弓兵なき戦場 ◆3LWjgcR03U

「オラオラオラ!!」

「あははははは!!」

ハサミと拳がぶつかり合う。
片方(かたえ)のハサミをつがえた生命戦維の怪物と、意志力の化身たるスタンドを操る不良。
白刃が振るわれれば、スタンドはその優れた動体視力でそれを見切る。
打拳が振るわれれば、生命戦維の化け物はボクサーもかくやという動きでそれをひらりと回避する。
互角に見えた戦いは、しかし。

「ほらほら、そんな程度なのかなあ!?」

「うるせえよ、アバズレ」

戦端が開かれて、数刻が経過しただろうか。
承太郎の体には、スタンドを介して受けた傷痕が多く刻まれつつある。
交戦の中で、承太郎の傍らにある水色の戦士がいわば『操り人形』であること、そして空条承太郎こそが『本体』であることを悟りつつあった。
スタンドという概念は知らず、夜に交戦したホル・ホースが同類であることも、彼のスタンドは人ではなく銃の形をしていることもあり、気付いてはない。
だが、自らもまた『人形遣い』である縫にとっては、スタープラチナの特性を看破することは容易い。
趨勢は、確実に針目縫に傾きつつあった。

「ち……」

承太郎が追い込まれている原因ははっきりしている。
目の前の敵――針目縫以外に、もう一人気にかけなければならない人物がいるからだ。
承太郎は、猛攻をしのぎながら、その男を油断なく一瞥する。

「……」

二人を見守る男――衛宮切嗣。
彼の姿は、事情を何も知らない人間が見れば、あたかも決闘の立会人のようにも見えたかもしれない。
だが、そんな今の気楽な立場などでは決してない。

「そこのおじさんもおいでよ、突っ立ってるだけじゃ楽しくないでしょ――って!」

縫は承太郎の拳を捌きながら、切嗣に向かって笑顔すら見せてみせる。

(冗談じゃない)

無表情を装うが、内心では冷や汗ものだ。
現代の魔術師のレベルを遥かに越え、確実にサーヴァントの域に達している2人の戦い。
ここで自分が巻き込まれるのだけは困る。
逃げ出すことが敵わず、愛用の銃もない現状、自分に出来ることはただこうして戦局の推移を見守ることのみ。

「手ェ出すなよ。あいつにはまだ聞かなきゃならねえことを聞いてねえ」

「そんなの知らないもーん!」

再び、片太刀バサミの猛攻が承太郎を襲う。
人を食ったようなフェイントの連続、そして人間を遥かに超えた膂力で振るわれる剣閃。

(やりづれえ)

捉え所のない、実体のない敵との戦闘の経験はそれなりに持っている。
霧とも戦った。
砂ともやりあった。
だが、針目縫はそのいずれとも違う。
これを何かに例えるならば――布か。
闘牛士がはためかせるマントが自ら意思を持ち、さらに馬鹿力と剣を持って襲いかかってくる。
針目縫に感じるのは、そんな錯覚だ。
布は、スタープラチナでは破れない。
どんなに固い拳でも、風にはためく布きれを破ることは決してない。
この布を破るのは、拳ではなく、もっと鋭利な、剣だ。
そう、例えば――





『銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)!!!!!』





「ポルナレフ!」

銀髪の剣士が、承太郎と縫の間に割り込んだ。
レイピアと片太刀バサミがぶつかり合い、火花が散る。

「オラァ!」

動きが止まった縫に、スタープラチナの拳を叩きこむ。
その拳は今度こそ横腹を捉え、針目縫の体は先ほど破壊されたコンクリートの中へと吹き飛ばされる。

「承太郎、再会早々だがどういう状況だコリャ」

「……話は後だ。まずあいつをやるぞ」

その額に肉の芽がないことを確認した承太郎は、縫を一瞥する。
瓦礫の中からむくりと起き上がる縫。

「あは、お仲間参上かな?」

その顔には、相もかわらず笑いが張り付いている。

「気味悪ィな。なんだいあの女は」

「見ての通りの化け物だ。――気を付けろ!」

言い終わらないうちに、縫は再びハサミを構え、2人に向かって突進を開始する。

生命戦維の狂戦士。
意思を貫く不良。
そして、銀の剣士。

混沌の戦場で、三者三様の闘志が再びぶつかり合う。










3人の戦いからやや離れた場所では、2人の男が対峙していた。

「……衛宮切嗣だな」

「……言峰、綺礼」

言峰綺礼。
衛宮切嗣。
ここに呼び出される前に行われた戦い――聖杯戦争における、アサシンとセイバーのマスター。
本体ならば、敵対する関係にある2人は、この場においては――

「あの剣士――セイバーはどうした」

「……知らないよ。原理は知らないが、この場じゃマスターとサーヴァントは切り離されているらしくてね」

君もそうだろう、と問いかける切嗣。

「む……」

確かに、今の綺礼の体からは絶対命令権である令呪は消え去っている。
自らのサーヴァントであるアサシンの気配も、一度として感じることはできない。
だが、聖杯戦争や殺し合いについて考えるよりも、目の前で起きている事態に対処するのが先だ。

「敵同士、というわけだけど……今はあれをなんとかした方がいいんじゃないかな」

切嗣は戦いの行われている方角を見やる。
承太郎、ポルナレフの2人を相手に渡り合う怪物、針目縫。
今、この場で最も危険なのは間違いなく彼女だ。
あれは、話が通じる相手ではない。
短い攻防の中からでも、切嗣はそれを感じ取っていた。
しかし、承太郎、綺礼、銀髪の男(ポルナレフ)の3人は、状況の変化次第で話は通じる相手だ。

「加勢、ということか」

綺礼の言葉に、切嗣は頷く。
衛宮切嗣は、針目縫にはどうやっても勝つことはできない。
だが、承太郎と、承太郎と同レベルの動きを見せている銀髪の男は、縫と同等の攻防を見せている。
そこに、自分たちが後ろから加勢すれば。
4対1ならば。
いかに針目縫が神代のサーヴァントの領域にあろうと、対抗することは可能だ。
勝機はなくとも、少なくとも自分がこの場から離脱する程度の隙は見えてくる。

「……ここに飛び道具がある。後ろから撃とうなどとは考えるなよ」

武器を持っていないとこぼす切嗣に、綺礼は黒のカードを1枚渡す。

「そんなことをする余裕は、とてもないだろうがね」

切嗣はそれを受け取る。
そして2人は、闘争の場に向かって慎重に歩みを進めていく。










(冗談やあらへん)

闘争から離れ、牛車にじっと身をひそめて、戦況を伺っている少女がいた。

(何や、あの化け物どもは!)

戦闘を予期していたにしても、目の前の光景は予想外すぎた。
ポルナレフや言峰、それにポルナレフの仲間らしき学ランの男も相当に強いようだが、もしも巻き込まれれば命の保障など毛ほどもない。
こんな所で死ぬわけにはいかない。
だって東條希は、μ'sのために、全てを取り戻さなければいけないから。
殺さなければいけないから。

同じように自らの生存を目的とする魔術師殺しとは、立場も目的も違えど。
少女もまた、この混沌の戦場を生き残るための術を必死で考え始める。










魔術師殺し、神父、少女の三者の思惑をよそに、戦場は過熱を続ける。
が、その戦いの趨勢は、またもや入れ替わりはじめている。

「オラオラオラオラ!!!!!」

剣士――ポルナレフのレイピアが、縫の片太刀バサミを捌く。
チャリオッツは、空中に投げ上げられた複数枚のコインを串刺しにするほどの速さを誇る。
その速度は、生命戦維の怪物が操る片太刀バサミの速さにすらも、対応しつつあった。

