40 基本のシュート

今回のXはキックオフシュートはせずに後半がスタート。
前半と変わらず、速いパスワークで攻め込んでくる。
体力は年齢的にさすがに厳しい拓真であったが、今日は本当に調子が良かった。
最後の試合ということを変に意識せず、いつも以上に落ち着いていた。
Xは畳みかけるべく、ほぼ全員で攻め込んでくる。
それでも拓真は冷静に戦況を読み、前線に残った。
すると、KING TAKUのかき出したクリアボールが拓真の元へ。
ビッグチャンス!
今までの拓真なら慌てて枠を外したり、下手すればトラップの段階でミスしていただろう。
しかし、今日は別人のように落ち着いていた。
歓声などまったく聞こえない。
背筋をピンと伸ばし、ワンタッチでゴールに向く。
相手が後ろから奪いに来るのを肌で感じるが気にならない。
というか、何故かまったく取られる気がしない。
相手ゴレイロと1対1。
少し左へボールを運び、角度を作る。
時が止まったかのようにゆっくり感じる。
ボールをしっかり見て、ゴールを見て、足首を固定し、インサイドでボールを蹴る。
そう、まるで、花道の「左手はそえるだけ」のように・・・
ボールはゴレイロの脇を抜け、ゴール右隅へ・・・
      • 決まった!!!
拓真らしくない泥臭くないゴールだ。
2-3
      • ウワアアアアアアア!!!
まさに歓喜。
会場からは大歓声だ。
拓真「よしっ!」
拓真は小さなガッツポーズを作り、指輪にキスすると、すぐさまボールを拾い、センターサークルに戻った。
ベンチからも声が聞こえる。
じゅんや「いける!!
いけるぞ!!」
たけし「たくま!
もっと決めてこ~い!!」
KING TAKUの逆襲が始まった。


最終更新:2009年02月21日 18:09
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