血管新生や心筋の再生に関する研究者の方をお招きして12/16(火)に行います。
「心血管病のベッドサイドから世界的研究へ」
日時:2008年12月16日(火)
主催:栗原裕基先生(東京大学大学院医学系研究科代謝生理化学教室)
班長:長谷川 頌(医学科三年)
班員:早川 仁、大山博生、赤穂吏映(医学科三年)
<講義概要>
生きている限り休むことなく血液を全身に送り、様々な組織の要求に対応し続ける循環器系は自然が織り成す最も精緻な生命現象の一つといっても過言ではありません。本講義では、心血管病との闘いの中から未知の問題点を剔り出し、その解明に挑み続けながら時代をリードしてきた先生方をお招きしました。先生方が続けてきた研究の根底に流れる哲学をも感じ取れる講義になると思います。
<講義スケジュール>
9:00-10:30
『冠動脈攣縮の発見―患者さんから学ぶ』
泰江弘文先生(熊本加齢医学研究所所長、熊本大学名誉教授)
10:40-12:10
『心不全の新しい発症機序と治療―発生、再生、老化の視点から』
小室一成先生(千葉大学循環器内科教授)
12:10-13:20
昼休み
13:20-14:50
『エピゲノム 生活習慣の記憶と動脈硬化』
児玉龍彦先生(東京大学先端科学技術研究センター教授)
先生方の紹介
泰江弘文先生
学歴・職歴
昭和34年 3月 京都大学医学部卒業
昭和35年 4月 京都大学医学部内科入局
昭和38年 4月 京都大学医学部第二内科大学院博士課程入学
昭和42年 3月 同修了
昭和43年 9月 米国ロスアンゼルス・シーダスサイナイ・メディカルセンター留学
~44年 8月
昭和44年 9月 静岡市立病院内科医長
昭和58年12月 熊本大学医学部循環器内科教授
平成12年 3月 同退官
平成12年 4月 熊本加齢医学研究所所長
専門領域
循環器内科学、内分泌代謝学
所属学会
日本内科学会、日本循環器学会、日本心臓血管内分泌代謝学会、
著書
急性冠症候群(編著)1997年 南江堂
心不全と神経体液因子(編著)1999年 医学書院
受賞
平成12年度 武田医学賞
平成14年度 日本心血管内分泌代謝学会高峰譲吉賞
平成16年度 日本心臓病学会栄誉賞
小室一成先生
昭和57年 東京大学医学部医学科卒業
昭和59年 東京大学医学部附属病院第三内科医員
平成元年 ハーバード大学医学部留学
平成5年 東京大学医学部第三内科助手
平成10年 東京大学医学部循環器内科講師
平成13年 千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学教授
平成18-19年 千葉大学医学部附属病院副院長
平成20年 千葉大学医学部附属病院未来開拓センター長
昭和60年 ベルツ賞
平成2年 米国心臓病学会賞
平成12年 日本循環器学会賞
平成15年 国際心臓研究学会賞
平成17年 持田記念学術賞 など
日本内科学会(評議員)、日本循環器学会(評議員)、日本高血圧学会(理事)、日本心不全学会(理事)、国際心臓研究学会(理事)など
児玉龍彦先生
東京大学先端科学技術研究センターシステム生物医学ラボラトリーディレクター。1977年東京大学医学部卒業。コレステロール代謝と動脈硬化、肝炎、肝癌の診療に従事。’85年マサチューセッツ工科大学生物学部研究員。マクロファージスカベンジャー受容体の遺伝子の論文などNatureに5報ほか論文多数。その欠損マウスを作製するなかからダブルノックアウトで動脈硬化がよくも悪くもなることを発見し、システム生物学の必要性を痛感。’96年東大先端研教授に就任とともに血管のシステム生物医学研究をはじめる。2002年にはシステム生物医学ラボラトリーのディレクター就任、特任教授に。’03年には法人化とともに興和基金による初の「基金教授」。フィードバックをもった大学づくりから癌と生活習慣病の画期的な創薬をめざしている。著書は「考える血管」など多数。
最終更新:2008年12月09日 01:50