「オラオラオラオラ!!!!!」

そして、神速の突きの前に足が止まった縫に、スタープラチナの猛攻が繰り出される。
ポルナレフのスピード、承太郎のパワー。
DIOを打倒する旅の中で培われてきた、コンビネーション。
例えここが殺し合いという異様な場所で、相手が得体の知れない針目縫であっても。
一体となった2人の攻撃は、確実に縫を劣勢に追い込みつつある。

(いける)

承太郎の顔に自信がよぎる。
今のまま着実に攻撃を重ねれば、仕留めることまではできなくとも、少なくともこの場から退却させることはできる。
できればこのまま無力化して締め上げ、紅林遊月の居場所を聞き出したいところ。
だが、針目縫を排除し、その追跡はポルナレフに任せれば。
衛宮切嗣の尋問という本来の目的は果たすことができる。

「油断すんなよ、承太郎!」

「おう!」

更に追撃をかけんと、ポルナレフが後退した縫の懐に跳ぶ。
衛宮切嗣は今、ポルナレフと共に現れた男と対峙しており、釘づけになっている。
誰だかは知らないが、おかげで100%の力を目の前の戦闘に注ぐことができる。

「……」

そして――縫の顔から、この戦いが始まってから初めて、笑顔が消えた。

「ったく、むかつくなあ」

顔にかかる髪を払いのける。

「むかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつく!!!!!!!!!!!
 そっちの仏頂面2人も! 4人まとめて、ボクが切り刻んでやる!」

笑顔を捨て、獰猛な表情を露わにする。

「それがてめーの本性か、針目!」

すさまじい闘気にも臆せず、承太郎はポルナレフと共に攻撃に加わらんと走る。
その時だった。










『ヴィマーナ!!!!!』

突如、5人の上空を黄金の飛行機が横切った。
乗っているのは、少女――東條希。
この戦場において、誰もが注目を注いでいなかった存在。

(悪いけどおさらばやで、神父はん、ポルナレフはん!)

話は、ここに到着する前に遡る。
「今から行く場は危険だから、もし危険が身に迫ったらこれで一目散に逃げろ」と言われ。
ポルナレフに一度は取り上げられたものの、再び渡されていた、ヴィマーナのカード。

東條希は、ポルナレフと言峰から何としても離れたかった。あわよくば抹殺したかった。
現状を見ると、ポルナレフは戦いの真っ最中、言峰もまたその戦いの中に赴こうとしている。
2人とも、自分への集中を途切れさせている。
元からここにいた学ランの男、コートの男、そしてピンクの化け物の3人に至っては、そもそも眼中に自分があるのかすら怪しい。

抹殺は到底不可能。
離れるなら、今しかない。
これを使う時は、今しかない。










一瞬。
東條希を除く皆の意識が、飛行機に集中する。

(嬢ちゃん!!??)

ポルナレフは動揺する。
なぜだ。
危険が迫ったら逃げろと言ったが、目の前の女は少なくとも希に危害を加えてはいないはず。

「あは」

ここにいるのは、歴戦の強者たちだ。
戦場で目の前の敵から目を逸らすことが、即命取りになるということを、体で理解しつくしている。
飛行機に乗った希に気を取られたのは、恐らく時間にして半秒にも満たないだろう。

「ダメだよ?」

一瞬。
しかし。
針目縫には、その一瞬で十分すぎる。

「!」

ポルナレフの腕に、赤い糸が絡みついた。
それを断ち切るべく、チャリオッツがレイピアを振るう。

「デートの最中に」

が。
それは、フェイント。
糸が消える。
目標を見失ったレイピアが、宙をさまよう。

「ほかの子を見ちゃさ」

希の逃走。
糸によるフェイント。
もたらされた、二重の隙。

「――がっ……!」

――そして白刃が閃き。
ポルナレフの体を背後から片太刀バサミが貫いた。

「てっ」

胸から血を吹きながら、倒れ込んでいくポルナレフの姿。

「てめえええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」

それが視界に飛び込んでくると同時に、承太郎の怒りのゲージは振り切れた。
糸で拘束されていながら、強引にスタンドを縫のもとへ突っ込ませる。
我を忘れながら、全力で殴りかかる。















