アニメキャラ・バトルロワイアル4th @ ウィキ
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アニメキャラ・バトルロワイアル4th @ ウィキ
ja
2017-10-02T11:10:36+09:00
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Girls Murder License
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/556.html
*Girls Murder License ◆NiwQmtZOLQ
足取りは、思っていたより重くなかった。
人間、もうどうにでもなれと一度思ってしまえば、とことん楽になれるらしい。
重荷も責任も、全て投げ捨てて歩んでいるのだから、当然といえば当然か。
そんな無意味な自嘲が頭に浮かび、そしてその度に理世は乾いた溜息で己の中の澱を吐き出していた。
一つ一つ、身体の内側にあったものを廃棄していくように。
「……はは」
その内、理世の顔には段々と笑いが込み上げてくる。
嗄れた笑い声が、森の騒めきに掻き消されて隠されていく様は、彼女にとっては何処か痛快にすら感じられていた。
まるでそれは、自分が消えていくようだったから。
最早どうしようもない人間となってしまった自分など、消えてしまってもいいのかもしれない。
それでもそうしないのは、やはりただ申し訳が立たないからだった。
彼女を守ってくれた空条承太郎、そして銃の撃ち方、心構え、ここまで生きてくるためにしがみついていた縁をくれた風見雄二。
せめて彼等に謝って、そして、その後は──どうしようかな、と、楽観的にすら思える予想を始める。
ああ、こんなことを考えてしまう自分は、なんて酷いヤツなんだろう。
そんな退廃的な自虐の笑みを浮かべながら、理世はただ歩き続けていた。
退廃的な行軍は、彼女が広場を見つけたことで停止した。
精神の摩耗とは別に、肉体も着実な疲労を溜め込んでいたことを、そこでようやく彼女は思い出した。
このままあてのない歩みを続け、その結果倒れるというのは、格好がつかない──というより、無様に過ぎる。
とりあえず一度、腰を下ろして水分でも摂ろうと、茂みを掻き分け広場に出た。
「誰だ」
──と。
そこで、唐突に声が聞こえた。
ビクリ、と肩を震わせるが、声そのものに対する聞き覚えがあった為にすぐに恐怖は無くなった。
「承太郎、さん」
「……天々座」
空条承太郎──探し人の一人が、そこにいた。
「無事、だったみたいだが──何も無かった、って訳でも無えみてぇだな」
何やら支給品らしきものを制服のポケットにしまいつつ、此方にゆっくりと歩み寄ってくる承太郎。
そんな彼に対し、安心感とともに何かを言おうとして。
「……
2017-10-02T11:10:36+09:00
1506910236
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死者は交叉への標
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/555.html
*死者は交叉への標◆WqZH3L6gH6
・承太郎1
四半刻は過ぎただろうか。本人の望みとは程遠い緩やかな足取りで空条承太郎は前を進む。
紅林遊月と分かれた後、空条承太郎は南東へ向かっている。
「っ……」
全身が痛む。殺戮者達に負わせられた多数の小傷と、小と言えぬ3つの裂傷。
その肉体的ダメージは仲間である風見雄二を探し求める承太郎にとって行動を阻害するものであった。
「…………」
何度目になるか解らぬ深い息を彼はつく。
吐息を漏らす度に彼の脳内に少女の糾弾のような高音が響く錯覚に囚われる。
その声ではない声は紅林遊月が捜索している天々座理世のに似ていた。
突き放すような事を言ったのが行けなかったのは解っている。
先の乱戦の初めに親しかった香風智乃を殺され、激昂の最中気絶させられ、目覚めた時にはここまでの戦況も
ろくに把握出来ていなかった。これで落ち着けと言うのが無理な話だろう。
自分の欠点からの負い目が承太郎の傷の痛みを更に強くする。彼の体力だけでなく気力も削るように。
「!」
負荷に耐えきれなくなったのか、ついに承太郎の右膝がかくんと折れた。
彼は態勢をすぐ整えるものの、顔を少し下げてしまい、観念したかのように両膝を折った。
背中と後頭部が草と軟土にとすんと軽く落ちる。焦りを覚える間もなく承太郎は意識を失い、仰向けに倒れた。
・1日目 11:?? ラビットハウス1階
「これのことは、あとで話すよ」
遊月はピルルクのルリグカードを仕舞うと別の話題を雄二に振る。
雄二は針目縫の変装を見破った理由を話し、仲間達を感心させた。
それから承太郎は情報交換に臨もうと言峰と雄二の方へ向かう。
それに対し女性3人はぎこちない空気を漂わせつつ、
情報交換の場にいるのを申し訳なさげに拒否するや一塊になって二階に行こうとする。
その時、遊月の身体が承太郎に軽く当たった。遊月は返答に詰まる。
承太郎は気にしないという素振りを見せた。
遊月は彼の思いを察したのか軽く微笑む。承太郎はルリグカードを仕舞った箇所を見る。
それにも遊月は気づいた風だったが、今度は無視して理世と智乃と一緒に二階に上がった。
放送後の三好夏凛の放送局からの放送の際も、承太郎は遊月に説明を
2017-10-02T10:30:11+09:00
1506907811
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【201~250】
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/554.html
