ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki もしも小学校の教師だったら・・・蒼星石編

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蒼「今日1日皆の担任を受け持つ事になった蒼星石です。皆、よろしくね」
教室へ入った蒼星石は自己紹介と出欠確認、今日の連絡事項を伝えていく。
蒼「初等部での授業は初めてだから、色々失敗する事も有るかも知れないけど許してね」
にっこり微笑む蒼星石。高等部だったらこれだけでクラスの3分の1は倒れていただろう。
生徒達も元気良く返事し、ホームルームは終わった。

1時間目、英語
蒼「えぇっと・・・確か、このテープを流せば良いのかな」
ラジカセに英語の教材用テープを入れて再生する。すぐにスピーカーから音声が流れてくる。
小学校低学年の英語の授業は主にこうしたテープの聞き取りや、単語の正しい発音が重視されている。
それは日本語も未成熟な子供に対し、英文法を教えるよりも英語に慣れ親しんで貰おうという狙いがあるからだ。
蒼(僕の頃は中学からだから、こういう事あまりしなかったなぁ)
などと、思っていたら教室のドアがノックされた。
コンコン!コンコンッ!
蒼「ん?何だろう?皆、ちょっと待っててね」
蒼星石がドアを開けると、そこには翠星石が居た。
蒼「翠星石先生?!どうしたんだい?今、授業ty・・・」
翠「蒼星石ぃ、助けてくださいですぅ!!」
翠星石はいきなり抱きついてきた。蒼星石は慌てて引き離す。
蒼「ど、どうしたんだい?何かあったの?」
真剣な表情で訊ねる。元々人見知りの激しい彼女だから、生徒達の悪戯で・・・などと考えていたのだが・・・。

翠「理科を教えて欲しいんですぅ」
蒼「はいぃっ!?」
翠「1時間目が理科なんですけど、内容が良く分からねぇんです・・・ここですぅ」
理科の教科書を広げて見せてくる翠星石。目から入ってくる情報には天気図や気象衛星からの写真とかが映っていた。
どうやら天気に関する内容の様だが、そこまでは脳に届かなかった。
蒼「・・・・・・ねぇ、翠星石先生?」
翠「何ですか?ちょっと読んだんですけど、さっぱりだったんですぅ。だから、蒼星石に教えて欲しいですぅ」
蒼「その為にわざわざ来たの?授業を中断させてまで・・・?」
この時翠星石がちゃんと見ていれば気付いただろう。蒼星石の肩が小刻みに震えていた事を。
翠「こんな事、蒼星石にしか頼めねえですぅ。低気圧とかエルニーニョとかさっぱりわかんねえですぅ」
蒼「・・・・・・」

蒼星石が我に返った時、翠星石の頭に自分がチョップをしていた事に気付いた。
蒼「・・・あ、ごめん」
翠「い、いきなり何しやがるですか!ちょっと痛かったですぅ!」
蒼「だからごめんって言ってるじゃないか」
翠「ごめんで済んだら、警察なんていらねーです。でも教えてくれたら許してやるですぅ」
こういった交渉事は翠星石の方が上手だったが、蒼星石はこれを突っぱねた。
蒼「それとこれは別だよ」
翠「う・・・それでも・・・」
蒼「ダメな物はダメ。大体、昔から君は・・・」
それから数分翠星石にお説教してから教室に戻った。
蒼(もう少し、しっかりしてくれれば僕も助かるんだけどなぁ・・・)

2時間目、音楽
蒼「音楽かぁ・・・でも、ピアノの演奏なんて出来ないしなぁ」
とりあえず生徒達に前回何をやっていたのか訊ねる。
蒼「なるほど、リコーダーの練習か・・・それなら僕にも出来るかな」
蒼星石は教師用のリコーダーを持ってきて(ちゃんと洗って)、教科書を見る。
曲は「エーデルワイス」、蒼星石もこの曲は知っていた。
蒼「それじゃあ、ちょっとやってみようかな。・・・高校以来だな、リコーダーの演奏なんて」
リコーダーのベックを咥えて、ドレミファソラシドと一通り音を出してみる。
蒼「うん、まだ何とか指は覚えていたみたい・・・それじゃあ」
今度は教科書を開いて演奏を始める。何度も途中で止まったりしたが、何とか最後まで演奏する事ができた。
蒼「うーん、難しいね。じゃあ、皆も練習しようか」
蒼星石も生徒達と一緒にリコーダーの練習をした。