『”time alter ――





その次に起こったことも、まさに一瞬。
ポルナレフが倒れようとするより前に、魔術師殺し――衛宮切嗣が、行動を起こす。
少女の突然の逃走というハプニング。
それに続いて起きた、銀髪の男の敗北。
隙は今しかない。
魔術師殺しの選択は、少女と同じ。





double accel”』





すなわち、逃走。
逃げの一手。
衛宮家に伝わる時間操作を応用し、体内時間を変化させる固有時制御。
これを使用した切嗣は、陸上選手をも凌ぐスピードで、戦場から離脱する。

「待っ――」

疑惑の相手であった衛宮切嗣の逃走。
承太郎の意識は必然的に、そこに持っていかれる。

「もう、集中しろって言ってるじゃん!」

が、縫はその隙をも逃さない。
慌てて向き直った承太郎に向け、何かを投げつける。

「な――」

凄まじい膂力で投げつけられたのは、人体。
胸から血を流し、その命の灯を風前に晒しているポルナレフの体だった。

「くっ!」

猛スピードで飛んでくるポルナレフの体を、スタープラチナで受け止める承太郎。
戦友の体を避けるわけにも、弾き返すわけにもいかない。

「甘いなあ君! いちごパフェより甘いよ!!」

承太郎の目前に、縫の姿が現れた。
ポルナレフの体を投げつけた直後。
小柄な体を利して、縫はその背後に隠れるように跳び、本体たる承太郎に迫っていた。

「く……うおおおおおお!!!!!!」

咄嗟にスタープラチナの拳を向ける。
が、間に合わない。
片太刀バサミが、承太郎の胸を真一文字に切り裂いた。

「おお!」

裂帛の気合と共に2人の間に割り込んだのは、神父――言峰綺礼。
縫の胴体に、掌底を叩きこむ。
縫の体は吹き飛んでいく。

(浅い……!)

だが、綺礼は軽すぎる感触に顔をしかめる。
恐らくは、衝撃が来る瞬間に体を後ろにひねり、衝撃と体を同化させたか。

「あんたは……?」

立ち上り、神父を見やる承太郎。

「言峰綺礼だ。……気を付けろ。来るぞ」

視線の先には、針目縫がゆらりと立ち上がる姿がある。

(まずいな)

東條希が最初に行動を起こしてからここまで、わずか十数秒しか経っていない。
十数秒。
その間に、戦場の様相は激変した。
勝算があったころが遠い昔のようだ。
共闘するはずだった衛宮切嗣は理由不明の逃走。ポルナレフは倒れ、今また学ランの男、承太郎も小さくない傷を負った。
このまま戦闘を行えば、追い詰められるのは必至だ。

(……逃げるべきか)

