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有栖学園に一つの恋愛が生まれようとしていた5話後編

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匿名ユーザー

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蒼「な、なんだって・・・?」
一瞬の沈黙。蒼星石は意味が良くつかめなかった。
雪「だから、あなたはこの計画によって作り出された、試験管ガールだったんですよ・・・」
蒼星石はガタンと音を立て、立ち上がる。
蒼「・・・・・・・・・・詳しく、聞かせてください・・・」
雪「まあ、座ってください。」
雪華綺晶はゆっくり話を始めた。
雪「元々、あなたは双子だったんだ。そのうちの一体を取り出し、あなたは驚異的な戦闘システムの被検体になる事になった。」
蒼「双子?!僕に姉妹が居るって事ですか?!それに、戦闘システムって・・・」
雪「MSTKシステムですよ・・・あなたは既に経験しているはずです。気が付いたら周りが惨事になっていたという事があったはずです・・・」
蒼星石には思い当たる節があった。この前の公園での出来事や、学校での出来事などなど・・・
蒼「その、MSTKシステムってなんなんですか・・・?」
雪「MSTKシステムとは結菱一葉博士により考案された戦闘システムですよ。いわゆるリミッター解除って奴ですよ。そもそも人間は、本来肉体が持つ能力の殆どにリミッターを掛けて生きています・・・これは出し惜しみではなく、リミッターを掛けないと肉体が壊れてしまうからなんですが、このシステムが発動すると驚異的に肉体が強化され、リミッターをはずせる状態を作り出せてしまうわけです。そのときに目覚めるのがあなたのもう一人の人格『カズキ』です。このカズキという人格をあなたの脳の中に埋め込む事で、リミッターを解除させる事ができるようになるのですよ・・・」
蒼「カズキ・・・そういえば、僕に昔死んだ兄が居るって聞いたけど・・・」
雪「それが『カズキ』です。しかし、このシステムには致命的な欠陥がありました。それは、とある条件が満たされた時、『カズキ』は暴走を開始するのです。暴走を始めた『カズキ』は、敵であろうと味方であろうと一定範囲内における全ての目標が沈黙するまで活動を続ける・・・暴れだしてしまうわけですよ。」
蒼「・・・・・・・」
蒼星石は開いた口が塞がらなかった。自分の過去、もう一人の人格。そして、本当は双子の姉妹が居る事。いろんな事がいっぺんに入ってきたので、蒼星石は混乱寸前だった。雪華綺晶は話を続ける。
雪「そりゃあ、胎児である双子の片方を取り出し、改造し、人格を埋め込むわけですからね・・・無理な事をしたので欠陥が出てきました。その欠陥を克服するために、Sが誕生した・・・そして、その相手・・・それが書き散らしだ。彼らの中には遺伝子レベルで既に改良されたMSTKシステムの素が組み込まれている。だから、おあは邪魔なんですよ・・・これを完成させるためにね・・・」




蒼「僕は・・・僕は彼らのために何をすればいいんだ・・・」

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