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佐藤琢磨と給水


[2004-11-01]

あまり柔らかくないサスペンションによる振動から来る疲労や、50度にも
なるコックピット内の温度が、ドライバーの体への負担を増します。

人間の体は、酸素や二酸化炭素、ナトリウムやカリウムなどの電解質やブドウ糖
などの濃度や粘度、ph、浸透圧、血圧、体温などを一定の範囲に保つ調節能力を
備えています。そして、それら生体の内部環境である血液や体液の状態は、1Gで
恒常性(ホメオスタシス)が保たれるように出来ているのです。

その鍵を握るのが水分と電解質。

F1レースの過酷な状況で失われていく水分、2~5Gもの重力Gがかかる中で
酸素やエネルギーを補給し、筋肉を動かし、老廃物を除去し、意識を集中して
脳を働かせるための血液や体液の恒常性を維持し、循環させなければなりま
せん。遠心分離機にかけられている自分を想像してみてください。

今シーズン第17戦日本GP(鈴鹿)で、レース中に佐藤琢磨のマシンの給水シ
ステムが故障するアクシデントがありました。ピットとどのようなやり取りが
あったのかは分かりませんが、レース続行は、私にはとても危険に思えました。
脱水レベルが進行し電解質バランスがくずれて体液浸透圧や血漿浸透圧(血液
の浸透圧)の調節が困難になると、痙攣や意識障害を起こします。
0.1秒の判断ミスが他の車両を巻き込んで(巻き込まれて)の事故にも繋がるF1
です。運動機能や神経伝達機能の低下によりパフォーマンスが落ちるだけでも
危険なのです。

「がんばれ~」

レース終盤の数周、そう祈らずにはいられませんでした。
大事に至らずに4位と言う好成績でゴールできたのは、普段から水分管理の
トレーニングができているからだろうと思います。