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<p align="left">ローゼン家の人々<br>
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＜episode-04 蒼星石 ～souseiseki～＞<br>
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次は蒼星石の番が来た。<br>
彼女は翠星石の双子の妹で髪が短くいっつも男物の服を着ているから同性に人気がある。<br>
本人は嫌がってるけどね<br>
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春期休業も今日で最後。思いのほか早く終わったと思いつつ廊下を歩く。<br>
すると蒼姉ちゃんの部屋から物音がする。蒼姉ちゃんが何者かと必死に争っている音だ。僕はとっさに扉を開けるとこう叫んだ。<br>
「大丈夫！蒼姉ちゃ…」<br>
そこには女物の服を着た蒼姉ちゃんがいた。さっきまでの物音は翠姉ちゃんが無理矢理着せるのを抵抗していた音らしい。<br>
「ジ…ジュン君？！」<br>
音がしそうなくらい一気に赤くなる蒼姉ちゃん。<br>
しかし下地がいいだけに似合ってるな…なんて思っている暇はない。<br>
これはピンチかも、翠姉ちゃんがすっごい怒ってるよ。<br>
ゴメン、僕死んだわ。<br>
「ジュン、お前何入って来てるですか！？」<br>
「蒼姉ちゃんが襲われてると思って…女の子だし」<br>
「言い訳するなですぅ！」<br>
「いや理由を訊いたのは…」<br>
「問答無用ですぅ！歯ぁ食いしば…」<br>
「待って翠星石！」<br>
僕が死を覚悟したとき蒼姉ちゃんが割って入った。<br>
「えっ、でも蒼星石…」<br>
「ジュン君、今なんて言った？」<br>
「いや理由を訊いたのはって…」<br>
「その前！」<br>
「蒼姉ちゃんが襲われてると思って…女の子だしって言ったけど」<br>
蒼姉ちゃんが震えてる。僕は地雷踏んだのか？っと肩を掴まれる。やばい、蒼姉ちゃんもご立腹だ。<br>
しかし意外なことを蒼姉ちゃんは言った。<br>
「ジュン君は僕を女の子として見てくれているんだね？」<br>
「うんまぁ…」<br>
胸とか、胸とか、あと胸とか<br>
「ありがとう、嬉しいよ。<br>
それでこの服どう思う？」<br>
「その、可愛いけど、いつものほうが可愛いと思うよ。」<br>
素直な感想だった｡<br>
「もしかして翠星石は怒り損ですか？」<br>
きっとそうだよ。<br>
fin.<br></p>
