ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki もしも小学校の教師だったら・・・雪華綺晶編

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生徒Y「今日、高等部の先生が来るんだろ?」
生徒T「ああ、そう言えば今日だったな」
Y「俺の兄貴が高等部なんだけどさぁ・・・結構凄いらしいな」
生徒A「凄いって何が?」
Y「先生だよ。ほら、前に6年のクラスに1人来ただろう?」
T「ああ、あの先生かぁ。すげぇエロかったな」
A「バーカ・・・でも、そういう意味でか?」
Y「そういう意味も有るらしいけど、とんでもない先生ばっかなんだと」
5年2組の教室の片隅で3人の生徒が雑談に耽る。
『5年2組の3馬鹿トリオ』と呼ばれる、Y・A・Tの3人だった。
話題は今日来る高等部の教師についてだ。そして当然のように「どういう悪戯を仕掛けるか?」へと移って行く。
T「やっぱ最初はベタに黒板消しか?」
A「いや、ここはバケツにしないか?」
Y「どうせなら水入れようぜ。水被ったら服透けて見えるんじゃねえか?」
A・T「良いなそれ」
自分達のクラスを受け持つ教師が完全に女、しかも美人だと決め付けて早速準備に取り掛かる。
どこから持ってきたのか、ビニール紐をバケツの取っ手に結びつけ、世界地図等を引っ掛けるフックに紐を掛ける。
結んでいない方の端をガムテープでドアに止めた。ドアを開けると水の入ったバケツがひっくり返るという仕組みだ。
他の生徒は「あの3馬鹿、またなんかやってる」と冷めた目で見続けるが、誰も止めようとしなかった。

3人はニヤニヤしながら待っていた。2,3分前にホームルーム開始のチャイムが鳴ったので、もうすぐ来るだろう。
ドアを開ければバケツの水を被り、あわよくば透けた下着を・・・という3人の淡い期待は2分後に打ち砕かれた。
雪「・・・見え見えなトラップに引っかかるほど、私は甘くない」
今日、5年2組を受け持つ雪華綺晶は『教室の後ろ側』のドアから音もなく入っていた。
Y・A・T『何ぃ?!』
生徒達は全員後ろを振り返った。気が付いたら後ろに居たのである。もし一言も発さなければ、気が付かなかっただろう。
今回の勝負は雪華綺晶の完勝だった。

雪「本日このクラスの担任をする事になった雪華綺晶だ、よろしく頼む」
雪華綺晶は黒板に自分の名前を書いて自己紹介を行い、出欠を確認していく。
小学5年生では習っていない漢字も有ったが、ゲーム等にも出てくる漢字なので特に問題はなかった。
生徒全員(あれでキラって読むのか・・・)
なんて事も有ったが、然したる問題ではなかった。
雪「ところで・・・先程のトラップを仕掛けた者は誰だ?」
雪華綺晶は目線で全体を見渡す。生徒達の視線の動きから、犯人であるY・A・Tの3人を割り出した。
雪「なるほど・・・Y・A・T、貴様らが犯人か」
Y「なんで、俺達が犯人なんだよ!」
T「そーだ、そーだ」
A「・・・・・」
その場の全員が証人になるのだが、あくまでシラをきるYとT。Aは二人に比べると観念したのか黙っている。
雪「まあ良い・・・私が問題にしているのは『誰が仕掛けたか?』ではなく、『トラップの質が低い』という事だ」
全員「は?」
雪華綺晶の発言に全員が?マークを浮かべる。そんな周りをよそに雪華綺晶は効率の良いトラップの仕掛け方から、
証拠隠滅の方法まで詳細に語り、1時間目の授業がそのまま終わった。

Y「なあ、あいつやばくないか?」
A「軍事マニアって奴かな?」
T「でも、おっぱい大きかったなぁ」
Y・A「ばーか」

2時間目の算数の授業が始まった。
雪「三角形と平行四辺形の面積計算か・・・昔は3,4年の時に習ったような気がするが」
とにかく授業を始めていく。実は数学も結構得意だったりする。
もっとも、戦車の砲撃の角度計算や気象条件なども含めた着弾点の予測計算といった軍事がらみの計算だが。
その後も順調に授業を進めていった。その間、3馬鹿はそんな雪華綺晶の隙を窺っていた。
しかし、一寸の隙も見せずに時間は過ぎて行き、やがて給食の時間になった。

Y「全然隙が無かったな」
A「でも、給食の時ならいけるんじゃないか?」
T「どうすんのさ?」
Aは二人に作戦を話し、3人で中庭へある物を探しに行った。

日直「いただきます」
全員「いただきます!」
日直の号令に合わせて、全員が食べ始める。Y・A・Tの3人はちらちらと雪華綺晶を見ながら食べ始める。
雪華綺晶も嬉しそうに給食を食べだすが、数分後自分の机の異変に気付いた。
雪「?」
机の引き出しを開く。中には数匹のカエルが居た。
カエル「ゲコゲコ」
その内の一匹が雪華綺晶の鼻の上に飛び乗る。
女子「きゃあ!」
女子の悲鳴に教室は騒然となる。3馬鹿達は心の中でハイタッチをしていた。
雪「・・・・・・」
当の雪華綺晶は平然としていた。机の中に居た他のカエルを全て捕まえて教室の外へと出て行った。
それから1分後に何事も無かったかのように戻ってきた。
全員が注目するなか、雪華綺晶は口を開く。
雪「カエルは鶏肉みたいな味がして結構美味しい」
全員(もしかして食った?!)

