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蒼星石独白 - (2006/12/15 (金) 13:01:45) のソース

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僕は止まない雨の中を一人行くあてもなく歩いている。<br>
傷ついた心に雨が染みて、知らず知らずのうちに涙が溢れてくる…<br>

肌に絡みついてくる凍りのざわめきを殺し続けて、僕はいつまでもこの雨の中をさまよう。<br>

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…君から貰った愛を忘れることができるまで…<br>
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眠りはまさに麻薬のよう。途方に暮れた心を静かに優しく溶かしてくれるから。<br>

捨てきれなかった彼への愛を空へ踊らせ、冷えて震える体を記憶の中の薔薇で包み、僕は眠りにつく…<br>

止まない雨よ…僕の心の傷に降り続いてくれないかい…?<br>

それで悲しみを全て忘れさせてくれ…そうでもないと…僕は壊れてしまいそうだから。</p>
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<p>「蒼…石…僕…は…君…愛して…」<br>
「ジ……く…」<br>
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君と過ごした楽しかった日々がゆっくり僕の記憶から消えていく…<br>

ヤだ…やっぱり忘れたくないよ…<br>
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「…蒼星石」<br>
「ジュン君!?」<br>
僕の目の前には大好きだった君が笑顔で立っていた。<br>
…たまらず君のもとへ走りより、抱きしめようとする。<br>
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しかし…それは叶わなかった。<br>
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僕が君を抱きしめようとすると、君は僕の目の前で消えてしまった。<br>

……そうか…これは幻か…君はもういないんだ…もう僕を抱きしめてくれないんだ…<br>
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<p>「ん…夢か……」<br>
イヤな夢だ…君のことを忘れようと昨日雨にあたったのに…思い出しちゃったじゃないか…<br>

「ぐすっ…ジュンくぅん…やっぱり…えぐっ…君がいないと…僕はダメだよ…帰ってきてよぉ…」<br>

シーツを抱きしめ、声にならない言葉を繰り返してみても、もちろん君は帰って来ない。<br>

そんなこと…そんなことわかってるハズなのに……<br>
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ふと外を見る。<br>
昨日から降っていた雨はまだ止まない。<br>
普段なら雨なんて大嫌いなのに、今は何故か心地よく感じる。<br>
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「この雨と一緒に…思い出も流れてしまえばいいのに…」<br>

もう戻ってこない君のことを思い出しても辛いだけ……<br>
でも…完全に忘れてしまうのは…怖い。<br>
矛盾してるってのはわかってる。でも…やっぱりまだ僕は君のことが好きみたいだから…<br>

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ジュン君…もう一度僕を君の傍にいさせてよ…もう一度君の優しい心に触れたいよ…<br>
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傷つけあった言葉も、重ねた涙も…いつかは思い出になる。<br>

だから…僕は君と別れた日に途切れてしまったメロディを胸に抱きしめて、明日も生きる。<br>

もう…君に会えなくても。<br>
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僕は歌う…君と二人でよく歌ったあの歌を…<br>
隣にはもう君はいないけど…僕は君のために歌うよ。<br>
だって…まだ僕は君のことを愛しているから。<br>
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僕の思い出の中にはまだ君がいて…優しく僕を受け止めてくれている。<br>

傷つくだけかもしれかいけど、僕の心を君に伝えたいんだ。<br>

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だから…一人にしないでよぉ…<br></p>