だが、どうやって。
牛車は近くにある。が、この距離は、目の前の怪物を相手にしていては遠すぎる。
2人で乗り込んでいる間に追いつかれ、殺されるのは必定。

――戦うしかない。
そう思い定め、構えた時だった。

「あはははははははは!!!!!!!!」

立ち上った縫が突然、笑い出した。

「面白い、面白いよ! 承太郎クンも、そっちの神父さんも!」

困惑する2人を前に、一方的に言い募る。

「――でもね。ボク、もっと面白いことを思いついちゃったよ」

まるで、これまでの戦いなどなかったかのように。
優雅な物腰で、2人に背を向ける。

「じゃあね。今度会ったら次こそ殺すから」

バイバイ、と言い残し、針目縫は先に離脱した2人に負けず劣らず、風のように戦場を去っていった。

「待て、てめえ」

「待つのは君だ、承太郎!」

綺礼は、走り出そうとする承太郎の肩を掴む。

「その怪我で行けば殺されるだけだ」

そのまま、強く諭す。

「それに……友人が逝こうとしているのを、看取ってやらないのか」

「……」

その言葉に、承太郎は落ち着きを取り戻す。
倒れ伏すポルナレフに、向き直る。

「……」

「へ、へへ……ドジっ……ちまった……ぜ」

血を吐きながら、ポルナレフは笑う。

「神父さんよ……せいぜい……祈りの……言葉でも……捧げといて……くれや」

「……承知した」

「それからよ……あんたも……承太郎も……嬢ちゃんを、頼んだぜ」

「ああ。……DIOも、俺が、必ず倒す」

「へ……安心、した……ぜ……」

承太郎の言葉に、ポルナレフは目を閉じる。
その瞼の裏に浮かんでくるのは。
旅を共にした、仲間たちの姿だった。

(ざまあ、ねえな……未練、だらけじゃねえか)

復讐に生きると決めた時から、病院のベッドの上では死ねないことはとうに覚悟していた。
だが、いざ死に逝こうとする時になると、人はそんな覚悟にも抗えないらしい。
――しかし、もうその意識も限界のようだ。
少女の顔が、ぼんやりと脳裏に現れる。

本来ならば。
ジョースターとDIOの因縁を巡る争いの中で、彼は生き残るはずだった。
彼の操る騎士も、更なる進化を遂げるはずだった。

(シェ……リ……今、おまえの……ところに……)

しかし今、ポルナレフは逝く。
歪められた15の物語が絡み合うこの世界で、銀の剣士はその場所へは至れない。










「神父さんよ、教えちゃくれねえか」

略式で葬儀を挙げ、遺体を牛車の中に安置したあと。

「あんたとポルナレフが、どこで出会って何をしてきたのか」

帽子で目元を隠しながら、承太郎は問いかける。

承太郎が提案したのは、情報交換だった。
今の承太郎の前には、あまりに多くの選択肢が広がっている。

この戦場から逃げていった3人――東條希、衛宮切嗣、針目縫。
針目縫に拐され、どこかに監禁されていると思しき紅林遊月。
今もこの会場で牙を研いでいるはずのDIOと、その配下。
ラビットハウスに残してきた風見雄二と、少女たちの安否。
越谷小鞠を本当に殺したかは結局分かっていない平和島静雄。

追いたい人物、会いたい人物が多すぎる。
全てをこなすには体が一つでは足りないほどだ。
だが、物事には優先順位というものがある。
それを決めるためには、今の承太郎には情報が圧倒的に不足している。
加えて、この神父は衛宮切嗣と対峙していた様子からして、元からの知り合いか何かであり、何らかの情報が得られる可能性が高い。

「そういや、ちゃんと名乗ってなかったな」

承太郎は、神父に向き直る。

「俺は空条承太郎。高校生だ」

綺礼も向き直り、それに答える。

「改めて名乗ろう。言峰綺礼。この通り、神父だ」



【G-6/駅付近/午前】

【空条承太郎@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
[状態]:疲労(中)、胸に刀傷(中)、針目縫への怒り
[服装]:普段通り
[装備]:なし
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(10/10) 噛み煙草(現地調達品)
[思考・行動]
基本方針:脱出狙い。DIOも倒す。
   0:言峰綺礼と情報交換する。衛宮切嗣について知っているなら重点的に聞きたい。
   1:その結果次第でどこに向かうか決める。ラビットハウスで体勢を立て直すか?
   2:平和島静雄と会い、直接話をしたい。
   3:静雄が本当に殺し合いに乗っていたなら、その時はきっちりこの手でブチのめす。
   4:午後6時までにラビットハウスに戻る。
[備考]
※少なくともホル・ホースの名前を知った後から参戦。
※折原臨也、一条蛍、香風智乃、衛宮切嗣、天々座理世、風見雄二と情報交換しました(蟇郡苛とはまだ詳しい情報交換をしていません)
※龍(バハムート)を繭のスタンドかもしれないと考えています。
※風見雄二から、歴史上の「ジル・ド・レェ」についての知識を得ました。
※参加者の時間軸がずれている可能性を認識しました。


