38 繰り返すこの過ち

ベンチのみんな、そしてKING TAKUも興奮を抑えきれない。
だが大喜びしても拓真はすぐに切り換える。
拓真「まだまだこれからだぞ!!!
気を引き締めろ!!!」
選手権の時のシゲのようにチームを落ち着ける。
KING SARUの頃はよく先制で調子に乗り、逆転され、負けたことが多々あるので、最終戦にして同じ過ちは繰り返したくなかった。
やはりその後のXの逆襲は凄まじかった。
プロレベルのパスワークからは華麗さと同時に、この試合に対する情熱がうかがえた。
それは拓真の喜びをも生んでいた。
プロレベルのチームが拓真の引退試合のためにここまで本気で取り組んでくれていることがただ嬉しかったのだ。
そして、試合は依然Xペース。
速いパスワークに拓真の体力がついていかない。
拓真は一度ベンチに下がった。
するとその直後、素早いつなぎから失点。
今までなんとか耐えていたKING TAKUだったが、ついにゴールを破られ、落胆の色を隠せない。
察し、すぐさまチームを鼓舞する。
新藤監督「切り換えろ!!
これからだぞ!!」
しかし、プロレベルを相手にするということはそんなに甘くはない。
またしてもすぐに同じような展開で2失点。
チームが崩壊しかけている。
若き頃の苦い記憶が蘇る。
1-3
観客は大喜びだ。
それ以上の失点はなんとか防ぎ、前半終了の笛に助けられた。


最終更新:2009年02月21日 18:06
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