ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 有栖ゲーム

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有栖学園某所
「フッフッフッフッフ・・・ついに完成だ・・・」
暗い部屋の中で笑い声をあげるローゼン。
そのローゼンに近づく一つの影。「校長、連れてまいりました」
「うぅ・・・離してなのー!!」「かしらー!!」
「ご苦労、明日の朝、作戦を決行する」
翌日、有栖学園の校門に人だかりができていた。
出勤してきた蒼星石、翠星石、真紅、水銀燈、ラプラスは驚いた。
そこにあったのは、有栖学園ではなく、まるで砦のような建物だった。
突如ローゼンの声が聞こえてくる、どうやら放送室はまだ存在しているようだ。
「おはよう、教師諸君、私が誰だかわかるかね?」
わからないはずがない、顔だけが良くて頭が悪くて妙な行動ばかりするローゼンだ。
「新しいゲームを思いついたのでね、是非君達に参加してもらいたいのだ
 それでは、また10分後、詳細を話したいと思う」
そう言って放送はブツッ、っと切れてしまう。
「とりあえずこんな状況じゃ授業は出来ないね・・・皆、今日は臨時休校だよ」
そう言って生徒達に課題だけを渡し、生徒達を帰らせる蒼星石。
「あの馬鹿校長、また面倒くせぇ事しやがったですぅ」一人悪態をつく翠星石。
「とりあえず、紅茶を淹れてきて頂戴」
帰ろうとする生徒を一人捕まえ紅茶を淹れさせる真紅。
「もぉ・・・一体なんなのぉ?帰ろうかしらぁ・・・」
ヤクルトを飲みながら帰ろうとする水銀燈。
「あの馬鹿校長・・・教育委員会が・・・」
愚痴をこぼしながら、PTAなどに連絡をいれるラプラス。
10分後、再びローゼンからの放送が聞こえてくる。
「ローゼンだ、君達と私達とでサバイバルゲームをしたいのだ
 君達が全員負けを認めたら君達の負け、私が捕まれば私の負けだ」
私達という言葉に、その場にいた教師陣は少し驚く。
「さて・・・ではゲームを始めよう、有栖ゲームを!!」
こうして、長い一日が幕を開いた。

「さて、どうしたもんかな」
最初に口を開いたのは蒼星石だった。
蒼星石のもとに集まる教師達、だが、ラプラスだけは一人校内へと侵入していく。
「あ、危ないですよ、何があるかわかりませんし」
「私が止めなくてはならないのです、全ての始末をつけるのは教頭であるこの私が・・・」
蒼星石の忠告も聞かず、どんどん進んでいくラプラス。
突如ラプラスの前に数人の生徒が現れる。
「貴方を拘束させていただきます」
生徒達はそう告げると、ラプラスを羽交い絞めにし、そのままどこかへ連れ去ってしまった。
それを見ていた他の教師陣はとりあえず見なかったことにして、作戦を立て始める。
「おそらくさっきの生徒は雪華綺晶の部下だと思うんだ」
「まぁ、そう考えるのが妥当ですぅ、あんなに強い生徒達は雪華綺晶の部下以外に考えられないですぅ」
「だけどもしあれが雪華綺晶の部下って事は・・・」
「雪華綺晶は校長サイドと思ってもいいわねぇ・・・」
有栖学園最強と言われる雪華綺晶、それが校長の仲間なのだ。
雪華綺晶の最も恐ろしいところ、それは本人もさることながら命令に絶対に背かない生徒達の存在である。
ここにいる4人だけで勝てるだろうか、生徒達に怪我させることなく倒せるだろうか、蒼星石は一人そんな事を考えていた。
「思ったんだけどぉ・・・雛苺と金糸雀は何処にいるのかしらぁ?
薔薇水晶はおそらく雪華綺晶といると思うけどねぇ・・・」
「そう言えばそうなのだわ、あの二人は一体何処?」
水銀燈と真紅がそんな事を言ってる間に蒼星石はいつの間にか校内へ侵入していた。
「ちょ、ちょっと待つですぅ!翠星石も一緒に行くですぅ!」
「そうだね・・・一緒にいた方が守りやすいし、そっちの方がいいかもね」
そんな事を言いながら校内へ消えていく二人、その姿を見つめるだけの真紅と水銀燈。
「ちょっとぉ・・・私達も行きましょうよぉ」
「そうね、まぁ私の足だけは引っ張らないで欲しいのだわ」
そっちこそ、と水銀燈は笑いながら返す、そして二人も校内へと消えていく。

