ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

食事会

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~職員室
テストの答案を採点している真紅に、水銀燈が近づく。
銀「あらぁ真紅先生、お仕事ご苦労様ぁ」
真「・・・・・・」
真紅は水銀燈の方を向くことなく、採点を続ける。
銀「お仕事熱心だことぉ」
水銀燈はそう言うと、真紅の机の上に置いてあった手付かずのティーカップに手をかけた。
銀「美味しそうな紅茶ぁ。いただきまぁす」
それまで採点をしていた真紅の手が止まった。
真「・・・お行儀が悪いわね、水銀燈先生」
銀「だってぇ、あのままじゃお茶が冷めちゃうじゃなぁい」
睨み合う両者。一瞬、職員室に緊張が走る。
いち早くそれを察知した雛苺が、二人の間に入る。
雛「し、真紅先生…!!ヒナがお茶淹れて来るのー!」
水銀燈からティーカップを受け取ると、雛苺は給湯所へ向かった。
銀「雛苺先生、私もお願ぁい」
雛「は、はいなのー!」
真紅は軽く溜め息をつくと、再び採点をはじめた。
その時、翠星石と蒼星石が職員室へ入ってきた。
翠「真紅先生、まだ採点終わってないですか。いっつも読書ばかりして仕事を後回しにするからです」
真「・・・そう言うあなたはどうなの?翠星石先生?」

翠「翠星石は昨日のうちに終わったです!どっかの誰かさんとは大違いですぅ!」
翠星石はどんと胸を叩き、胸を張った。
蒼「半分以上はボクが手伝ったんだけどね…」
後ろから蒼星石が静かにつっこむ。
真「そうだと思ったわ。翠星石先生、蒼星石先生に頼りすぎるのは良くないわよ…」
銀「またぁ?蒼星石先生、可哀想ねぇ」
真紅たちは翠星石にまたかよという視線を、蒼星石に可哀想にという視線を送る。
翠「そそ、蒼星石先生!?そう言うことは言わなくていいです!!」
翠星石が蒼星石に掴みかかった。
蒼「ご、ごめんよ翠星石先生…。く、苦しい…!」
銀「ふふ、二人とも本当に仲が良いのねぇ。羨ましい、ねぇ真紅先生?」
水銀燈が真紅に視線を投げかけたが、真紅はそれを無視した。
そんな彼女らに、金糸雀が採点済みの答案の束を突き出した。
金「採点のしやすいテストを作ったカナはやっぱり優秀教師かしらー?おほほほほ!!」
しかし誰一人としてそれに反応するものはいなかった。
金「す、少しは何か言って欲しいかしら!みんな酷いかしらー!」
銀「金糸雀先生のテスト、簡単すぎるって私のクラスでは評判よぉ」
金「え・・・?」
翠「そりゃ採点もしやすいはずです。まったくなにを威張ってやがるです!」
金「え~!?そんなぁ!そんなはずはないかしら・・・」
金糸雀は力なく崩れ落ちた。
蒼「そ、そうだ!今夜はみんなで食事に行きませんか?ボクいいお店見つけたんです」
ようやく翠星石から解放された蒼星石は、この少し気まずい雰囲気を打破するように提案した。
翠「行くです!また美味しい店を見つけたですか。流石は蒼星石先生ですぅ」
雛「ヒナも行くー!美味しいご飯を食べたいのー!」
銀「良いわねぇ。私も行くわぁ」
金「か、カナも行くかしらー!」
真「良い提案ね。私も一緒させてもらわ」
真紅は採点途中の答案をファイルにしまった。

翠「真紅先生、またそうやって仕事を後回しにするですか?」
真「べ、別に良いじゃないの…!たまには息抜きも必要よ!」
雛「真紅先生は食いしん坊さんなのー」
真「あ、あなたにだけは言われたくないわ!!」
真紅が叫び声に近い反論をする。
次々と賛同の声が挙がる中、薔薇水晶はなかなかその中に入ることができないでいた。
薔薇(私も…行きたい、でも…)
その時、副担任である水銀燈が近づいてきた。
銀「薔薇水晶先生も、行くでしょう?」
薔薇「あ・・・私は・・・」
銀「行きましょうよぉ、私、一度も先生とお食事したことないしぃ」
薔薇「え・・・私、行っても良いんですか・・・」
銀「当たり前じゃなぁい!ね、先生行きましょう?」
水銀燈は後ろから薔薇水晶をぎゅっと抱きしめた。
薔薇「・・・はい」
薔薇水晶の顔に笑みが浮かんだ。瞳は、微かに潤んでいた。
蒼「それじゃあ決まりだね。今日は教師みんなで食べましょう!」

その数十分後、職員室に梅岡が入ってきた。
梅「みなさん!今日はみんなでご飯でも・・・」
しかし、その時既に職員室はもぬけの殻だった。
梅「あれ・・・?みんな、どこかへ行ったのかな…」
梅岡を除く職員は、全て食事会へ出かけていた。
梅「さぁて、今日も戸締りをして帰るかな…。ははは・・・」

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