【言峰綺礼@Fate/Zero】
 [状態]:健康
 [服装]:僧衣
 [装備]:神威の車輪@Fate/Zero
 [道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(9/10)
     黒カード:不明支給品0~1、各種雑貨(ショッピングモールで調達)
 [思考・行動]
基本方針:早急な脱出を。戦闘は避けるが、仕方が無い場合は排除する。
   1:空条承太郎と情報交換する。
   2:DIOの言葉への興味&嫌悪。
   3:ポルナレフと希への無意識の関心。










海の近く。
そこに希はいた。

(けったいな像……あれがアームストロング何とか砲やろか)

すぐそばには、どこか卑猥な形の銅像も見える。
ということは、自分がいるのは「E-3」らしい。
無我夢中で逃げてきたため、特定の場所を目指すということはできなかった。

(ここから西に行けば、放送局があるなあ)

定時放送よりも早く仲間の死を告げた、自分の手をぐしゃぐしゃに壊したカエルのような顔の男によるテレビ放送。
あれを目にしたのは自分たちだけではないはず。
ということは、放送局には大勢の参加者が集まってくるはず。
だが。

(……あんな化け物がまたおったら、困るで)

自分の常識も理解も、明らかに超越した存在。
学ランの男や、それと戦っていたピンクの服の女。
それに、自分の手を破壊し放送を行ったキャスターと名乗るギョロ目の男、筋肉ダルマの外国人の姿も思い浮かぶ。
ああいう化け物の類がこの島々にいるということは、同類がもっといてもおかしくはないのだ。

(……)

無力な自分が単独で行動するのは危険だ。
ひとまずは、誰かと合流したい。

(……ポルナレフはん)

最も近い場所にある施設である研究所に向けて歩き出した彼女の脳裏に、先ほどの光景が浮かぶ。
逃げる自分に顔を向けた銀髪の男――ポルナレフが、背中を奇妙な形の剣で突き刺されるシーン。
目視できないほどの高速の戦闘の中でも、そのシーンははっきりと刻み込まれた。

(ウチのせいや、ないからな)

強がってみても、その光景は頭から振り払えない。
ポルナレフは死んだ。
少なくとも、素人が見ても分かるほどの致命傷を負った。
それだけは、事実だ。

(……)

青のカードから紅茶を出し、口に含む。
その甘みも、心を晴れてはくれないまま。
女神たちの名付け親は、孤独に歩みを進める。



【D-4/橋上/昼】

【東條希@ラブライブ!】
[状態]:精神的疲労(中)、右手首から先を粉砕骨折(応急処置済み)
[服装]:音ノ木坂学院の制服
[装備]:縛斬・餓虎@キルラキル
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(9/10)、青カード(8/10)、ヴィマーナ@Fate ZERO(6時間使用不能。)
基本方針:μ's全員を生き返らせるために優勝狙い。
  1:集団の中に紛れ込みたい。まずは研究所へ向かう。
  2:ことりとにこを殺した相手に復讐したい。
  3:μ'sのメンバーには会いたくない。
  4:ポルナレフはん……
[備考]
※参戦時期は1期終了後。2期開始前。










(ここは……市街地からはだいぶ離れたか)

同じころ。
衛宮切嗣の姿は、F-5の東部付近にあった。

『疑念』を晴らすことはできず、『手駒』として使うこともできず。
承太郎とは喧嘩別れのような形になってしまい、その生死も確認できず。
武器の調達のためにラビットハウスに戻ることも、またできなかったが。

(ひとまず、切り抜けた、か)

この後の選択肢は2つ。
1つめは、未だ未知の領域である北部に向かうこと。
北東の島には、承太郎とともに向かうはずだったDIOの館がある。
――だがDIOは、『あの』空条承太郎が追い求めていた相手だ。
今までに仕留めてきた死徒たちとは比べ物にならない強敵である可能性が高い。
少なくとも、単独で向かうのは避けた方がよいだろう。
あるいは、北西のもう1つの島へ向かうのもありかもしれない。