「随分変わっちゃってるわねぇ」
「ええ、早く校長を見つけてなんとかさせるのだわ」
校内の様子は普段とまったく違うものになっていた。
昨日までは普通の校内だったのに、一晩でここまでするローゼンとは一体何を考えているのだろう。
中庭に出てみると、そこには見慣れた二人の女性が立っていた。
「雛苺に金糸雀じゃなぁい、何してるのよぉ?」
「水銀燈、真紅、ごめんなさいなのー!!」
突然雛苺がバズーカのようなものを取り出す。
そしてこちらに向けて、引き金を引く。すると、苺大福が水銀燈に向けて飛んでいく。
それをギリギリでかわす水銀燈。
「ちょっとぉ・・・食べ物は粗末にしちゃダメじゃないのぉ」
「大丈夫なの、苺大福の形のとりもちなのー!」
一方、真紅と金糸雀は・・・。
「真紅、カナ達は貴方達の敵になってしまったのかしらー!」
「何を考えてるの?馬鹿なことはやめなさい」
金糸雀はポケットから丸い玉を出し、それを真紅に投げつける。
真紅はそれを避けきれず、当たってしまう。
「動けないわ・・・これはなんなの?」
「カナ特製トリモチ玉かしらー!後はこの睡眠薬を飲ませればカナの勝ちかしらー!」
真紅は自分の不甲斐なさに腹が立つ、相手が金糸雀だからといって油断していたのだ。
「やっぱりカナの頭脳と雪華綺晶の兵器のコンビは最強かしらー?」
自画自賛しながら金糸雀が真紅へと近づいてくる。
自分はリタイアする事になってしまうのだろうか、真紅がそんな事を考えていた、その時。
「ご、ごめんなさいなのー!!」
「な、何をするのかしらー!!あんなに撃つ方向には気をつけろって言ったかしらー!」
「やったわぁ、成功よぉ・・・それにしても真紅ぅ、貴方の今の姿笑えるわぁ」

真紅の目の前にはトリモチで動けなくなってしまった金糸雀がいる。
そして金糸雀のポケットをさぐる水銀燈もいた。
「う、うるさいのだわ、早く助けるのだわ」
「そのトリモチは3時間経たないと絶対に取れないのかしらー!!」
自分もそのトリモチに動きを封じられているのに自慢げに言う金糸雀。
それを聞いてクスリと笑う水銀燈。
「残念ねぇ、真紅ぅ?」
「別に、どうだっていいのだわ」
そんな事を言いながら真紅の顔はとても残念そうだ。
「さっきから・・・ヒナの存在を忘れないでほしいのー!!」
トリモチバズーカを連発する雛苺、だが、水銀燈には一発も当たらない。
何故なら水銀燈と雛苺の間には金糸雀という壁が存在しているから。
「あ、あれ・・・弾切れなの・・・」
「さよぉならぁ、雛苺ぉ」
そう言って水銀燈は金糸雀から奪っておいたトリモチ玉を雛苺にぶつけた。
「こっちはなんとか片付いたけどぉ・・・あの二人は大丈夫かしらぁ?
 こっちがこの二人って事はあの二人はきっとぉ・・・」