3時間目、算数
蒼「今日やるのは・・・鶴亀算か。方程式を使えば簡単だけど、それは中等部の範疇だね」
鶴亀算・・・簡単に言えば、鶴と亀が合計何匹いて足の数を数えると何本ある。では、鶴は何羽居るか?という計算である。
蒼星石の言葉どおり、鶴の数をxとして求めれば2x+4(?-x)=?となり簡単になるのだが、
xは中等部に入ってからなので、今回はそれを使わない方法で教えていく。
蒼「ええっと『鶴と亀が合計6匹居ます。足の数を数えると20本ありました。鶴と亀はそれぞれ何匹居ますか?』って問題を
   を解いてみようか。まずは6匹全部鶴だった時を考えてみよう」
黒板に鶴らしき物を描いていく。蒼星石は絵が下手だった。
蒼「これを鶴だと思って・・・まず6匹全部鶴だとするとそれぞれの足は2本だから2倍の12本。だからこれは違う」
右端の鶴?を消して、そこに亀?を描いた。
蒼「今度は鶴が5羽で亀1匹だったときだけど、鶴は10本、亀は4本で合計14本になるね。これも違うね」
再び鶴?を消して、亀?を描く。
蒼「これで合計16本・・・ここまで来れば分かると思うけど、亀が1匹増えるたびに合計本数が2本増えるね。
   だから残り4本という事は亀が後2匹増えるってことだね」
蒼星石は鶴と亀を書き換えていく。
蒼「これで足の合計を計算すると20本になって、この時の鶴と亀のそれぞれ数は2羽と4匹になったから答えは2羽だね」
答えを黒板に記入する。生徒達もそれに習って記入していく。

蒼「それじゃあ、これを式で表すよ。まず鶴と亀の合計が6匹で、全部鶴だとすると足の合計は2×6=12本。
   本当の合計は20本だから足りない足の数は20-12=8本だね。ではこの不足の8本を解決するには鶴と亀を入れ替える
   必要がある。では何匹必要かというと、1匹替わるごとに足が2本増えるから8÷2=4匹。鶴と亀の合計は6匹だから、
   鶴の数は6-4=2羽という事になるね。これで、さっき1匹ずつ交換したときと同じ数になったよ」
生徒達も実際に計算して答えが合っている事を確認する。
蒼「では、次は皆にこの問題1と2を解いてもらおうか」
問題1『鶴と亀が合計80匹います。足の合計が200本の時、鶴と亀はそれぞれ何匹でしょうか?』
問題2『郵便局で50円切手と80円切手を計14枚かって1000円を払いました。それぞれ何枚買ったでしょうか?』
生徒達は問題に取り組み、しばらくした後で一緒に答えあわせを行って授業が終了した。

蒼(以前、真紅先生と水銀燈先生が絶賛してたけど本当においしいなぁ)
給食に舌鼓を打ちながら蒼星石は食べていた。
蒼(献立見ると今週は結構美味しそうな物ばっかりだし、今日1日だけというのも残念だなぁ)
ふと脳裏に彼女の親友の事を思い浮かべる。
蒼(きっと、彼女のことだから給食室に乗り込んでレシピとか聞きまわるのかな。多分雪華綺晶先生も一緒だろう)
ふっと頬が緩む。きっと今朝みたいに『教えて欲しいですぅ』と聞いて回るんだろう。
蒼(・・・そう言えば、今朝は酷い事を言っちゃったかな?後でちゃんと謝った方が良いかな)
そんな事を考えながら給食の時間が終わった。

蒼「あ、ねえ君。翠星石先生がどこ行ったか知らないかい?」
生徒「すい星石先生?知らないよ」
どうやら行き先は知らないようだ。
蒼(もしかして給食室に行ったのかな?てっきり放課後だと思ってたけど)
給食室に行こうかと思ったが、次の授業の準備も有ったので放課後にしようと職員室に向かった。
その途中、2階と3階の階段で翠星石と鉢合わせになった。
翠・蒼「あ・・・」
気まずい雰囲気が二人を包む。先に口を開いたのは蒼星石だった。

蒼「えーっと・・・その、さっきはごめん・・・ちょっと言い過ぎたよ」
翠「・・・気にする事はねえですよ、もうすっかり忘れちまったです」
蒼「本当に全部忘れてたら、それはそれでダメだけどね・・・」
二人して笑う。その時、蒼星石は翠星石の持っている紙切れに気がついた。
蒼「あれ?それは何?」
翠「ああ、これは今日の分以外のも含めた給食のレシピですぅ」
蒼「やっぱり給食室へ行ってたんだね。でもどうしてノートの切れ端に?」
翠「・・・たまたま書く物が無かったんで、手元に有ったノートに書いたです・・・」
蒼「それなら、わざわざ切り取る必要は無いんじゃない?」
翠「・・・・・・」
そのまま翠星石は押し黙ってしまう。それで全てを察した蒼星石が続ける。
蒼「・・・自分のノートじゃないんだね・・・?」
翠「・・・・・・金糸雀先生のノートですぅ・・・」
溜息を一つ吐く。
蒼「ちゃんと謝ったかい?悪気は無かったと思うけど、ちゃんと謝らないと・・・・・・大体、君は昔から・・・」
翠「御免なさいですぅ」
それから4時間目が始まるまで、蒼星石のお説教が続いた。

その後の午後の授業は特に問題なく進み、蒼星石の授業は終了した。
ちなみに、最後の最後まで男性だと思われていたという事がホームルームで分かって、内心嘆いたのは別の話である。