*201~250話までの本編SS
|話数|タイトル|作者|時刻|位置|登場人物|h
|201|[[Girls Murder License]]|[[◆NiwQmtZOLQ]]|真夜中|Gー4(中心部)、G-4/アナティ城周辺|纏流子、風見雄二、天々座理世、空条承太郎|
**Back:[[【151~200】]] Next:[[【251~300】]]
2017-10-02T10:17:22+09:00
1506907042
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【201~250】のタイトル元ネタ
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/553.html
*201~250のタイトル元ネタ
※SS作者本人の確認を取っていないものもあるので、間違っている可能性もあります。
|話数|タイトル|元ネタ|h
|201|[[Girls Murder License]]||h
**Back:[[【151~150】>【151~200】のタイトル元ネタ]] Next:[[【251~300】>【251~300】のタイトル元ネタ]]
2017-10-02T10:12:32+09:00
1506906752
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黒き呪縛は灰色の祝福
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/552.html
*黒き呪縛は灰色の祝福◆WqZH3L6gH6
・??
それは数日前のあるゲームの運営者達の一幕。
もし支給品が何らかの原因で許容以上の効果を発揮したらどうするの?と誰かが訪ねた。
当時その場にいた責任者はこう返した。
その時点、その場にいる責任者次第だと。
質問者は恐る恐る質問を続けた。
それは拙くないかと。
その場の責任者は苦笑しながら言った。責めてどうなるんだい?と。
・神威1
ホテルから本能字学園へ、そして駅までの道のりを走破した神威は、息を整えると身近の掲示板を見る。
時刻は既に夜10時を過ぎている。だが、これくらいの時間なら間に合うと神威は思った。
若干強い風が吹いた。冷たい風だ。
手に持った袋から声が聞こえる。
彼は袋から小さく大雑把に切り取られたクリアファイルを出し、青のルリグ ミルルンに声を掛けた。
「今度は何だい?」
透明色のファイルに挟まれたルリグカードは訝しげな面持ちで口を尖らせながら返答した。
「さっきの校庭の死体あったるん?」
神威は小さく頷く。
「それで……ここにも死体があるるん」
数時間前、初めて黒カードからミルルンが開放された場所でもある。
神威は瞬きをしながら意外そうに訪ねる。
「また何か感じたのかい」
ここにあったルリグが感知できる白カードは既に回収済みだ。
少々とはいえ何があるか、海賊として興味があった
ミルルンは頬杖を突きながら、真顔で言う。
「学校のと、ここでの死体、雰囲気が違うるん。さっきまでは不自然に思わなかったけど変るん」
「へぇ……」と神威は好奇からの声を上げ、掲示板に隠されてる遺体へと近づいた。
学校での遺体は間桐雁夜と園原杏里とジャンヌ・ダルクのもの。
彼が危険視していた妖刀が何者かに回収されている以外は変化がない。
ミルルンが気づけた現象も雁夜の遺体から弱い何かが感じるようなくらいのもので、両者の興味を強く引くものはなかった。
2人が本能字学園の校庭でやった事は白カードを回収し、遺体を荷車に乗せちょっと移動させたくらいだ。
ここでは発見がありそうな予感に浸りながら、彼は遺体を見る前にミルルンに質問をした。
「これまで感じた力の中では、ここのは何が近いのかな?」
ミルル
2017-08-20T08:53:36+09:00
1503186816
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目覚めたその部分
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/551.html
*目覚めたその部分◆WqZH3L6gH6
❖?と??達
何日か前。天気は曇り。
真っ白な洋室で何人もの年配の男と2人の少女がテーブルを囲んで雑談をしている。
テーブルの中央には小道具があった。今は休憩時間。あるゲームの。
男達は時折少女の機嫌を伺いながらそれぞれの仕事についても話し合い、
特徴的な髪型をした朧気な少女はそれに耳を傾けながら数枚のカードを見つめていた。
残されたもう1人の少女は居心地が悪そうにしつつ、一冊の本を読んで気を紛らわせている。
休憩時間が残り3分になった時、窓のような扉から1人の男が入室してきた。
一同は男に視線を向け報告を待つ。
男はその部屋の中にいる者――本を持つ少女を除いて明らかに立場が下の者。
男は挨拶を一通り終えるや、抱えた紙束の中から正確に報告書を選別するやその内容を告げる。
朧気な少女は報告に眉をひそめつつも眼は好奇に彩られた。
男達は1人を除いて神妙な顔で報告を聞き、例外の老齢の男も顔をひきつらせながらも黙って報告を聞いている。
報告を終えると、男達は苦笑と取れるような曖昧な表情で顔を見合わせた。
一番立場が上の男は朧気な少女に顔を向け、意見を求める。
朧気な少女は手を顎に当てしばし考え、答えが閃くや入室した男に声を掛けた。
もう1人の少女は尚もこの状況に慣れる事無く、ただただ困惑をし続けていた。
・雄二1
山を器用かつ俊敏に駆けながら、風見雄二は一瞬後ろを振り返る。
当面の敵、蟇郡によれば纏流子という名の敵が誤って炎上させた車の煙が空に昇っているのが見えた。
先程までの突き刺すような殺気が迫る気配は無い。
爆発に巻き込まれて追撃できなくなったか?