「4階まで全部見たけど、誰もいないって事は・・・体育館かな?」
「蒼星石、やっぱりリタイアした方がいいですぅ、危険ですぅ」
「ダメだよ、ここでリタイアしたら僕達はあの校長に屈した事になる
 そんな事をしたら、あの校長はどんどん好き放題して、生徒達に迷惑がかかる、もちろん僕達にもね」
「うぅ・・・蒼星石は優しいから心配なんですぅ!」
そんな事を話してるうちに体育館の前まで到着してしまった。
蒼星石が慎重に扉を開ける。
少しずつ中に入ると、体育館の真ん中に雪華綺晶と直属の部下が5人いた。
「へぇ・・・結構な歓迎だね」
「こうでもしないと貴方は倒せない・・・行け」
5人の部下が一斉に蒼星石に攻撃を仕掛ける。
「大切なのはイメージすること・・・僕は・・・生徒達を・・・翠星石を守りたい!」
「まずい・・・」
雪華綺晶がそう呟いた次の瞬間、5人の直属の部下が全員壁に叩きつけられ気を失う。
「やるわね」
「雪華綺晶のおかげさ、2回目だけあって手加減するのも楽だよ」
翠星石には何が起こってるのかさっぱりだった。
5人の生徒が蒼星石に攻撃を仕掛け、次に目に入ったのは気を失っている5人の生徒。
そういえば過去にも一度同じような事があった、あの時はローゼンから部費をもらうために。
「これが・・・覚醒ってやつですかぁ・・・」

翠星石は少し悔しかった、自分は守ってもらうだけなのか、自分にできることはないのか・・・。
「私の射撃を避けるなんて・・・信じられない」
「それ、トリモチ弾だよね?今の僕は実弾でもないと止められないんじゃないかな?」
蒼星石の言葉は言い過ぎではなかった。
実際、人間の身体能力を超えているのではないかと思うほどの動きをする。
だが、雪華綺晶はその動きと同等の動きをする。
このままではいつまで経っても勝負はつかない、翠星石はとある事を思いつく。
「翠星石が馬鹿校長を捕まえてやるですぅ・・・」
そして、そのまま翠星石は体育館の地下室へと向かった。
「ねぇ、さっきから思ったんだけどさ、手加減してるよね」
「何を・・・そんな事、するはずない」
「僕にはわかるよ、雪華綺晶の一撃一撃から迷いが感じられる
 雪華綺晶の苦しみがわかるんだ」
格闘技は極めると、相手の考え方がわかるらしい、そんなものなのだろうか。
「もしかして・・・薔薇水晶は・・・」
「ここは戦場、そんな事考えてたら敵を倒せない」
雪華綺晶はそう言ったが、薔薇水晶の名前が出てきた瞬間動きがかなり鈍ったのを蒼星石は見逃さなかった。
だが、蒼星石はそんな隙をついて攻撃することはしなかった、まるで人質を取ってるような気分に襲われたからだ。

一方その頃、水銀燈も体育館についていた。
「調べてないのはここだけねぇ・・・」
体育館の扉を何も気にすることなく普通に開ける。
「あらぁ?龍と虎が戦ってるわぁ・・・」
ちなみに雪華綺晶が虎で蒼星石が龍である。
水銀燈は邪魔をしないようにそのまま体育館の地下室へと向かった。
そして、地下室の前には翠星石が立っていた。
「あらぁ、翠星石じゃなぁい、何してるのぉ?」
「水銀燈ですかぁ・・・真紅はどうしたですぅ?」
「やられたわぁ・・・」
「そんなぁ・・・グスッ・・・真紅・・・」
「ちょ、ちょっと何泣いてるのよぉ・・・死んだわけじゃないでしょぉ?」
翠星石は何故か涙を流してしまった。
普段、仲の良い皆が戦っている、それを考えるだけで胸が締め付けられる思いだ。
「おしゃべりはそこまでにしていただけませんかね?」
突如地下室の扉が開き、奥からラプラスが出てくる。
「おめぇ、無事だったですかぁ!?」
「そうよぉ、心配したのよぉ?」
実際は二人とも心配はしていなかった。
ラプラスが拘束された時も五月蝿いやつがいなくなった程度にしか思っていなかった。

