ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 挙動不審の訳

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 このごろ雪華綺晶の様子がおかしい。
 妙にソワソワしたりチラチラ時計を見てはため息をついている。
 授業のノリも悪い。
 いつもなら、軍人式な授業をするのだが……
 いたって普通の授業風景と言うありえない風景が広がる。
 生徒たちは困惑しっぱなしだ。
 そういうことで急遽原因を突き止める事になった。
 因みにメンバーは、水銀燈と薔薇水晶の二人。
 他の教員たちは、何かと忙しいし……
 それに雪華綺晶に詳しいといえばこの二人と言う事である。
 しかし、雪華綺晶があんなに挙動不審なのは水銀燈はともかく
 姉妹である薔薇水晶も初めて見る姿。
 いったいなんなのか? と、首をかしげた。
 何はともあれ、学校業務が終わったと同時に二人は行動に移ることにした。
 いつも決まった時間に学校から出て行く雪華綺晶の尾行をする二人。
 しかし、雪華綺晶は元軍人でありそういう気配を感知するのか良く後ろを振り向いては
 キョロキョロとあたりを見回していた。
 そのたびに二人は、物陰に隠れたりして何とかやり過ごした。

 そして、やっとたどり着いた場所は人気の無い森林公園。
 いったいここに何が? と二人は首をかしげる。
「あ、先生。こんにちわ」
 そう挨拶したのは、ベンチに座っていた有栖学園の男子生徒。よくよく見てみればその生徒は
 薔薇水晶と水銀燈の二人と結構かかわりを持っている生徒で名前は桜田ジュン。
「うむ……桜田まったか?」
「いえ、丁度良くですよ」
「そうか」
 そういって雪華綺晶は、ジュンの隣に腰掛けた。
「さて、今日も昨日の続きをしましょうか」
「あぁ……頼む」
 ジュンが取り出したのは、毛糸と二本の編み棒。
「間に合うといいですね」
「間に合わせる。絶対」
 そういって、何かを編み始める雪華綺晶。
「あぁ?! 目が?!」
「はいはい、そのまま僕に渡してください」
「すまない」
 雪華綺晶から編み物を受け取り瞬く間に直していくジュン。
 一通り直し終えたらまた雪華綺晶に手渡し雪華綺晶は、編み物を続けていく。

 暫く静寂がその場を包む。
 時々、鳥の鳴き声が聞こえるがあまり気にならなかった。
「それにしても、いきなり僕に編み物を教えてほしいって言われて驚きましたよ?」
「む……私は、軍人として過ごしてきた期間が長いからな……こういうのには……あぁ?!」
「くすくす。まぁ先生のかわいい姿が見れていいですけど」
 またミスした雪華綺晶の編み物をすぐに直すジュン。
「くっ……このことは絶対秘密だぞ? 桜田」
「だぁれにもいいませんよ。先生のかわいー姿を独占するんですから」
「むぅ……貴様はスケコマシか?」
 雪華綺晶の言葉にジュンは苦笑する。
「まぁ、それはおいておいて」
「逃げるのかお前は」
「言っておきますけど、僕はスケコマシじゃないですよ? 彼氏も彼女も居ませんし」
「……彼氏はやばいだろうが」
 雪華綺晶の突っ込みに、ははは。と軽く笑うジュン。
「まぁ、この調子ならギリギリ間に合いそうですね」
「む、そうか……」
「間に合うといいですね~薔薇水晶先生の誕生日」
「うむ!」
 ジュンの言葉に、雪華綺晶は力強くうなづいた。

 遠くからその言葉を聴いていた水銀燈と薔薇水晶は、誕生日の言葉にハッとする。
 そういえばあともうすぐで薔薇水晶の誕生日であると気づく。
 水銀燈は、なるほど。と納得し薔薇水晶は、お姉ちゃん……と感涙してたりする。
 二人は、これ以上雪華綺晶とジュンの二人を観察する事をやめて森林公園をあとにした。
 そして森林公園には、本当に雪華綺晶とジュンの二人だけが残ることになった。
「ねー先生」
「なんだ」
「先生、彼氏いないの?」
「居る訳が無いしつくろうとも思わん」
「なんで?」
「ふぅ……こんな私を好く男性なぞおらんだろうが」
「えー?」
「なんだ、その不服そうな声」
「じゃぁ、先生僕と付き合いません?」
「………冗談が過ぎるぞ?」
「本気ですよ?」
 編み物の手を止める雪華綺晶。そしてジュンの顔を見る。
 ジュンは、にっこりと微笑んでいた。

「私は軍人だぞ?」
「でも今は教師ですよね?」
「む……こんな私の何処が好きだというのだお前は」
「全部」
「……やっぱり貴様はスケコマシだ」
「ははは、まぁ返事はいつでもいいのでくださいね?」
「うるさい」
 そんなやり取りがあったとかなかったとか。
 後日、薔薇水晶の誕生日の日に雪華綺晶からは手作りのマフラーが送られた。
 それを受け取った薔薇水晶は、ありがとう。と、雪華綺晶に抱きついたり。
 ソレを見て水銀燈が、麗しき姉妹愛ねぇ~などとちょっぴり感動してたりする。
 そして……なぜか、その場にジュンが居たりした。
 終わり。