ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 水銀燈と家庭科

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 五月某日 晴れ。
 天国に居るめぐへ。
 今日も大変お日柄も良く私は、相変わらず私のままです。
 めぐ、ちょっと聞いてください。
 今私はなぜか
「水銀燈先生ーちゃんとエプロンしないと危ないのー!!」
 体育教師なのに、調理実習の手伝いをさせられてます。
 ねぇめぐなんで顔そらすの? ねぇ? めぐ?
 みすてないでぇーめぐぅーーーー!!!
「水銀燈ー先生ー! ちゃんと生徒たちの面倒みるの!!」
「はぁい」
 水銀燈は、ガックリと肩を落として力なく雛苺にそう答えた。
 そもそも、事の発端は雛苺と同じ家庭科の教師である翠星石が
 突然の体調不良による休暇をとった事だ。
 雛苺一人でも大丈夫だと思われるが……
 苺混入事件などさまざまな事件(?)を起こす事が高確率である為に
 校長であるローゼンが上司命令とばかりに私を指名した。
 何故?! と、ローゼンに問い詰めたところ。

 真紅は、紅茶を淹れる事は出来るが料理は出来ない。てか、殺人的。
 蒼星石は、翠星石から少しは料理を習ってはいるがやっぱり駄目。
 金糸雀なんか論外。変な化学反応起こって新生物を生み出す。
 雪華綺晶にいたっては、軍事に詳しい為食糧確保(山でなど)はお得意なもんだが調理方法がずさん。
 では、最後に薔薇水晶は??
「ばらしぃーの手料理は、俺以外に食べさせてたまるかぁーー!!」
 とりあえず、殴っておいた。
 そう言う訳で私に白羽の矢が立った訳だ。
 と、言っても雛苺がちゃーんと生徒に手順の説明をしているので私の出番は……
「ここで、苺を投入す「まちなさい」うにゅ?」
 明らかに苺はいらないでしょ! 苺は!!
 今日の調理実習で作る料理は、シチューよ?!
 なぁんで苺が必要なのよ!?
「えぇ~? 苺はぜったーぁい必要なのよ! ね! みんな!」
 そういって雛苺は、生徒たちの方を向く。
 生徒たちは一斉に首を横に振った。
「ぶぅ~~~絶対おいしいのにぃ~~~」
 アナタは、ドコゾの雪国の苺ジャンキーか!!
「とりあえず、苺は無視よぅ~。いいことぉ?」
 私が、そういうと生徒たちは、元気のよい声を返してくれた。
 てか、泣いている生徒まで居るのはどう言う事よ?

 私は、雛苺の言動に注意しながら今回の調理実習についての説明を聞いていた。
 どうやら、無事説明は終わったようだ。
「じゃぁ、皆包丁の扱いには気をつけるのよ。ぜぇーったい振り回したりしたらだめなの!」
 と、雛苺が締めの言葉を言い終わると生徒たちは、ワイワイガヤガヤと楽しそうに調理を始めた。
 ふと、雛苺が手元に何か赤い何かがぎっしり詰まったパックを持っていたが……
 気のせいよね? と、私は結論付けた。それが、地獄の始まりだとも知らずに……
「先生! シチューにローリエとかも入れていいんですか?」
「いいのなのー! でも、ローリエは野菜を煮込む時に入れてシチューのルーを入れる時に出したほうがいいかもなの!」
「うぃっす」
「あと、苺を「まったぁ!!」チッ」
 居ま舌打ちしたわよね?! この子?!
 目が離せないわ! 絶対!! 翠星石はいっつもこんな調子だったわけ?!
 ん? 誰よぅ? 私の腕を引っ張るの?
「せ、先生……」
 私の腕を引っ張っていたのは、ジュンだった。
「なぁに?」
「アレ」
 と、ジュンが指を刺す。指を刺すほうを見ると……
「さー苺のとう「まぁちなさぁーーーいいいい!!」チッ……水銀燈邪魔なの」
 こ、この子……ほ、本当に雛苺なの!?
 なんか翠星石が体調不良になるのもわかった気がするわ……
 だって……なぜか、胃が痛いもの……うぅ……あとで教頭から胃薬もらおうかしらぁ。

 あの赤いモノは苺。そう……苺なのだ。
 めぐっ! 私に力を貸して頂戴!
【ちょっと無理かな? がんばってね~】
 めぐのうらぎりものー!!!!
「シチューの隠し味にいち「まちなさい」チッ」
「シチューの合せモノにい「だめよ」」
 合せモノってカレーに添えるらっきょや福神漬けじゃないんだから!
「水銀燈先生ー! ちょっと味見おねがいできますかー!?」
「はぁい」
 生徒から味見を頼まれたシチューは、なかなか美味しく。
 私は、生徒にOKよ! と、笑みを浮かべてそういった。
 生徒は、うれしそうによかった。とつぶやいた。
 が、その生徒とのやり取りという短時間が地獄につながった。
 そう、苺シチューなる地獄へ。
「はい、苺投下なのー! あとはグツグツ煮るのよー!!!」
 その言葉に、ハッとしてそちらを振り向けば……
 パックにぎっしり入った赤いモノ「苺」を、総てシチューの鍋に投下する雛苺の姿。
 あぁーだめぇー! と、私が叫ぼうとしたが……
 ソレは無駄に終わった。

 そして完成したのは、もうシチューとは呼べないドピンク色の何か。
 被害にあった班に漂うどんよりとした空気。
 そして、そのドピンク色の何かを見てうれしそーに笑う雛苺。
 私は、その被害にあった班に柄にもなくごめんねぇと謝った。
 私の言葉に、その班の生徒たちはもうどこか諦めた表情で笑った。
 その班の生徒たちは、ソレはもう絶望した表情でそのドピンク色の何かを一口食べて残した。
 これはもうしょうがないと思う。
 それを見た雛苺は、駄目なのよー残すのは持ったないのよーと、鍋に残ったドピンク色の何かを
 一人で全部食していた。
 被害状況……私の胃が痛い。苺の被害にあった生徒たちへの精神的味覚的ダメージ。
 あぁ……翠星石……アナタの偉大さがわかったわ…………
 私は、今日休んだ翠星石に向かってそう心の中で言った。
 (因みに、めぐは死んでません。