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<h3>火蓮と悠希 外伝1 七夕ネタ</h3>
<p style="line-height:140%;"> <br />
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「火蓮さん、こっちって日付ってどうなってるんですか?」<br />
「ん?ひづけ?12ヶ月あって、毎月30日あるよ?なんで?」<br />
ああ、こっちは自分のトコと日付感覚一緒なんだな、とホッと一安心。<br />
昔みたいに”睦月”とか、そういう小難しい言い方だったら覚えられないもんね。<br />
「じゃ、今日は何日ですか?こっち来てから日付の感覚なくてわかんないんですよー」<br />
「今日はねー、7月7日だよ。そろそろ日差しも強くなってきたから帽子かぶんなきゃだね~っ」<br />
しちがつ、なのか・・・・・・・・・・七夕様だ。<br />
「あのね、火蓮さん」<br />
言うと、火蓮さんに簡単にだけどアッチでの七夕様の事を話した。<br />
「へぇ、面白い風習あったんだね~、悠希の住んでたトコ。こっちには、その”ササ”っての無いけど<br />
おっきい木に”タンザク”付けてお祈りする?」<br />
はい、と返事して2人で短冊を書き出す。<br />
2人だけでやってるのもアレだから、家にいる使用ネコさんとか、当然莉琥君とか蓮華様にも簡単に説明すると、<br />
みんな面白がってそれぞれ短冊を書き出してくれた。<br />
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みんなが書き終わって集めた頃にはちょうど日も暮れ、星が瞬き始めていた。<br />
アッチで言うならば『天の川』ぽい星の流れも見えるし、今夜はホントに綺麗な七夕様。<br />
背の高いオスが梯子を持ってきて、木の上の方から色とりどりの短冊を飾って行ってくれる。<br />
何人かでやってくれたから、庭の大木はすぐに短冊で彩られて綺麗になった。<br />
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部屋からそれを、火蓮さんと2人で窓から見てた。<br />
「火蓮さんは、短冊に何を書いたんですか?」<br />
「んふふー、ひみつっ!悠希こそ、何て書いたの?」<br />
恥ずかしがる事じゃないんだけど・・・何となく顔が赤くなる。<br />
「え、いや、あの、えっと・・・・『火蓮さんが元気でいますように、一緒に過ごしていけますように』って・・・」<br />
言うと、火蓮さんが真っ赤になった。<br />
「えー、あたしも同じ事書いたんだよ!『悠希が病気とか怪我しませんように』って!」<br />
お互い、顔を見合わせて、一瞬黙る。その後、同時にフフフッって笑いあった。<br />
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自分、まだまだこのネコの世界に慣れない事だらけだけれど、火蓮さんがご主人様になってくれて良かったって思えた。<br />
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星はまだまだ綺麗に瞬いてる。明日もきっと晴れるだろう。<br />
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