……などと物事を楽観視できるほど雄二の頭は目出たくない。
更なる体力の消費を覚悟しつつ神経を聴覚に集中させる。
「……」
今は迫る気配はないようだ。
彼は黒カードから腕輪探知機を出し起動させた。
現在地はG-4の山の低所、腕輪の数は一つ。
纏流子はまだ立ち止まっているようだ。
彼は速度をやや落とし、今後の事を深く考え始める。
優先すべきは空条承太郎を始めとする仲間との合流と、もう一人の敵、騎士王――セイバーとの戦いへの加勢。
彼は赤カードからゼリーを現出させ口に入れ、補
2017-08-20T08:52:12+09:00
1503186732
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Lostheart(hurt) distorted ROYAL
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/550.html
*Lostheart(hurt) distorted ROYAL◆NiwQmtZOLQ
チャットルームの書き込みは、以前のそれよりかなり増えていた。
更に、その中にある二つの書き込みと絢瀬絵里が居合わせたよいう状況が同時に存在していたことが、彼女たちに大きなアドバンテージを与えていた。
『つまり、樹ちゃんのスマホを皐月さんって人とれんげちゃんって子が。友奈ちゃんのスマホをコロナちゃんって子と桂さんって人が、それぞれ持っている可能性がとても高い……そういうことだね?』
セルティのまとめに、絵里がうなずく。
書き込まれたイニシャルと、何らかの隠喩であることを如実に表した文中の謎めいた言葉。
これらが、極力他の知り合いにもわかりやすいように
「れんげちゃんだけ、もとの世界の子からは分かりづらいんですけど……でも、共通した渾名みたいなのは本名が連想しやすい『れんちょん』だけだったから」
「仕方なく、支給品の名前をつけた…ってことね」
納得した、という風に夏凜が〆る。
ともあれ、そういうことなら連絡手段は存在する。既に電話機能までが解放されている以上、使わないでいる理由など何もない。
となると、どちらから連絡を取るべきか。
特にどちらでも問題があるというわけではないのだが、しかし改めてこうした二択となるとどちらがいいとすぐには決まらないものだ。
どうしようかな、と考えようとしたセルティに、しかし絵里がおずおずと意見を述べる。
「……桂さんとコロナちゃんにしたいと思うんですけど、駄目ですか?」
『別に。むしろ迷ってたから決めてくれてありがたいんだけど……何か理由が?』
その言葉に、絵里は少し俯いて答える。
「……単純に、書き込みがちょっと前みたいだから……」
伏し目がちに紡がれたその言葉で、セルティも理解した。
要するに、安否が最後に確認できたのがより古い方から連絡したい、とそういうわけだ。
夏凜も特に異議を唱えることはなく、友奈の番号を電話帳から呼び出していた。
声を聞けば確認できるから、ということで、電話を実際にするのは絵里にすぐ決定した。
渡された端末の通話ボタンをプッシュし、そっと耳にあてがう。
プルルルル、プルルルル、と。
電話のコール音が、静寂の中に響き渡っていた。
セルティ
2017-07-03T09:21:00+09:00
1499041260
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有為転変
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/549.html
*有為転変◆WqZH3L6gH6
「持っていかないんですか?」
「あ?」
平和島静雄は支給品であり同行者であるエルドラから問いかけられる。
蛍を立たせた静雄は先程落命した紅林遊月に手早く土砂を被せその場を立ち去ろうと考えていた。
彼が問いの意味を理解整理するのに時間がかかった。
もう一人の同行者一条蛍が先に理解し発言する。
エルドラのカードをかざし現場を見せているのは彼女。
「……お姉さんのカードを」
「……ああ」
静雄が後悔に曇らされた頭で問いの意味を咀嚼するのに少々時間がかかるのは仕方のない事。
彼は遊月が所持していた支給品を手早く回収していく。死体漁りに嫌悪を感じながら。
アドバイスをしたエルドラに少々ながら嫌気を持ち、思わず顔をちらりと見る。
「……」
