ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki シャックリ狂騒曲

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それはある晴れた日の昼休みの事だった。
いつも通りに午前の授業を終え、いつも通りに昼食を取り
そしていつも通りに午後の授業へと向かう・・・・・・はずだった。

「・・・・・・ヒック」
それまで賑やかだった職員室が静まり、教師達は音がした方へと振り向く。
そこには、食後の紅茶を優雅に飲む真紅の姿があった。
ただ、頬がほんのりと赤くなっている。
翠「真紅先生どうしたですか?」
真「な、なんでもヒック、無いのだわ・・・ヒック」
雛「シャックリしてるの~」
真「だからヒック、なんでも無いヒック、のだわ。しばらくすれば、直ヒック、るのだわ」

恥ずかしいのだろう、視線を逸らしてそう答える。
しかし、5分経ってもシャックリは治まる気配を見せなかった。
当然、そんな真紅を放っておく訳も無く、暇を持て余していた他の教師(特に翠星石と雛苺)が
「真紅先生のシャックリをとめよう」と言い出してきた。
当初は遠慮していた真紅だったが、二人の熱意に押され渋々了承した。

その1:翠星石の方法
翠「ここはやはり古典的な方法で止めるです。このコップの水を一気に飲みやがれです」
そう言って持ってきたのは、コップではなくジョッキだった。
真「翠星石先生、これヒックはコップじゃなくてヒック、ジョッキヒック、なのだヒック、わ」
翠「うだうだ言ってねーでさっさと飲みやがれです。途中で止めたらダメですよ」
真「・・・ヒック、分かったヒック、のだわ」
そう言って、水を飲む真紅。しかし、全てを飲みきってもシャックリは止まらなかった。
翠「これで止まらないとは、なかなかしぶてぇ奴です。さ、もう一杯飲むです」
真「いえ、もう結構・・・ヒック」
翠「そんなんじゃ、止まるものも止まらねえです。グイっと飲むです、グイっと!」
真「いや、だから無ヒック、理・・・」
結局3杯飲まされたが、シャックリは止まらなかった。

その2:雛苺の方法
雛「ヒナはねぇ、シャックリが出たらいつもうにゅーを沢山食べてるの」
『出て無くても沢山食べてるだろうが』とその場の全員が思ったが、口には出さなかった。
雛「そうしたら、飲み物が欲しくなって・・・」
真「却下・・・ヒック、それは単に苺大福が喉にヒック、詰まっただけよ」
蒼「雛苺先生・・・その方法はもう止めた方が良いと思うよ」

その3:蒼星石の方法
蒼「物事に集中すれば、その内シャックリも止まると思うよ」
真「なるほど・・・ヒック、それは一理ヒック、有るのだわ」
でもどうすれば、と熱心に聞く真紅(一番信頼できるから)。
それならば、と一枚のプリントを渡す蒼星石。
そこには、数字が書かれたマスと空白のマスが組み合わされた表が書かれていた。
蒼「百マス計算だよ。5分で左の数字と上の数字の計算を行うんだ」
真「確かにこれならヒック、集中できそうヒック、だわ」
そう言って計算を始める真紅。本当は計算方法にコツが有るのだが、順番に計算をしていく。
やがて5分が経ち、蒼星石にプリントを渡す。
蒼「どうだい?あまりシャックリは出ていなかったようだけど」
真「そうね、治まった気がするヒック・・・」
蒼「・・・治まらなかったみたいだね」
真「・・・・・・・・・ヒック」

その4:金糸雀の方法
金「やはりここは有栖学園一の策士、カナの出番かしら~」
真「さっさとヒック、やって頂ヒック戴・・・」
やる気満々の金糸雀に対して、全くやる気の無い真紅。
金「こんな事も有ろうかと、以前作っていたお薬が役に立つかしら~」
真「・・・!ヒック」
翠「また危険な薬で人体実験でもやらかす気ですか?」
金「人聞きの悪い事言わないで欲しいのかしら~。
  これさえ飲めば楽してズルしてシャックリ止まるかしら~」
そう言って、職員室を後にする金糸雀。
真「今のヒック、内に逃げておいた方がヒック、良さそうヒック、なのだわ」
雛「金糸雀先生は真紅先生の為を思っているのよ~。
  その気持ちを邪魔しちゃ、めっなの~」
真「・・・・・・ヒック」

やがて理科準備室から金糸雀が帰って来る。
その手には、とても健康的とは思えない色の液体の入ったフラスコを持っていた。
金「持ってきたのかしら~。・・・真紅先生どうしたのかしら?」
真「今すぐこの場をヒック、抜け出さなかった事をヒック、悔やんでヒック、るところよ」
金「さあ、カナ特製のシャックリ止め薬を飲むのかしら~」
ジワリ、ジワリと近づく金糸雀とあとずさる真紅
真「い、嫌・・・ヒック。それは人間のヒック、飲むものではヒック、無いのだわ」
金「大丈夫なのかしら~。危険な物は入っていないのかしら~」
真「十分ヒック、危険物ヒック、なのだわ」
しかし、両腕を翠星石と雛苺に抑えられ、金糸雀の薬を飲まされた。

