ない会話、だが皆、僕に気を使ってくれているらしい。<br>
確か、この車は薔薇水晶が運転している。<br>
雪華綺晶が教えたのだろうか?</p>
<br>
<p>雪「ジュン様・・・話が。」<br>
J「・・・判った。」</p>
<br>
<p>そういうと、僕と雪華綺晶は場所を移動する。<br>
彼女が様をつけるときは・・・厭な話のときだ。</p>
<br>
<p>雪「アレはどういう事ですか?」<br>
J「・・・判らない、自然に作動したんだ。」<br>
雪「・・・そうですか・・・でも良いですか?アレは、本当は作動してはいけないのです。」<br>
雪「アレの及ぼす、周りへの効果は言うまでも有りません。」<br>
雪「今後は出来るだけ、アレの活動を阻止してください。」<br>
J「・・・ああ、判った。」<br>
雪「気を付けてくださいな?アレは渇望、希望何て、大したモノではないのですよ?」<br>
J「・・・判ってる。」</p>
<br>
<p>そう言うと、雪華綺晶は真紅達の所に向かう。<br>
・・・判ってる、アレは・・・希望なんかじゃない。<br>
アレは・・・絶望そのものだ・・・<br>
そろそろ、大阪に着くだろう。<br>
大阪で、一体何が待っているのだろう。<br>
何か・・・何かが待っている気がする。<br>
ソレが希望なのか、絶望なのか判らない。<br>
さて・・・そろそろ、運転を変わらなきゃな。</p>
<br>
<p>ふと、面白い事に気が付いた。<br>
誰が今、この車を運転しているのだろう。<br>
其処で、気を紛らわす程度で、思索を開始した。<br>
本当は分かっていたのかも知れない、自分を騙したかったのを。<br>
けれど、其れで良かった。<br>
騙せれば、何時もの自分で居られるから。<br>
これ以上、無駄に死人は出ないから。<br>
・・・自分だけで、こんな気分の人が抑えられるから。<br>
正直、もう自分は死んでも良かった。<br>
それでも、他人がまたこうなるのが判るから。<br>
死なずに生きてきた、其れは其れで良かったのかもしれない。<br>
自己満足と言ったら、其処で終わりだが。</p>
<br>
<p>J「さて、運転してるのは誰かな・・・」<br>
J(蒼星石は安直だが、自分からやるとは良いそうに無い。)<br>
J「・・・もしかして。」<br>
J(薔薇水晶?雪華綺晶なら、やりかねないな。)</p>
<br>
<p>そして、また歩を進める。<br>
運転席について驚いた。</p>
<br>
<p>銀「あらぁ?運転代わる?」</p>
<br>
<p>水銀燈だった、水銀燈が車を運転していた。<br>
以外と言えば以外だった。<br>
水銀燈なら、真紅と話でもしてると思ったからだ。</p>
<br>
<p>J「ん・・・ああ、代わるよ。」<br>
銀「そうしてくれると嬉しいわぁ。」</p>
<br>
<p>そう言って、水銀燈は背伸びをして席を立つ。<br>
たゆんと、胸が揺れると、ジュンは少し寒気を覚える。<br>
あの風呂の時のトラウマは、まだ力強く根付いていた。<br>
そして、運転席に座る。<br>
前方約10キロ、大阪の支部が見える。<br>
其処で、少しの安堵感と。<br>
少しの達成感が生まれる、考えれば、結構長旅だな・・・</p>
<br>
<p>J「・・・」</p>
<br>
<p>ため息を押し殺し、大阪の支部の門に。<br>
ゆったりと、しかし確実に近づいていった。</p>
<br>
<p>然る内に、数分後。<br>
大阪の門の前に、ジュン達はたどり着いた。<br>
奇しくも、時同じくして。<br>
杖は僅かに熱を発し、周りの周囲に溶け込み、移動をしていた。</p>
<br>
<p>ジュンは、大阪の支部の門につき。<br>
証明書と、音声認識、指紋提出を終えて。<br>
先に行った、彼女達を追い始めていた。<br>
其処で、作業服を着た、いかにも的な人が出てきた。</p>
<br>
<p>
人「すみません、お届け物を渡そうと思いまして・・・」<br>
J「何処ですか?」<br>
人「此方です。」</p>
<br>
<p>そう言うと、ジュンを連れて地下の方に向かう。<br>
10分歩き、20分歩き。<br>
人の混雑具合が、サッパリになってきた頃。<br>
いかにも的な人が、口を開く。</p>
<br>
<p>人「お久しぶりです、ジュン様。」<br>
J「・・・誰だ?」</p>
<br>
<p>・・・ヒュパッ・・・服が風を切り。<br>
思わず、戦闘態勢を取る。<br>
此処最近の、思い知った結果である。<br>
しかし、殺意が無い所から、ジュンは警戒を解く。</p>
<br>
<p>人「私です、杖ですよ。」<br>
J「・・・いや、サッパリ真意が・・・」<br>
人「貴方が、お爺さんにあげた・・・」<br>
J「・・・何故来た?」<br>
人「とあるお方の、ご命令で。」<br>
J「また、ローゼンか?」<br>
人「素晴らしい直観力です。」<br>
J「・・・ベースは、あの孫か。」<br>
人「本当に、素晴らしいお方だ。」</p>
<br>
<p>
そう言うと押し殺した声で、クックックッと低く笑う。<br>
正直この笑い方は、好きになれないと思った。</p>
<br>
<p>人「率直に言います、私を貴方に入れます。」<br>
J「俺にソッチの気は無いぜ。」<br>
人「・・・ウホッ。」<br>
J「冗談だったんだが・・・本物か?」<br>
人「冗談です。」</p>
<br>
<p>そして、少し低く笑い声を出した。<br>
クックックッと小さく、押し殺した声が地下に響いた。</p>