ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 薔薇盗人

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男子A「やべぇ…明日どうするよ…?」
男子B「俺、とりあえず全部の答えに√3って書いてみるわ…。後は、神に祈る…」
ある日の朝、今にも死にそうな顔をして、数名の男子生徒が廊下で何かについて話し合っていた。
そこへ、たまたま近くを通りかかった水銀燈は、「…朝から気分の滅入るような顔するの、止めてくれる?」と、その集団に声をかけた。
水銀燈「…で、なぁに?学校サボってどこかに行くのなら、私も付き合うわよぉ…?もう、家に帰りたいし…」
男子A「あ、いや…俺たち、この前の中間テストで赤点取っちゃって、その追試が明日あるんですど…」
男子B「サインだのコサインだの、全く意味が分からなくて…。で、どうしようかなぁって…。」
水銀燈「そう…。」
そう言うと水銀燈は、そこにいるグループの人数を数えた後、静かにこう言った。


水銀燈「…1万。」
男子A「え?」
水銀燈「…だから、1人1万で助けてあげるって言ってるの。要は、再テストでいい点とればいいんでしょう?だから、私が問題用紙と解答を持ってきてあげるわよぉ。…あ、お金は後でも構わないわぁ…。」
その言葉に、一同の心は大きく揺さぶられた。
確かに、前もってそれが分かれば、ほぼ確実に追試をパスすることが出来る…。
しかし、それがバレたら…。
その事について、しばらく討論する一同。
そして、その中の1人がおずおずと水銀燈にこんな質問を投げかけた。
「…学割はききませんか?」と。


水銀燈「…ふっ…。それにしても、ホントにいい商売ねぇ…。」
翌々日、邪悪な笑みを湛えながら思わずそう洩らすと、水銀燈は早くも再来月の期末テストの事を考え始めた。
…今回は5万円儲かっただけだったが、効率よくやれば1人の生徒から何万も巻き上げることが出来るはずだ…。
多分、進級のことをチラつかせれば簡単に事は済むだろうし、本人も大喜び…私も大喜び…。
後は、秘密を洩らしたり、告げ口をしたりなどというくだらない事をしないように、しっかり『教育』すれば何の問題も無い…。
くくっと、低く笑うと水銀燈は財布を持って、どこかへ出かけようとした。
するとそこへ、こないだの生徒たちが何故かうつむいた様子で水銀燈の元へやってきた。
その雰囲気に、水銀燈は最悪の結末を予感せずにはいられなかった。


水銀燈「まさか…もうバレたの!?あれだけ、『いきなりいい点数取っちゃうと怪しまれるから、50点くらいで我慢しなさい』って言ったのに…!!」
男子A「い、いえ…まだバレては無いです…!ただ…」
その言葉に、水銀燈は安堵のため息を洩らした。
しかし、最後の『ただ…』という言葉がどうしても気になる…。
水銀燈「…ただ、何よ?学割はきかないっていったでしょう?」
男子A「い、いや!そうじゃないんです!あの…実は昨日、テストが終わった後で蒼星石先生に呼ばれたんですよ。その時、『あれだけ数学は苦手だったのに、よく頑張ったね』って凄い褒められて…。それで、先生のあんな顔見てたら、何か…凄い悪い事しちゃった気がして…。だから、俺たち…先生に謝りに行こうと思ってて…」
水銀燈「バカじゃない!?今更何言ってるのよ!?そんな事したら、私の身が…!」
そう言うと、水銀燈は思わず男子生徒の胸ぐらをつかみ、脅迫しようとした。
しかし、生徒のほうはただじっと目をつぶり、殴られるのを覚悟しているようだった。
それを見た瞬間、水銀燈は思わず手を離し、こう言った。
水銀燈「チッ…でも、まだ諦めるのは早いわよ…。次の数学の授業は来週の月曜日よね?それまでに何とかするの!!そうすれば、蒼星石を無駄に悲しませないで済むはずよ!?」
そう言うと、水銀燈は5人全員を家に招き、そして一生懸命に『補習』をした。
そう…それは過去やった、どの授業よりも一生懸命に…。
…そして、運命の日が訪れた。


薔薇水晶「銀ちゃん…どうしたの?顔色…悪いよ?」
水銀燈「…なんでもないわぁ…。あ、ちょっと寝てくるから、体育お願いねぇ…」
そう言うと、水銀燈はよろよろと保健室に向かった。
流石の水銀燈も、『お馬鹿さん』相手に3日間も勉強を教えるのは、相当堪えたらしい…。
そして、何度も「割に合わないわ…」と呟くと、水銀燈は保健室のベッドに身を委ねた。
…一方、別の教室では、蒼星石がしきりに1人の生徒のことを褒めちぎっていた。
蒼星石「うん…!正解!!ホント、まるで見違えるようだね…!この問題、結構難しいはずなのに…」
男子A「いやー!これも全部先生のおかげですよ!!」
蒼星石「ふふっ…そっか…」
…しかし、この時水銀燈は気づいていなかった。
蒼星石「…でも、1つ聞きたいんだけど…なんでこの難しい問題は解けたのに、追試の1-3の問題は解けなかったのかな?これに比べたら、はるかに簡単なはずなのに…。おかしいよね?どう考えても…」
…どんなにその場を繕って逃れようとしても、悪事はいつか白日の下に晒される運命にあるということを…。
そして…今はただ、そんな彼女の寝息だけが保健室に響いていた。