真「・・・・・・・・・」
翠(流石に死んじまったですか?)
蒼(僕も止めておいた方が良かった気がする・・・)
雛(ヒナ悪い事しちゃったの・・・)
薔(・・・・・・ごめんなさい・・・真紅先生)
ギャラリーがそれぞれ反省しているところに、金糸雀はタブーを叫んでしまった。
金「あ~、間違えちゃったのかしら~!」
全員「な、何だって~(ですぅ)(なの~)!!」
蒼「そ、それで、一体何と間違えたんだい?!」
金「カナ特製の健康ドリンク」
真「・・・とても・・・健康に・・・なるとは・・・思えないのだわ・・・ヒック」
奇跡的に復活する真紅。だが、その顔は苦渋に満ちていた。
金「そんな事無いのかしら!材料だって、マムシの・・・」
真「それ以上言わないで!・・・ヒック」
翠「結局、シャックリは止まらなかったですぅ」

その5:薔薇水晶の方法
薔「・・・作者さんが・・・よくやってる方法・・・」
翠「作者さんて誰ですぅ?」
薔「・・・・・・気にしたら負け・・・かな」
方法は単純だった。シャックリは横隔膜の痙攣が原因なので深呼吸して
息をしばらく止めるという物だった。
薔「・・・こんな感じで」
薔薇水晶はそう言うと可愛らしく息を吸い込む。
その後、呼吸を止めるが3秒ぐらいで息を吐き出した。
皆は見本だからと思って見ていた。
薔「・・・・・・苦しかった」
全員「(肺活量)少なっ!」
・・・結局、シャックリは止まらなかった。

その6:溺れる者はジャンクをも掴む
水「不吉なサブタイを付けないで欲しいわぁ」
訳の分からない事を言いながら、職員室に入ってくる水銀燈。
水「で、雁首揃えて何やってるのぉ?」
薔薇水晶が事情を説明すると、途端に笑い出す水銀燈。
薔「・・・ダメだよ、銀ちゃん・・・そんなに笑っちゃ」
水「だってぇ、真紅先生がシャックリで悩んでるなんて・・・く、ククッ」
真「・・・放っておいてヒック、くれないヒック、かしら」
水「くぅー!『放っておいてヒック、くれないヒック、かしら』ですって。アハハハハ・・・」
盛大に笑い出す水銀燈。
真紅も頭に血が上る所だったが、周りの取り成しでなんとか抑えた。

水「なんで私がわざわざ真紅先生のシャックリ止めなきゃならないのよぉ」
翠「曲がりなりにもおめーは保健体育の先生です。翠星石達よりも詳しいはずですぅ」
薔「・・・銀ちゃん・・・お願い」
水「・・・・・・分かったわよぉ、やれば良いんでしょやれば」
薔薇水晶からのプレッシャーにたじろぎ、真紅と向き合う水銀燈。
水「大体、シャックリなんて横隔膜の痙攣よぉ。だから痙攣を抑えれば、簡単に止まるわぁ」
真「貴女にヒック、しては随分まともヒック、事を言っているのだわ。それでどうすれば良いの?」
水「そうねぇ、まずは目を閉じてぇ。眼球を圧迫すると良いって聞いたわぁ」
目を閉じる真紅。そして水銀燈は真紅の瞼に指を突き刺した。
真「痛、痛いのだわ!」
水「あら、これくらいやらないと効果が無いわぁ。我慢してねぇ」
なおもぐりぐりと押してくる水銀燈。堪らず逃げる真紅。
水(あら、残念)
真「今、舌打ちヒック、しなかった?」
水「気のせいよぉ。でも、効果無かった様ねぇ。次は舌を引っ張ると言うのも有るけどぉ、試す?」
真「遠慮すヒック、るのだわ。それに最初にヒック、言った事と関係ヒック、無いじゃない」
水「そう・・・。なら、最後の手段を使うしかないわねぇ」
真「最後のヒック、手段?一体何をヒック、するつもり?」
今までの行動を考えれば碌な事にならないと分かっていたが、体が動くよりも早く水銀燈が動いた。

水「それは・・・こうするのよ!」
ドンっ!!
真「・・・!!」
全員「!!」
真紅の鳩尾に見事にボディーブローが決まっていた。
これには堪らず、崩れ落ちて咽る真紅。
薔「銀ちゃん!!」
水「あら?こうすれば止まると思っていたけどぉ、逆・・・だったかしらぁ?」
蒼「それは活の入れ方だよ!大丈夫かい?!真紅先生」
大慌てで真紅に駆け寄る蒼星石達。薔薇水晶は水銀燈に詰め寄る。
真「・・・げほっ・・・げほ・・・ヒック」
痛みに蹲りながらも、しっかりと存在を主張するシャックリ。
水「だ、ダメだった様ねぇ」
汗マークを浮かべながら言う水銀燈。
真紅はゆらりと立ち上がる。しかし、その周りの空間が真夏の道路のように揺らいで見えるのは気のせいだろうか?

