6)「追証」・「損金」
【質問】 信用取引での「損金」とは何でしょうか?
【回答】
信用口座の保証金現金がマイナスとなっている状態(その金額)のことです。
損金が発生した場合は証券会社が指定する日時までに入金する必要があります。
<事例>、
・代用有価証券
→1000万円(時価1250万円)
・保証金現金
→30万円
・本日の取引
→10/10買建 ワタミフードサービス 15,000株@789円を、@689円で全株損切り。
↓
・この場合、1株につき100円、トータル150万円の損失が発生します(手数料・金利は考慮しない)。
↓
・ところが口座には30万円しかないわけですから、差額の120万円が不足額となります。これが「損金」です。
<留意事項>
楽天証券やマネックス証券のように、現物取引にあてる「預かり金」と、信用取引の「保証金現金」を別管理する会社があります。この場合、どちらから引かれるかは証券会社によって異なります。たとえ「預かり金」が充分であっても「担保現金」が不足となる時、損金となる場合がありますので要注意です。
また、「損金」発生日翌日以降に現物を売却して穴埋めに使うことは出来ません。これは、現物売却代金が証券口座に振り込まれるまでには4営業日要し、損金の入金期限には間に合わないからです。
【質問】 以下の状況での「損金」とは何ですか? また信用取引口座を閉鎖されたのはなぜでしょうか?
・Eトレで信用取引しています。
・維持率は334%です。
↓
・ところが、メールで「"損金"が 51,881円発生しております。早急にお振り込み下さい」とのメールを受信しました。
・しかし信用建玉トータルでは充分な含み益があるので、振り込ませんでした。
・結果、Eトレから受け取ったメールは↓のようなものでした。
・不足金は信用返済されている益金より充当します
・今後信用新規建は出来なくなりますのでご了承願います
【回答】
ポジションを決済した結果、損失が 51,881円発生した
ところが、保証金現金がそれ以下しかなく、口座現金残高がマイナスとなった
→これが「損金」
Eトレから受け渡し日までに口座残高を回復するよう求められたのに「含み益あるじゃん」みたいな感じでシカトしてしまった。
→結果、信用取引の約款(ルール)に違反することとなり、その後信用建てができなくなってしまった
なお保証金現金を上回る決済損を出した日に、他の信用売りの利益や現物売りで損金を充当するのであれば「損金」は発生しない。
【質問】 追証の支払通知が来ました。金額の見合う信用枠の株or現物を売買すれば現金を入金しなくても良いのですか?
【回答】
信用枠の株or現物の売買
→結論から言うと駄目。翌日以降に株式の決済を行っても受け渡しまで4営業日かかるから間に合わない。
追証発生時に入金を回避する方法
→以下の方法で入金を回避できる証券会社があります。
建玉を決済することで維持率を回復できれば入金は不要(「借金」が減るため)。
ただし含み損の大きいポジションを決済すると既述の「損金」が発生する可能性があるので、含み損の小さいor含み益のポジションを整理した方がよい。
<現時点(3/22)で確認済みの情報>
松井証券・オリックス証券は可能、Eトレ・DLJ・マネックス・日興ビーンズは不可
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元ページLast-modified: Sat, 08 Jul 2006
最終更新:2006年07月12日 19:01