ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 黒のワルツ

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…出会いというのは、本当に不思議なものだ。
それは時と場所を選ばず、またその先に何が待っているかも分からない。
『一寸先は闇』とは、本当によく言ったものである。
…でも、大抵は一度出会ったきり…と言うのが普通で、皆もそんな事をいちいち気にして生きてはいない。
…だが、中には本当にそれが『運命の出会い』という場合もある。
それが良い事なのか、それとも悪いことか…それは人それぞれだろう…。
ちなみに、僕の場合は…


?「メイメイ…ゴミ回収1つで、一体何時間かける気ぃ?本気出せば何でも燃えるんだから、全部燃えるゴミでいいのよぉ…。それにしても、どうしてあのお馬鹿さんの真紅は無駄に勘が…あらぁ?」
あれは、肌寒い6月の出来事…。
初めて学校脇の路地からその姿を見たときから、彼女が油断ならぬ存在であることはすぐに分かった。
万年雪を思わせる白き肌と、人形のようなその端正な顔立ち…。そんな彼女が、こんな…とは語弊があるかもしれないが、清掃員などを進んで志すはずが無い…。
大方、男遊びを親に注意され、仕方なく真面目に働くようになった…といったところだろうか…。
?「…ねぇ、私退屈なの。」
フェンス越しに大きく伸びをしながらそう言う彼女に、並の男ならすぐに彼女に捕って食われていただろう…。
しかし、自分にはやるべきことがある…
その旨を告げ、その場を立ち去ろうとする僕に対し、彼女は冷ややかにこう呟いた。
?「…そぉ…。せっかく、この学校の内部事情を教えてあげようと思ったのに…。」
この時、僕は一体どんな顔をしていたのだろうか…。
彼女はその顔を見てクスクスと笑い出すと、続けてこんなことを言いだした。
?「ふふ…もっと当ててあげましょうか?えっとぉ…アウトドアよりもインドアを好み、性格は執拗かつ、他人を気遣わない自意識過剰気味なタイプ…。そして、この学校の誰かに深い恨みを抱いていて、その復讐を遂げるためにこの学校へ来た…違う?」
その言葉には、流石に苦笑せざるを得なかった。
彼女の洞察力は、従姉妹たちのそれを凌ぐかも知れない…
それは、つい2,3分前までは考えもしない事だった。
自分と従姉妹である薔薇水晶以外に、頼りになりそうな人物が目の前に現れるとは…
?「…さっきも言ったように、私…退屈なの。…ま、ここでは人目につくから、後でお話しましょ。」
そう言うと、彼女は1枚のメモを丸め、僕に投げてよこした。
?「…そういえば、自己紹介がまだだったわねぇ…。私は水銀燈…あなたは?」
?「…槐(えんじゅ)、だ…。」


…これが、僕ら2人の出会い…。
油断ならぬ存在ではあるが、十分に活用させてもらうことにしよう。
自分自身の復讐と、これからの輝かしい未来のために…
そんな事を考えながら、僕はメモに書かれた住所を頼りに、彼女の家へと向かった。