2つめは、旭丘分校。
喫茶店で話していた一条蛍と折原臨也が向かっている場所。
臨也との協力関係は、未だに効力を持っている。
合流できれば、少なくとも『利用』することは空条承太郎より容易いはずだ。
もしも不審がられた時は、
「空条承太郎と一緒に行こうとしたが、駅で変身するピンクの化け物に襲われて、ここまで逃げてきた」
と話せばよい。
事実はありのままであり、そこに嘘偽りはない。

(少なくとも、武器は手に入れた)

切嗣の手元には、先ほどまではなかった武器がある。
しかも、関わりたくなかった相手である言峰綺礼の手から調達したものだ。

(……やれやれ、だな。これだけでも上出来というべきだろう)

青のカードからスポーツドリンクを取り出し、一口あおる。
魔術師殺しの、次に選ぶ道は――



【F-5/東部/昼】

【衛宮切嗣@Fate/Zero】
[状態]:疲労(小)
[服装]:いつもの黒いスーツ
[装備]:武器(何らかの飛び道具)
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(19/20)、青カード(19/20)
    黒カード:エルドラのデッキ@selector infected WIXOSS、蝙蝠の使い魔@Fate/Zero 赤マルジャンプ@銀魂、
         越谷小鞠の不明支給品1~2(切嗣が確認済み、起源弾及びトンプソン・コンテンダーはない)
         噛み煙草(現地調達品)
[思考・行動]
基本方針:手段を問わず繭を追い詰め、願いを叶えさせるか力を奪う
   1:北上するか、旭丘分校へ向かうか……。
   2:DIOおよびその配下の吸血鬼を抹殺したいが……。
   3:平和島静雄とは無理に交戦しない。折原臨也や他の参加者を利用し殺す。
   4:有益な情報や技術を持つ者は確保したい。
   5:セイバー、ランサー、言峰とは直接関わりたくない。
   6:折原臨也の『遺書』については……。
   7:空条承太郎にまた会ったら……。
[備考]
※参戦時期はケイネスを倒し、ランサーと対峙した時です。
※能力制限で魅了の魔術が使えなくなってます。
他にどのような制限がかけられてるかは後続の書き手さんにお任せします
※空条承太郎、折原臨也、一条蛍、風見雄二、天々座理世、香風智乃と情報交換し、知り合いと危険人物について聞きました。
※『越谷小毬殺人事件の真犯人はDIOである』という臨也の推理(大嘘)を聞きました。必要に応じて他の参加者にも伝える可能性があります。
※参加者の時間軸がずれている可能性を認識しました。










「へえ」

生命戦維の怪物、針目縫。

「あの子、逃げたんだ」

彼女の姿は、映画館にあった。

「裸のお猿さんの分際で、生意気だなあ」

正確には、女子トイレの中。
紅林遊月が拘束を解き、逃げ去った跡の前で、立ちすくんでいた。

「生意気だなあ……本当に生意気」

生意気といえば、自分が先ほど殺しておいた銀髪の男もそう。
あの男の体を投げつけた時のことだ。
投げられざま、自分に向かって騎士人形が剣をまるで弓矢のように射出してきたのだ。
動きを止めるには程遠いが、肩にそれを喰らってしまった。
そのおかげで、次の承太郎への攻撃も踏み込みが足りなくなった。
あれさえなければ、学ラン男は死んでいたはず。
それに何より、せっかく修繕の済んだ体が台無しだ。

