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どうか嘆かないで。
世界があなたを許さなくても、私はあなたを許すのだわ。
どうか嘆かないで。
あなたが世界を許さなくても、私はあなたを許すのだわ。
だから教えなさい。
あなたはどうしたら、私を許すと言うのだわ?
Hineichigo tomoekastel

カナカナカナカナカナカシラ・・・
カナカナカナカナカナカシラ・・・

かなりあのなく頃に・胸隠し編、前編

【昭和58年、薔薇見沢】

僕の名前は桜田ジュン。少し前にこの薔薇見沢に引っ越してきた。
ここにはデパートはおろかコンビニだって無いけれど、都会に無いものがたくさんある。
ん?玄関から声がするな。ああ、きっとアイツだ。
「ちょっとジュン!いるのでしょう、早く学校に行くのだわ!」
僕は急いで支度を済ますと、待っている彼女のもとへ走っていく。
「遅いのだわ。下僕としての自覚が足りないんじゃなくて?それと、紅茶もちゃんと持ってきたでしょうね?」
彼女の名前は真紅。無いのは胸だけじゃない。他人への思いやりが致命的に欠落している。
「悪かったよ、真紅。しかし早いな。もう少し遅く来てもいいんじゃないか?」
「あら、そんなことしたらせっかくの紅茶が冷めてしまうじゃないの」
「・・・もし真紅が遅れたら、先に行っちゃおうかなー、なんて」
「そんなことしたら呪いとやらでジャンクにするのだわ」
・・・あれ?ここはもっと読者の八割が殺意を抱くラブラブな展開のはずでは?
「なにをボーっとしているの?あの子を待たせているのだから早く行くのだわ」
「あ、ごめん・・・」
な、泣いてなんかないもん・・・

「おせーです!いつまで待たせる気ですか!」
「ごめんなさい翠星石。ジュンが遅いのがいけないのだわ」
「わるかったな。朝は弱いんだよ」
「かー!男が朝からそんな調子でどうするですか!?元気なのはソコだけですか!?」
翠星石が体の一部を凝視する。こいつには恥じらいというものがないのだろうか?
「朝っぱらからオヤジ全開だな翠星石。なんなら僕のオットセイを拝ませてやろうか!?」
「おめーのその粗末なもの見てもしゃーないです。ほら真紅、早く行くですよ」
「そうね。ジュン、なにを落ち込んでるの?しっかり歩きなさい」
あれ?目から塩水が・・・

ここは僕たちが通っている学校、と言っても年齢もバラバラのクラスが一つあるだけの小さなものだ。
「さぁジュン?早く入るですぅ~」
「ふん、僕を甘く見るなよ!」
そうなのだ、このクラスには一人、非常に危ないやつがいる。転校当日の時に玉子焼き型文鎮を落としてきやがった。当たったのは翠星石だったが。
「この画鋲つき手すりは見抜いた!今日も僕の勝ちのようだな!金糸雀!!」
勢い良くドアを開ける。ん?何かが勢い良く飛んできて・・・
「でずぅ!」
翠星石の顔面にヒット。合唱。
「ああ!また失敗かしら~。カナ特製の生卵スペシャルが~」
うわ、ほんとに生卵だ。
「こ~のちびデコ!何度翠星石に当てれば気が済むですかああああ!」
「ごめんなさいかしらあああああ!」
例によってボコられる金糸雀。こいつはいつも僕にトラップを仕掛けようとしていつも翠星石がはまる。その度にどつかれているワケだが、いっこうに止めようとしない。
「なあ、真紅?」
「なにかしら」
「金糸雀が泣いてるぞ?お持ち帰り~って止めなくていいのか?」
「いやよ、めんどくさい。くんくんじゃあるまいし」
現実は金糸雀に厳しいようだ。
お、雛苺が金糸雀だったハズのものの頭をなで始めた。
「かなりあ、いーこいーこしてあげるのー。にぱー」
「うう~雛苺~」
彼女は雛苺。苺神社の巫女さんであり、薔薇見沢のマスコット的存在で、とても優しくていい子だ。金糸雀も雛苺の爪の垢でも煎じて飲むべきだろう。
「次はちゃんとジュンに当てるのー。」
・・・前言撤回。現実が厳しいのは僕も同じか。
「ほーら、そろそろばらしー先生が来るですよー。早くみんな席につきやがれですぅ」
委員長である翠星石が、金糸雀の返り血まみれで叫ぶ。

こんな痛快な仲間たちに囲まれ、涙ながらに僕はすぐに薔薇見沢の一員になれた。放課後に行われる「アリスゲーム」と言う殺し合い・・・もとい部活のおかげで心身ともに鍛えられ、充実した楽しい生活をおくっていた。そう、あの日までは・・・  [[@wikiへ>http://kam.jp"><META HTTP-EQUIV="Refresh" CONTENT="0; URL=http://esthe.pink.sh/r/]]




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