『あー、結構詰め込んだぁ~』
セブルスによって引き籠りにさせられた――じゃない、最終的に勉強好きが祟って部屋に籠ること三日。
私の頭はさすがにパンクしそうになっていた。
『ちょい糖分欲しー』
フラフラになりながら部屋を出て厨房へと向かう。
何とか入口まで辿りつき、その入口を出現するべく絵画の梨をくすぐる。
現れた入口から中へと入り、僕妖精の姿を見やる。
彼らは、各自の仕事をしていた。
野菜をむくもの、鍋で何か煮ているもの、食器をそろえているもの、お肉の下ごしらえをしているもの。
そのうちの一人が私に気づいて近寄ってくる。
「どうなさいましたか?」
『少し甘いものが欲しいの。今勉強しているから』
「今ホグワーツは夏休みのはずですが……」
『ああ。生徒がいるのはおかしいって?実はここの校長の孫になったの、私。それで、今年から入学するの。その予習をしているのよ』
「貴女様が!そうですか、ダンブルドア校長の!これは大変申し訳ありません」
『仕方ないわ。新参者ですから……』
「勉学の疲れに、甘ものですね!すぐにご用意を!」
『あ、出来たら持ち歩けるもので。息抜きに少し、散歩してくるわ』
そう言って用意してもらったのは、クッキーと飴。
僕妖精にお礼を言って厨房を出た私は、飴を一つ口に放り込み、校内を歩きはじめる。
入学式まで日がある。
今、私が見ておくべき場所はいくらでもあるが、学校の主要な施設は、セブルスとミネルバによって案内された。
一度行った事がある場所ならば、迷わずに行けるくらいには記憶力はいい。
だから、行くなら行っていない場所だ。
『候補はいくつかあるけど、まず必要の部屋?かな。スグに使いそうだし……』
敵を欺くためにも、味方を支援するためにも活用はすぐだろう。
……時には、味方も欺かなきゃならんでしょうねぇ。
後悔しそうだが、敵を欺くにはまず見からからと言うくらいだ。
死人を出さない為ならば、やってやろうじゃない!
他に行くとこは……秘密の部屋か!
だよねー。
ただ、マートルとは違う形で会いたいから、三階トイレから行く選択肢は無しで!
となると、別の入口を探すことに……。
これも探すのに疲れそう……。
まぁ、入口の候補くらい目星付けてるけどさぁ……。
複数か所に入り口がありそうなんだよ。
映画だと二か所だったし……。
後は……抜け穴とか仕掛け探しだろうけど……。
双子に任せよう。
ホグワーツの入り組んだ道が更にややっこやしい。
森は……するに決まってんでしょ!
あれはいろいろ素材の宝庫!
秘密の部屋の入り口もあるし!
あちらでもない、こちらでもないと考えながら、その日は必要の部屋に行ってみただけだった。
ちなみに私がひってみると同人誌の宝庫だったよ(笑)。
いやぁ、煩悩にまみれてるよね。
後日。
入口を探しまくって校内をウロウロ。
その次の日は湖付近をウロウロ。
でも、見つけた!
努力したぜ!
微妙なポイントにマークとか書いてあるんだもん!
まぁ、目星付けてたから明日まで持ち越し!とかしなかったけどね!
後は……森!
ま、いつの間にやら散策できてる気がするから急がずとも大丈夫でしょう。
さぁ、これで三年間くらいは大丈夫だ。
場所に関してだがな。
薬などの切り札はこれからか……。
がんばろ。
END:先に探索しようか?