ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 雛苺の一日

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 日々平穏。
 有栖学園で教員を務める一人の女性がそんな極普通な事を考えため息をついた。
 今日一日を振り返る。
 まず、自宅で目覚めシャワーを浴びる。髪の手入れを欠かした事は無い。
 そして、テレビをつけ朝のニュースを見ながら少々の朝食を食べる。
 なになに……凶悪殺人犯が逃亡中……
 ……学園にこないと思うけど……でも、学園はスポット的な存在(厄介ごと)になってるから……
 多分無駄だろうなぁ~……と、思いながらため息。
 朝食を終え、歯を磨いた後鏡の前で服を調える。
 玄関を出て、鍵をかける。駐車場までなんとなく鼻歌を歌いながら行き愛車に乗り込んだ。
 エンジンをかけ、ちゃんと左右確認してから駐車場から発車する。
 さて、今日もがんばろう。いろいろと……

 有栖学園に到着する。学園の駐車場に愛車を停め、此処数十年愛用している鞄を手に愛車から降りる。
 ちゃんと鍵をかける事を忘れない。前に一度、鍵を閉め忘れて盗まれた事がある。(ちゃんと戻ってきたけど
 職員室に向かう途中すれ違う生徒に挨拶する。たまーに頭を撫でられる事があるけど、嫌じゃない。どちらかと言うと嬉しい。
 私は、お母さんとお父さんをしらないから……多分、頭を撫でられる事に何かを見出してるんだと思う。
 ……これは、どうでも良い事。
 職員室に着くと、いつもどおり「おはようございます」って言って入る。
 職員室のあちこちから、返答の挨拶が返ってくる。いつもどおりだ。
 自分の席に座り、愛用の鞄をデスクの上に置き、鞄の中から鞄と同じく何年も愛用している文具などを取り出す。
 このネコの絵が描いてあるボールペンなんて、教員として始めての卒業式の後に生徒の一人から貰ったモノだ。
 もう、手垢や過ぎ去った多くの日々の為か汚れて古ぼけている。
 こういうデザインのボールペンは、あんまり換え芯が無いのだが、行きつけの文具屋さんに頼んで取り寄せてもらった。
 よくよく思えば、この愛用している文具とかほとんどが生徒たちに貰った物だったなと小さく苦笑した。

 隣の席を見る。同僚の蒼星石先生が、夏休みの課題として作成している数学プリントを見て難しい顔をしていた。
 どうしたの? と、尋ねればなんでも、難しすぎるとまったくやってこない生徒が多いからその調整が難しいと言っていた。
 とりあえず、私は基礎の公式応用問題でいいんじゃないのかな? と告げると、そうだね。と蒼星石先生は頷いた。
 蒼星石先生は、この学園で良識を持つ数少ない人だ。此処最近教頭と一緒になって胃薬を大量に購入してるって噂。
 ……やっぱり、ストレスたまるから……うん。私は、アレがあればストレスなんて大丈夫だけどね。
 しばらくして、今日の朝の打ち合わせが始まる。
 教頭の顔色がちょっと悪かったのが気になったけど、いつもの事だと思う……こんど、胃薬差し入れしようかな。
 打ち合わせが、終わると授業が始まるまで各々授業の準備を始めた。
 丁度、この時同僚の薔薇水晶先生と水銀燈先生が、職員室に入ってくる。ただ、水銀燈先生は薔薇水晶先生に引きずられてだが
 「銀ちゃん……逃げるのは駄目……」「夏限定で数量も限定のプレミアムヤクルトがぁ~~~~」
 なんて、やり取りをしている二人。これもこの学園の日常。

 そして、授業。
 なんて事の無い普通の授業。生徒たちと一緒に笑いながらする授業は楽しい。
 授業中が一番安らぐ時間じゃないだろうか? と、此処最近思う。
 それに、この授業が一番生徒たちの心がわかる気がする。
 恙無く授業は進み終わる。
 これも普通。
 授業終了と同時になぜか、学園内に有栖学園特製サイレンが鳴り響く。
 どうやら、厄介ごと発生らしい。
 サイレンが止まると同時に、教頭の声がスピーカーから響く。
 ここで、校長なら何かの突発的イベントなのだが、教頭の場合だとイベントではなく本当に厄介な事が発生したと言う事。
 「凶悪殺人犯が、学園に侵入。全生徒は教員の指示に従い避難する事」
 と、の言葉に、朝の予感が的中したと私はちょっと苦い顔をした。

 私は、生徒を連れ体育館の中に一緒に避難したあと……得意のエモノを手に体育館を後にした。
 遠くから銃声が響く。多分雪華綺晶先生だろう。
 私は走る。廊下に何かで抉った後がある。多分翠星石先生だろう。
 私は走る。廊下に黒い羽根が突き刺さってる。多分水銀燈先生だろう。
 私は走る。壁が綺麗に真っ二つに切り裂かれている。多分蒼星石先生だろう。
 私は走る。廊下と壁に無数の細い抉れた後がある。多分真紅先生だろう。
 私は走る。廊下と壁に焦げた跡がある。多分金糸雀先生だろう。
 私は走る。廊下と壁から紫色の水晶が突き出してる。多分薔薇水晶先生だろう。
 私は走る。壁が壊され廊下に踏み込んだと思われる凹みがある。多分ラプラス教頭だろう。
 私は走る。なんか良く表現できない状況になってる廊下と壁。多分ローゼン校長だろう。

 そして、私は学園に侵入した凶悪殺人犯を見つける。
 昔の人は、良い事を言ったと思う。
 索敵必殺。
 私は、エモノの薙刀(神木から削り取ったモノ)を一閃。
 凶悪殺人犯は、私の姿を確認して驚いた表情をした後倒れた。
 油断大敵とはよく言ったものである。
 ……でも、良く考えたら教員全員に遭遇してるのに良く生きてるナァと思った。
 とりあえず、凶悪殺人犯をぐるぐるの簀巻きにした後に、やっと来た警察の方に渡す。
 凶悪殺人犯の人にちょっと言いたかった。
 この学園に逃げ込んだのが最後。って……

 日々平穏。
 たぶん、この学園にいる限りそれは多分……絶対ありえない事。と、改めて認識した一日だった。
 帰ったら、冷蔵庫に入ってるうにゅーを食べよう。
 今日はそんな気分だ。