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薔薇水晶の春

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ある日の放課後。
薔薇水晶「……」
 薔薇水晶が、まだ暖かいとは言えない寒空の下一人、そらを見上げていた。
 吐く息は白く、木々はまだ芽吹いてもいない。
男子A「先生、なにしてるんすか?」
 ふと、空を見上げている薔薇水晶にそう声かける男子A。
薔薇水晶「……春……」
男子A「春?」
 薔薇水晶の隣に並んで、同じように空を見上げる男子A。
 空は、青く。時々白い雲が流れてくる。
薔薇水晶「まだかな……って」
男子A「あぁ、なるほど。先生、それなら空見てもわからないっすよ」
薔薇水晶「ぇ?」
男子A「ちょーっと待っててください」
 男子Aは、そう言うと鞄を其処に置いて何処かへ行ってしまった。
 男子Aを見送って、薔薇水晶はまた空を見上げる。

 しばらくしてから、男子Aが何かを手にして戻ってきた。
男子A「先生! ほら、春!」
薔薇水晶「……ぁ」
 男子Aの手にあったのは、小さいがツクシが一本。
男子A「ね? 空を見上げても春の事なんてわからないっすよ!」
薔薇水晶「そうね……」
男子A「でしょ?」
 微笑む薔薇水晶に、笑顔を浮かべてそういう男子A。
男子A「あと、何週間かしたら、木も芽吹いてツクシも出てきますって!」
薔薇水晶「うん……」
男子A「早く、春来るといいっすね」
薔薇水晶「うん……」
 しばらくの間、薔薇水晶と男子Aは空を見上げていた。
 そんな放課後の時間。

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