「ムカつくなあ……本当にムカつく」

そもそもこんなことになった原因は何か。
あの女だ。
紅林遊月。
下手に生かしなどせず確実に殺しておけば、こんなことにはならなかったのだ。

『ラビットハウスは安全だから、困ったらそこに行くといいよ』

遊月の言葉が思い浮かぶ。
ラビットハウス。
目標はそこだ。

「てめーら全員、まとめて血祭りだぜ」

――『空条承太郎』の姿をした、針目縫が呟く。
『面白いこと』というのはこれだ。
仲間を1人殺して多少は気が晴れたとはいえ、自分を殴りつけた承太郎への怒りはまだ滾り続けている。
それは、最初に戦った首なしやガンマンに対するものよりも遥かに大きい屈辱だった。
制限解除のために、他の参加者を利用する方針は決して捨てていない。
だから、自分に不利になるような行動を取る時。
例えば、紅林遊月を閉じ込めた時のような。
そんな時は、身体能力の低下を承知してでも、この姿を使う。
そして、知らしめる。
『空条承太郎は平気で人殺しもするようなとんでもない悪党です』ということを。

「――ボクをコケにしてくれたんだもん」

目指すは、兎たちの楽園。
子兎を狩り尽くし、ティーカップも何もかも鮮血で染め上げてやろう。

「それくらいの罰は受けてもらわなきゃね☆」

紅林遊月は今ごろ安穏としていることだろう。
危機からは逃げおおせたと思い込み、安心しきっているのだろう。
せいぜい、そのままコーヒーでも飲んでいるといい。
そして、後悔するがいい。
空条承太郎ともども絶望するがいい。
この針目縫の誇りを傷つけたことを。

――手負いの高次縫製師を止められる者など、どこにもいはしない。



【ジャン=ピエール・ポルナレフ@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 死亡】
【残り41名】



【G-7/西部/昼】

【針目縫@キルラキル】
[状態]:疲労(小)、肩に傷(再生中)、繭と空条承太郎と紅林遊月への苛立ち
[服装]:空条承太郎そっくりな姿に変身中
[装備]:ブルーアプリ(ピルルクのカードデッキ)@selector infected WIXOSS 片太刀バサミ@キルラキル
[道具]:腕輪と白カード、赤カード(18/18)、青カード(20/20)、黒カード:、歩狩汗@銀魂×2、不明支給品0~1(紅林遊月が確認済み)
[思考・行動]
基本方針:神羅纐纈を完成させるため、元の世界へ何としても帰還する。その過程(戦闘、殺人など)を楽しむ。
   0:空条承太郎に遭遇しないよう、東に遠回りしてラビットハウスに行く。
   1:そして、紅林遊月を踏み躙った上で殺害する。
   2:空条承太郎は絶対に許さない。悪行を働く際に姿を借り、徹底的に追い詰めた上で殺す。
   3:腕輪を外して、制限を解きたい。その為に利用できる参加者を探す。
   4:何勝手な真似してくれてるのかなあ、あの女の子(繭)。
   5:流子ちゃんのことは残念だけど、神羅纐纈を完成させられるのはボクだけだもん。仕方ないよね♪
[備考]
※流子が純潔を着用してから、腕を切り落とされるまでの間からの参戦です。
※流子は鮮血ではなく純潔を着用していると思っています。
※再生能力に制限が加えられています。
 傷の治りが全体的に遅くなっており、また、即死するような攻撃を加えられた場合は治癒が追いつかずに死亡します。
※変身能力の使用中は身体能力が低下します。少なくとも、承太郎に不覚を取るほどには弱くなります。
※分身能力の制限がどうかは、後の書き手さんへお任せします。
※ピルルクの「ピーピング・アナライズ」は(何らかの魔力供給を受けない限り)チャージするのに3時間かかります。
※ピルルクからセレクターバトルに関する最低限の知識を得ました。


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126:三人揃えば雌雄決裂 衛宮切嗣 149:killy killy MONSTER
126:三人揃えば雌雄決裂 針目縫 145:Not yet(前編)
126:三人揃えば雌雄決裂 空条承太郎 145:Not yet(前編)
126:六人揃えば群雄割拠 言峰綺礼 145:Not yet(前編)
126:六人揃えば群雄割拠 ジャン=ピエール・ポルナレフ GAME OVER
126:六人揃えば群雄割拠 東條希 148:思い出以上になりたくて