ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

放課後の来客

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放課後
蒼星石「はぁ~・・・・・、疲れた・・・」
真紅「大変ね。まだ残るようなら戸締りお願いするだわ」
蒼星石「うん、わかったよ。それじゃぁね、真紅」
真紅「お先に失礼するのだわ」
そう言って真紅は職員室から出て行く。これで職員室には蒼星石一人
新年度での疲れもあり、静かな職員室はいっそう淋しさを持っている
蒼星石「・・・・さて、僕も早く終わらせないとな・・・」
授業で使う資料の作成、蒼星石のいつもの居残りの種
しかも新入生の分は他の学年と比べより作り込まなくてはいけないからこの時期の居残りは例年のことだ

蒼星石「はぁ・・・」
もう何度目かもわからないため息、なかなか良い物が作れない
蒼星石「まだこんな時間か」
真紅が職員室を出てからまだ30分も経っていない
蒼星石「うまくいかないなぁ・・・、お茶でも入れるか」
そう一人喋り席を立つと
A「ちわ~っす」
職員室のドアを開け人が入ってくる
蒼星石「あれ?A君。久しぶりだね」
即座に、入ってきた人物を思い出し名前を呼ぶ
A「先生久しぶり。なんとなく来てみました♪」
蒼星石「来てみましたって・・・こんな時間に?誰もいなかったらどうする気だったの」
A「いや、駐車場に先生のバイクあったし」
蒼星石「そっか。あっ、今お茶入れるとこだったから、一緒に飲もう。一人じゃ淋しいしね」
A「いただきます♪」

A「はぁ~、うめぇ♪先生とお茶飲んでるとこ、他の連中に見られたら殴られるな。しかも先生が入れてくれたし♪」
蒼星石「ははは、それは言い過ぎだよ♪それより大学はどう、授業とか大丈夫?」
A「いきなり大学の話ですか(苦笑)まぁ、先生らしいったら、らしいですけどね(笑顔)」
蒼星石「僕の受け持ちでもダントツの問題児だったからね。しっかりと聞いておかないと」
意地悪に笑う蒼星石
A「それは言わないでくださいよ。でも、まぁ今のところはそんなんでもないですよ。復習程度ですよ」
蒼星石「そんなこと言ってると、また試験とか危なくなるよ。本当なら卒業だって無理だったけど校長の計らいなんだから」
A「あと、俺のがんばり♪」
少し怒った顔の蒼星石に、明るく言うA
それを見てすぐ蒼星石も破顔する
ローゼンが出したモノは単純だ。テストをして一定以上の点数を取れば今までの成績の悪さを帳消しにするというモノ
ただ、その問題のレベルがやたら高いモノだった
それをクリアするために、蒼星石は休日も学園に来てAに付っきりで勉強を教えていた
蒼星石「まっ、それもあるかな。けど、あんまり調子乗っちゃ駄目だよ。大学はウチとは違うんだから」
A「ういっす。けど、校長も無茶苦茶なこと言いましたよね。自分でもできるとは思いませんでしたよ」
蒼星石「僕もあれは見ててハラハラしたよ。あれに失敗してたらもう一年ウチにいたんだからね」
A「今思えば、それもよかったかなぁ、なんて♪」
蒼星石「こら」
笑いながら蒼星石はAを叱る、ただ形だけ

A「それじゃぁ、俺帰りますね」
蒼星石「え?あっ、もうこんな時間か。すっかり話ちゃったな。それじゃぁね、しっかり勉強するんだよ」
A「ういっす。もし、またやばくなったら休日授業よろしくお願いします」
蒼星石「そうならないように、祈っておくよ」
二人とも笑顔で別れの挨拶をする
Aが去り、また蒼星石一人になる
だが、さっきのような淋しさはない
蒼星石「結局、全然進まなかったな」
机にあるノートパソコンには作成途中の資料が表示されている
蒼星石「これは、家でも徹夜だな」
その言葉は心なしは弾んでいる
そして、電源を切り鞄に積め職員室をあとにする
その手に職員室とバイクの鍵を持って。

                                             了

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