「心配にはおよびません、私はすでに校長サイドの人間ですので」
「おめぇ、人間じゃねぇですぅ!あ、違・・・校長サイドってどういう事ですかぁ!?」
「私は校長と契約をしたのですよ、このゲーム、もしも校長チームが勝った場合、私はこの学園の校長になるのです」
「ちょっとぉ・・・兎が校長なんてぇ・・・じゃなかったわぁ、裏切るって事はぁ・・・貴方を倒さないとダメなのねぇ?」
「お前等・・・人が下手に出てやってるのに・・・兎、兎うるせぇんだよ!!」
有栖学園一の暴言吐き翠星石と学園一の魔性の女水銀燈のついついこぼれてしまう本音によりラプラスは完全に切れてしまった。
「さぁて・・・翠星石ぃ?邪魔しないでねぇ?」
「おめぇこそ邪魔するなですよぅ?」
一方その頃・・・
「そろそろ疲れが見えてきたんじゃない?」
「侮らないで、私は20㌔のリュックを背負ってフルマラソンを走れるぐらいの体力がある
 ただの教師しかやってこなかった貴方とは体の作りが違う」
「僕だって、伊達に大型バイクに乗ってないよ」
一瞬の隙を突き、雪華綺晶の持っているトリモチ弾入りの銃を奪う。
「油断した・・・!」
「使い方はよくわかんないけど・・・これでいいよね」
そう言って引き金を引く蒼星石。
「ごめん・・・薔薇水晶・・・」
トリモチにより、壁にはりつけられる雪華綺晶。
「薔薇水晶のことは僕に任せて・・・必ず助けるから」
そう言って蒼星石は地下室へと向かった。
「ごめんなさい・・・ありがとう・・・」
その言葉は蒼星石の耳には届く事はなかった。

「全然当たらないわぁ・・・兎だけあってなかなか素早いわねぇ・・・」
「うぅ・・・兎のくせに・・・ですぅ・・・」
「普段大口を叩いておいて・・・その程度なのですか?そろそろ終わらせてあげます」
そう言ってラプラスが一歩前に踏み出す。
グチョっという音とともにラプラスの足がトリモチだらけになる。
「やったわぁ・・・翠星石の下手な演技のせいでバレないかどうかヒヤヒヤしたわぁ」
「何言ってるですかぁ!おめぇの方が下手だったですぅ!」
「私ははめられたのですね・・・」
「そんな事ないわよぉ?結構やばかったんだからぁ」
そう言って身動きの取れないラプラスにトリモチ玉を投げつける水銀燈と翠星石。
少し遅れて蒼星石が来る。
「あれ?このトリモチの塊はなんだい?」
「裏切り者の末路よぉ」「ですぅ」
そして、3人は地下室の扉を開き、奥へと歩いていった。
「どうやら、私の負けのようだ」
「ええ、早く学園を元通りにしてください」
「薔薇水晶も離すですぅー!!」
「ついでに辞職してくれるとありがたいわぁ・・・」
奥には椅子に座ったローゼンと優雅にお茶を楽しむ薔薇水晶の姿があった。
3人は少し驚いたが、薔薇水晶は何もされていなかったので安心した。
その後、ローゼンとラプラスは2ヶ月間のボランティア活動を命じられた。
ちなみにローゼンは3ヶ月間の発言権も奪われてしまった。
「やっぱり、平和が一番だよね」
「翠星石も平和は大好きですぅ」
「あれだけ騒いだんだし、暫くは何もないのが良いわぁ」
「さて・・・今日も紅茶を淹れて頂戴」
こうして、有栖ゲームは終わりを告げる。
しかし、また何かが起こるかもしれない、この学園にローゼンがいる限り。