ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 雛苺のテスト

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-テスト-

学生達の日常において、面倒くさく、避けられないもの。

そのテストを間近に控えた、ある放課後の職員室。

「ね~、翠星石先生」
「なんですかチビ苺、翠星石はテストの作成で忙しいんですぅ、用事なら後にしやがれですぅ」
「そのテストなんだけど、ヒナに任せてほしいの~」
「いきなり何を言いやがるですか、おめぇは」
「だって…、テストはいつも翠星石先生に任せてばっかりだから…、だから今度のテストはヒナが作るの~」
「…おめぇにテストなんて作れっこねぇですぅ。テストは翠星石に任せて素直にあきらめやがれですぅ」
「う~、ヒナにだってテスト作れるもん…」
「だーかーらー、おめぇがまともにテストを作れるわけがねぇと言って…」
「できるもん!ヒナにだってできるもん!」

そう言って、雛苺は職員室を出て行ってしまった。

(…まったく、胸糞わりぃったらありゃしねぇですぅ……)

そして、翠星石は馴れないパソコンとの格闘を再開した。





(チビ苺のせいで全然はかどらねぇですぅ…)

辺りもすっかり暗くなった頃、翠星石の作業はほとんど進んでいなかった。
そして、帰宅の準備を始め…

「…蒼星石、翠星石は先に帰るとするですぅ♪後の戸締りとかは任せたですぅ♪」
「ええっ?今日の当番は君じゃ…」

蒼星石の目の前に居たはずの翠星石は、すでに職員室を後にしていた。

「…仕方ないなあ、もう……」





(うぅ~、昼間はイライラしてたとは言え、チビ苺に酷いこと言っちまったですぅ…)

家に帰ってから落ち着いてきた思考によって、翠星石は自己嫌悪していた。

(かといって…、今から電話するのも気まずくて気が引けるですぅ…)

小一時間ひたすら悶絶した翠星石は、一つの答えを出した。

(明日…、明日学校で謝ればそれで良いんですぅ…、それで良いんですぅ……)

そう、自分に無理やり言い聞かせて、翠星石は床に着いた。





翌日、翠星石が学校で目にしたのは、何かの食材を調理室に運ぶ雛苺の姿であった。

「おめぇは何をしてやがるんですか?」
「うにゅ~の材料を運んでるの~」
「ハァ?何でそんなもんを運んでやがるんですか?今日の授業はテスト勉強ですよ?」
「今度のテストは変更になったの~」
「おめぇは何を…」
「今度のテストは、みんなにうにゅ~を作ってもらうの!」
「ハァ?何勝手なこと言ってやがるですかおめぇは」
「校長先生にはもう許可も取ってあるのよ~」
「何言ってやがるんですか…、まったく…」

翠星石はそう言うと、この場を立ち去ろうとした。

「どこいくの~?」
「校長室に決まってるじゃないですか」

翠星石は混乱していた。確かにあの校長なら許可しかねない。
だが、教頭はそうじゃない。根っからの堅物の彼からすれば、到底許可できない話だ。
だから翠星石は校長室へと向かった、事の真相を確かめる為に。



「許可したよん♪」
「ハァ?」
「だっておもしろそうじゃん♪たまにはこういうのも良いんじゃないかな?」
「教頭はどうしたですか?」
「ラプラス君なら昨日から出張中じゃないか」

そう言われて翠星石は思い出した。確かに教頭は出張中だった。

(あの兎は肝心なときに限って役にたたねぇですぅ…)

と翠星石は頭の中で悪態をついていると

「そろそろ授業の時間じゃないのかい?」

と、校長に言われて時間に気がついた。





仕方なく調理室へと向かう翠星石。

(はぁ…、まったくチビ苺は…)

(…こうなった以上は、仕方ねえから付き合ってやるですか……)





そして、テスト当日。

そこには、黙々と苺大福を作る生徒達の姿があった。
採点方法はこうだ。

1.出来上がった苺大福を、雛苺が食べて採点する。

以上。

当然、ちゃんとしたのを作れば高得点になる。
生徒達は、机の上の答案用紙よりもやりがいがあると考えたのだろうか。
案外順調に事は進んでいた。



そして、雛苺の採点が始まった。
机の上にある40個近い苺大福は、あっと言う間に雛苺の腹の中に納まった。
その事に驚きつつも、翠星石は聞いた。

「で…、出来の方はどうなんですか?チビ苺」

生徒達が固唾を飲んで見守っている。



「困ったの…」
「何が困ったんですか?」
「採点できないの…」
「ハァ?この期に及んで何言ってやがるですか?」
「違うの…、どれもおいしくて順位がつけられないの…」

(…まったく、しゃぁねぇなですぅ)

そして翠星石は生徒達の方を向いた。

「おめぇらよく聞きやがれです。この馬鹿苺が、採点できねぇとかほざきがったです」

生徒達にどよめきが走る。

「おめぇら静かにしやがれです。まだ話は終わっちゃいねぇです」

再び沈黙する生徒達。

「チビ苺が言うには、どれも美味くて採点できねぇそうですぅ」

「まぁ、チビ苺はおめぇらの知っての通り、苺大福馬鹿ですぅ」

「つまり、そのチビ苺にうめぇと言わせたと言う事は…」



「おめぇらが真剣に作った証拠ですぅ」



「だから…」





「おめぇら全員100点ですぅ!」





生徒達から歓喜の声が上がる。





「うゆ…、ありがとうなの~」
「べ、べべべべべ別に、おめぇのためにしてやったわけじゃねぇですぅ!
ただ、生徒達を困らせないためにしただけですぅ!勘違いすんじゃねぇですぅ!」
「うぃ…、翠星石先生大好きなの~♪」
「うっ、いきなり抱きつくな…ですぅ…」





こうして、雛苺のテストは大成功?の内に終わった。





テスト終了後…

「…チビ苺」
「うぃ?」
「あの時は悪かったですぅ…」
「うゆ?なんのこと?」
(こいつ忘れてやがるですぅ…)



後日談
蒼星石の変装