彼女は渋面で遺体を中心に周囲を観察している。僅かに顔を伏せながら。
静雄はその様子をみて、恥を感じながら作業を続行する。
エルドラは半ば放心している蛍に聞こえるように呟いた。
「紅林遊月……」
「……っ」
蛍は思い出した。18時間近く前に会った"お姉さん"の名前を。
遊月にコーヒーを運んでた時に互いに軽く自己紹介した事を。
遊月がすぐ喫茶店から去った事もあり、これまで蛍は彼女の動向をあまり意識できていなかった。
まさかこんな形で再会するなんて……。蛍は絶句せざるを得ない。
自身を庇い命を落とした人はこれで2人目。
「……あ、静雄さん。そのつけ爪も支給品かと。」
静雄は遺体の指に着けられている、指輪のようなものに手を触れる。
「カードに戻して」
静雄は車をカードに収納したのと同じように念じた。
指輪はどこかに落ちていた黒カードに収納され静雄の手に渡る。
静雄は全ての支給品を回収したのを確認し、地面を音を立てないように掘り上げようする。
「エルドラさん?」
その行為を止めたのは蛍の疑問の声だった。
「……」
「……白カードか」
エルドラは頷く。静雄は遊月の腕輪から剥がれ落ちたカードを拾う。
血液が付着していたが他のカード同様に染みていない。
軽く振るうと血液は飛び散り、血糊は剥がれ落ちた。
カードを見ると生前の遊月の顔がある。その絵をエルドラにも見せた。
エルドラは顔
2017-07-03T09:20:25+09:00
1499041225
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有為転変(ミス)
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/548.html
×
2017-03-25T12:22:06+09:00
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運命の廻り道
https://w.atwiki.jp/newani4/pages/547.html
*運命の廻り道◆WqZH3L6gH6
――点滴までは望めないか。
赤カードは参加者が手に持ち念じればイメージした食事をそのまま具現させる事ができる。
浦添伊緒奈――ウリスがやったように食器もろとも。だが点滴を具現させることは無理だったようだ。
内臓のダメージを用心しての判断だったが仕方がない。
鬼龍院皐月は赤カードからのど飴を現出させ、一口舐めた。
「……」
唾液に混じり溶けた飴が喉を通し胃に落ちたが痛みはない。
安心した皐月は残った飴をれんげに渡した。
針目縫との決戦の後、宮内れんげの治療を受け休憩を取っていた。
そして一息つけた皐月達はやがて針目の遺品の回収を始める事にする。
皐月とれんげ、そして皐月の衣服――神衣鮮血と、れんげの守護精霊――木霊の4者は
針目が斃れた場所へ進み、目的のものを早々に見つけ出した。
紫色の刃――片太刀バサミ
他に支給品は落ちてないようだ。
皐月の亡父、纏一身こと鬼龍院装一郎が開発した対生命戦維用武器 断ち切りバサミの片割れ。
針目に強奪され、この場に置いても悪用されていた紫色の片刃を皐月は拾い上げるべく手を伸ばす。
元は赤色だった片刃が未だ紫色である事に、針目の影響を危惧し微かな警戒を抱きながら、皐月が柄の部分を掴んだ。
「!」
片刃は瞬く間に元の赤色へと変化した。
れんげが「おお、色が変わったん!」と感嘆に近い声を上げる。
鮮血はそれを感慨深げに見つめた。
「……」
皐月は強度では罪歌に勝る可能性が高い片刃をどう扱うかしばし思考していたが、
汎用性に勝る罪歌をメインに使用すると判断し黒カードへと変化させた。
やや強い風が吹き、荒れ地の砂を少量ながらも巻き上げる。
皐月のダメージもある程度は癒え、全力には遠いが戦闘行為も可能にはなっている。
先の戦闘で中断されたれんげとの約束、旭丘分校行きの件がある。
――行こうかと判断しようとする直前、風に煽られた銀色の物体がコロコロと転がる音を耳にした。
「……腕輪なん?」
それは目ざとく針目縫の腕輪を発見したれんげの呟きだった。
「……」
皐月は転がる腕輪を拾い上げる。見た腕輪の内側には何の汚れもなく綺麗だ。
まるで誰も身
2017-04-18T07:00:46+09:00
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