さて、この魔王とまで呼ばれた俺がこうしてガキ共と遊んでいるには理由がある。
先ほど空(くう)と言う奴が説明したとおり、俺は今こいつらと同じようなガキだ。
ああ、なんでこんな面倒な状態なのだ。
俺は魔王だぞ?!
本来、雷使えるはずだろーが!
光球投げられるだろうが!!
暴れ足りない俺の心は悲鳴を上げていく。
ここは火の国の中にある木の葉の里というらしい。
火属性多いのかと思ったのだが、そうでもないようで、その代わりよく燃えそうな樹が多い。
……昔の俺なら、火を放って襲撃しているな。
っと、ガキの一人が意外と力強いな。
あれか。
ガキだからまだ力がセーブできないのか。
面倒だな。
俺の場合、最初っから力減ってものを知っている。
んじゃなきゃ、あの勇者を相手できんかったからなぁ。
ああ!今でもイライラする!!
この里の中で金髪を見ると特にだ!!(*あ、ミナトさんが目の敵だ(笑))
姫もそうだったからな!仕方ない!!
あっちじゃ、力を持ってたってぇのにこっちじゃ無力だ。
一般人程度の力はあるが、それ以上はもう少しこの身体に慣れる必要があるらしい。
この里とやらじゃ、一般人はそう多くないらしいからな。
俺のような孤児でもそういう素質があるそうだ、あー、何だったか……ああ、忍びか。
その忍びとやらになるのに、ココの連中はアカデミーとかいう学校に通うそうだ。
……いちいちそこに行かないといけねぇのか。
本当に面倒だな。
学校なんぞ、ていのいい情報統制のための機関だろーが。
でもって空の話やここでの養父の話を聞く限り、兵士育成機関らしい。
……まさか、この俺が勇者のまねごとをするとは。
いや、兵士ってぇのが剣使うイメージだからな。
そうじゃなきゃいいか。
だが、服装はいろいろ考えねぇとな。
俺は死ぬのはごめんだ。
あの勇者め、俺を倒しやがって…………、いい加減引きずるのやめるか。
金髪嫌いは仕方ねぇがな。
ガキ共を適当にあしらって、今住んでいる家へと足を向ける。
俺の養父になったのはどうもキナくせぇ男だった。
母親役はいねぇらしい。
んで、俺の兄的存在とかいう奴はなんか薄っぺらい青年だ。
なんだ?と不快に思ったが、すぐに違和感の正体の名前が浮かんだ。
歪というか、忍びが面倒なんだ。
絶対この兄とやらすぐ死ぬタイプの人間だ。
養父は……どっかで叛旗翻して力足りずに殺されるだろーな。
え、俺?
巻き込まれるのはごめんだ。
家族より自分の命だ。
どんだけ歪な家族構成だ。
これただの寄せ集めだろう。
先の戦いのせいでこういう一人もんが増えたかららしいがな。
戦いを起こすのは好きだが、起こされて巻き込まれると厄介だ。
……空に保護してもらうか?
あいつ霧と砂を操ることができるらしいから、蜃気楼なんぞお手のものだろう。
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*はい、見事に切れまくってるファントムガノンです。いいじゃねーか、ガロ。ちゃんと自分の名前からパクってきたんですよ、彼。
こういうところは俺様です。
今回の十二天将は天空。……ラピュタじゃないです。
土を司る凶将ですね。方角は北西の守護です。
このまま微妙にオリジナルっぽい路線で行きますが、ちゃんと本編の人物に絡ませますよ。というか実はもう出てます。
NARUTOの時だけこうして解説ちょこちょこ入れていきますので、よろしくお願いします。
注!絶対にゼルダには跳びません。