雪(・・・足りない)
給食を食べ終わった後、雪華綺晶は憂鬱な顔をしていた。
雪(・・・もっとご飯食べたい)
悩みは給食の量が少なかった事だ。しかも、今日は全員出席しているから残り物も無かった。
雪「・・・そうだ」
ポンと手を叩く。立ち上がった雪華綺晶は生徒にしばらく席を外すと伝えて出て行った。

行き先は給食室だった。ここなら今日の給食でそのまま残された分が戻ってくるだろうと考えたからだ。
雪「失礼、今日の給食の残りは来ているだろうか?」
おばさん「えぇ戻ってきてますけど・・・」
雪「もし良かったら残りを食べさせて貰えないだろうか?」
おばさん「えぇ?」
給食を作り始めて十数年、初めての頼みだった。
おばさん「いや、あの・・・」
雪「すぐに終わるから問題無い。それに・・・食べられずにそのまま捨てられてしまうのは勿体無いから」
雪華綺晶は給食の入れ物が入っている容器を見つけ、自分の箸を取り出して黙々と食べ始めた。
最初は止めようとしたが、みるみるうちに残飯が消えていくのを見て、『食べさせた方が残飯を捨てずに済む』と
空になった容器と交換していった。

?「あれだけの量で満足するとは思って無かったですけど、本当に来てるとは食い意地の張った奴ですぅ」
雪華綺晶は声のした方へと振り返ると、そこには翠星石が居た。
雪「・・・貴女も食べに来たの?」
ひし、と容器を抱きかかえる雪華綺晶。まるで『このご飯は絶対分けてあげないから』と言わんばかりだ。
翠「・・・・・・食べに来たわけじゃねーから安心しやがれですぅ」
その言葉に安心すると、再び食べ始める雪華綺晶。どこかほっとしたような表情だった。

午後は図工の時間だった。
内容は木材を使った工作で、電動糸鋸を使うなど結構本格的だった。
雪「基本的に何を作っても良いが、怪我には注意しろ」
生徒達は製作に取り掛かった。雪華綺晶は工作機械を使う生徒を重点的に見て回っていた。

Y「なあ、何作る?」
T「これにしようと思うんだ」
A「どれどれ」
二人はTが持ってきたプリントを覗き込んでから、口々に「俺もこれにしよう」と製作に取り掛かった。

雪「ん?三人は一体何を作っているのだ?」
雪華綺晶は三人が作っているものに興味を覚えた。他の生徒は本棚とかあまり代わり映えのしない物だったが、
三人が作っているのは、それらよりも遥かに精巧な物だったからだ。
T「これです」
Tはそう言って見ていたプリントを渡す。
雪「・・・ゴム銃?その割には随分精巧だな・・・」
熱心にプリントを見つめる雪華綺晶。続いてこれがどこに有ったか質問する。
聞いた後は一度職員室に戻ってパソコンで調べ、必要なページを印刷して戻ってきた。
雪「参考になった・・・私も作ろう」
雪華綺晶は木材をかき集め、自分も製作を開始した。

途中休み時間を挟んで次の時間でゴム銃は完成した。
通常、ゴム銃は割り箸などで作る物なのだが、木板を利用した本格的な形状をした物だった。
雪「後は輪ゴムだな・・・」
雪華綺晶は職員室に戻った時に一緒に持ってきた輪ゴムをつけようとするが、小さすぎて切れてしまった。
雪「・・・・・・」
T「先生、良かったら輪ゴムあげましょうか?」
Tは輪ゴムを見せる。それは持ってきた物よりも大きく、幅も広い物だった。
雪「問題ない。それに貴様も自分の分だけしかないだろう」
雪華綺晶はしばらく席を外すと告げて、高等部の校舎の方へと戻っていった。

途中牛乳瓶を抱えるホーリエとすれ違った。
ホ「おや?雪華綺晶先生、授業はどうしましたか?」
雪「・・・輪ゴムとゴーグルと的を取りに。そちらは?」
ホ「真紅先生に頼まれましてね。ミルクティを飲むための牛乳を届けに行く所ですので、残念ですがお譲りできません」
手が伸びかけた雪華綺晶をやんわりと牽制し、ホーリエは初等部へと向かっていった。
雪(・・・通りでアップルパイの良い匂いがするわけだ)
図工室が1階でその上に家庭科室があるため、先程から良い匂いがしていた。
雪(・・・早く取りに行かないと)
それから5分後、職員室から大き目の輪ゴム、部室からゴーグルと小型の的を持って初等部へと戻っていった。
高等部の職員室に戻った時、妹の様子をしつこく聞いてきたローゼンにはとりあえず発砲しておいた。

雪「・・・既に人気の的だな」
A「あ、先生戻ってきたんですか」
雪華綺晶が戻ってきた時、3馬鹿は他のクラスメイト達に囲まれていた。
もちろん理由はゴム銃だった。
雪「高等部の方に戻って、輪ゴムと的とゴーグルを持ってきた。これで遊ぶと良い」
雪華綺晶は作業用のテーブルを幾つかくっつけ、その端に的を置いていく。
生徒達は交代で的に向かって輪ゴムを飛ばしていった。
雪華綺晶も自分が作った銃を使って射撃を行い、その都度木材を削って修正していく。
雪(これはなかなか面白いな。今度、部員達に作らせて見よう)
そんな事を考えながら、雪華綺晶の授業は終了した。