その7:シャックリの行方
翠「そ、そう言えば、真紅先生は何回シャックリしたですか?!」
修羅場になら無いようにと、適当に言った言葉に真紅が反応する。
真「・・・それが・・・ヒック、どうかしたの・・・?」
完全に目が据わっている。下手な事を言えば自分が襲われる・・・。
しかし、敢えて問う翠星石。
翠「100回シャックリしたら死んでしまうですぅ。だから、何回シャックリしたか思い出すですぅ!」
その言葉に、真紅の動きが止まる。
皆もその回数を思い出せないが、この場が治まればという思いだった。
真「・・・そんなものヒック、覚えていないヒック、のだわ。それにもうヒック、100回越えているかもヒック、知れないし」
もう絶望的だった。この後、絶対殺される・・・。
そう思った水銀燈と金糸雀と翠星石。
しかし、捨てる神有れば拾う神有り。彼女達に救いの手を差し伸べる者が居た。
雪「・・・今ので83回」
雪華綺晶だった。彼女は今まで自分の机で薔薇水晶特製弁当を食べていたのだ。
薔「・・・数えていたの?」
雪「・・・うん」
翠「あと17回ですぅ!それまでに止めるですぅ!」
真「・・・ヒック、ど、どうすれば良いヒック、のだわ」
雪「・・・85回」

具体的な解決策が浮かばないまま、その後3回シャックリをしてしまった真紅。
翠「長いようで短い間でしたけど、おめーの事は絶対忘れねーですよ?」
真「縁起でもヒック、無い事をヒック、言わないで頂戴」
雪(・・・89、90)

雛「わーなの!早く驚くのー!びっくりすれば止まるのー!」
真「そう言われてもヒック、驚けないのだわ」
雪(・・・91)

金「シャックリ止め薬持ってきたのかしら!早く飲むのかしら!」
真「絶対にヒック、嫌ヒック!」
雪(・・・92、93)

蒼・薔「・・・・・・」
真「お願いだからヒック、何か言って頂戴」
雪(・・・94)

水「まあ、お墓参りぐらいはしてあげるわぁ」
真「その時はヒック、貴女も道連れよ!」
雪(・・・95)

残り5回となった真紅。ついに観念したのかその顔は穏やかになっていた。
真「私の命もあと少しね。皆には色々とヒック、嫌な事も言ってヒック、きたかもしれないけどヒック、
  でも、私皆の事がとってもヒック好きだった」
雪(・・・96、97、98、99)
もう既に皆泣き顔だった。雛苺は翠星石に抱きついて泣いていた。
翠星石もハンカチで目頭を押さえていた。
水銀燈もどこか寂しげな顔を浮かべ、窓の方を見ていた。

真「あなた達と一緒で私・・・しあわ」
「にゃー」
聞きなれた鳴き声が聞こえてくる。全員がそっちを向いた。
真「・・・ひぃ」
子猫だった。どこから入ってきたのか真紅の机の上に登っていた。
真「い、一体、どこから、は、入ってきたのだわ!?」
真紅のその言葉に驚いたのか、真紅の所に飛び込む子猫。
真「き、きゃー!!」
思わず尻餅をつく真紅、子猫は蒼星石が捕まえて抱きかかえる。

真「はぁはぁ・・・は、早くその猫をどこかに捨ててきて頂戴!
  全く、この学校はどうしてこうも簡単に猫の侵入を許すのかしら」

翠「真紅先生?」
真「何かしら?」
翠「シャックリは?」
真「・・・あら?そう言えば・・・」
シャックリは止まっていた。おそらく子猫に驚いた際に止まったのだろう。
薔「・・・良かった、本当に良かった」
雛「シャックリ直ったの~。良かったの~」
金「折角作ったのに使えなかったのかしら~」
不満を漏らしながらもどこか嬉しそうな金糸雀であった。

水「全く・・・ホント人騒がせねぇ。お昼休みがもう終わっちゃ・・・ヒック」
全員「え?」
水「ウソ・・・、今度はヒック、私がシャックリなのぉ!・・・ヒック」
どうやら、真紅のシャックリは水銀燈に移った様である。

真「・・・ここは私が直すのが筋だと思うのだわ」
水「・・・え、遠慮ヒック、しておくわぁ」
真「気にしなくて良いのよ、水銀燈先生。折角だから、今まで試した方法をもう一回試してみましょう?」
水「ひぃぃぃぃぃ!!ヒック」
その後、水銀燈は真紅からシャックリの止め方を実践させられた。
ちなみにたまたま職員室前を通った男子生徒が、水銀燈の「ナカは止めてぇ!おナカはぁぁ!!」という叫びによって
興奮の余り、鼻血を出して倒れていたのはまた別の話である。