ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki

球技大会~一回戦第二試合C雛苺vsB薔薇水晶~-バスケ-

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匿名ユーザー

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雛「えへへー、薔薇水晶のクラスなら楽勝なのよー」
薔「わ、私のクラスの子達だって・・・」
と第2回戦目が始まろうとしてる中、雛苺が余裕のムードに浸っている。
が、それとは対照的に彼女のクラスは少しドンヨリとしている。それもそのはずで
夏休みの練習時、雛苺の絶望的なまでの球技の下手さ加減を散々と見せ付けられたからだ。
野球はノックやフライなどは取れない、投球もキャッチャーまで届かず、
バットも金属なら兎も角、木製さえへっぴり腰で球を恐がるという始末。
他のスポーツも言わずもがな。ああ、100万円の夢が・・・と生徒達は落ち込んでいるわけである。
雛「みんなー、どうしたのー?100万円目指してがんばるのよー!!」
あなたは一体どうしてそう自信満々なんですか?と生徒は思った。

薔「皆・・・ああまで言われて・・・いい?容赦しないで・・・。徹底的に・・・やるのよ!!」
一方の薔薇水晶組。流石に普段大人しい薔薇水晶もさっきまでの台詞を受けて目が血走っている。
クラス内も一種のスクールウォーズ状態。熱気が凄まじい。
薔「それじゃ・・・私達の種目は・・・ええと・・・バスケット?じゃあ、皆体育館に・・・」
移動と言っても誰も動こうとしなかった。興奮しきったクラス中が薔薇水晶を見つめる。
?顔の薔薇水晶。その中から学級委員の田中が代表するかのように述べる。
田中「先生・・・いや監督。ええと・・・あの最後に何かもう一言お願いできますか?」
初戦だが、100万円のため負けれない試合。何か元気付ける一言を言って欲しいのだろう。
薔「うん・・・、君達は強い・・・。頑張ろうね・・・。」
オオーと歓声が響き渡る。意気揚々と体育館に向かう薔薇水晶組。

私立有栖学園体育館。名門校だけであり、やはり無駄に・・・いや立派な体育館である。
ちなみにこの試合に使われるのはバスケ部専用の体育館であり、一般生徒用とは別に区別されている。
こんなお遊びで使うなんて・・・と部員からは反発があったが、
校長の専用の施設でやった方が雰囲気があっていいじゃん?との理由で選ばれている。
審判「それでは両者整列してください。」
両チームが整列し、お互いに礼をする。
雛「ヒナ達は絶対に負けないんだからー!!」
薔「それはこっちの台詞・・・。」
審判「それでは試合を開始します。」
ピーと笛が鳴り、ジャンプボールとなる。両チームとも背の高い生徒を起用したが
最初は薔薇水晶のチームに分があったようだ。叩かれたボールを薔薇水晶組の志村が受け取る。
志村「よし、後藤っ!!」
後藤「おおっと・・・、がら空きじゃないか。」
パスを受け取った後藤が、がら空きの雛苺陣営にそのままラン&ガンで速攻をかける。
雛苺の組はしまったと思ったが、そこに・・・
雛「ここは通さないのよー!!」
雛苺が塞がる。が、いかんせん背が低いので
後藤「あらよっと・・・」
あっさり頭上をボールが通り抜け、華麗なレイアップシュートを決められる。
2-0。最初のアドバンテージは薔薇水晶の組が握ることになる。
雛「うう・・・抜かれちゃったのよー・・・」
生徒は雛苺の不器用さを心配していたが、いつのまにか戻っているこの運動神経を見て少しは安心した。
野川「先生・・・いやまだまだですから・・・」
雛「うん・・・それじゃヒナがパスを出すの・・・」
だがその後、そこから第2クォーターまで押される雛苺組。多少の点は確保するものの、
圧倒的なまでに大差を付けられる。32-18。

ハーフタイム。
雛「はぁ・・・はぁ・・・、やっぱりヒナ達には100万円は無理なのよー・・・」
沢城「な、何言ってるんですか?!あの最初の余裕はどこ行ったんですか?」
雛「うう・・、でもでもー」
野川「そうですよ。先生だって何回か惜しいところはあるんだし・・・。まさか薔薇水晶先生とリバウンド合戦をああまで・・・」
ここまで言ってハッとなる。他の球技で見せた不器用さはどうしたのか?道具さえ用いない球技なら雛苺先生も結構・・・
と野川は思った。初戦がバスケで助かった・・・、そしてある名案を思いつく。
野川「そうですよ、薔薇水晶先生とああまでやれるんです・・・。先生、ボールを苺大福だと思ってください。
   いいですか?・・・この球を先生の大好きなうにゅーだと思うんです!!」
彼は自分でもおかしなことを言ってる自覚はあったが、反撃のため雛苺の運動神経を活発化させようと賭けに出た。
雛「え?うにゅー?でも・・・うん。・・・これはうにゅー・・・うにゅー・・・うにゅー・・・」
とボールを見つめながら自己催眠をかける雛苺。賭けが裏目に出ないかと心配になる生徒達。
一方で薔薇水晶陣営。
薔「いい?・・・他は兎も角・・・雛苺先生は・・・大したことはないわ・・・。
  マーク・・・雛苺先生を外して・・・他の人達の分に・・・回して・・・」
雛苺はたしかに互角といわないまでも、それなりの活躍を見せる。が、直接な得点源には繋がってない。
このまま得点を保持し逃げ切る作戦に出るのだろう。姉同様、したたかな妹である。

第3クォーター。ジャンプボールはまたも薔薇水晶の方に分があった。
パスワークを駆使し、速攻で雛苺達のディフェンス陣を擦り抜け、シュートを放つ。
が、狙いが甘かったのかリングから球が零れ落ちる。
薔「くっ・・・リバウンド・・・」
雛「ちゃ、チャンスなのー!!」
その時、雛苺の脳裏にハーフタイムでの出来事が過ぎる。
雛「あれはうにゅー・・・うにゅーったら、うにゅー・・・なのー!!」
颯爽とリバウンドに向かう薔薇水晶の手が、ボールに届かんとしてるまさにその時
物凄い跳躍力で向かってきた雛苺の手によって邪魔される。
雛「うにゅーは・・・誰にも・・・渡さないんだからー!!」
薔「う、嘘?!そ、そんな・・・」
さっきまでの雛苺とは何かが違う。驚きと同時に不安が掻きたてられる。
ドンと着地し、球を掲げながら
雛「速攻・・・なのー!!」
と豪快に投げれる訳もないので、近場の生徒にパスするだけだが。
それでも雛苺のクラスから見れば勲章物の活躍である。
野川「よしっ!!」
パスを受け取った野川が速攻をかけるが、すばやい反応を見せた薔薇水晶陣営にそれを阻まれる。

志村「悪いけど・・・100万円の為なんでねー。」
後藤「行かせないよん。」
薔薇水晶の作戦通り、雛苺のマークを外し、二人がかりで速攻を潰しにかかる。
普通一人に二人のディフェンスは付かないが。野川がふと後ろを見ると、雛苺がフリーになっているのが見えた。
雛苺を得点源とは見なされてないことを見抜き、またも一種の賭けにでる。
野川「先生っ!!」
後ろの雛苺にパスを回す。ゴールポストからはそう離れてはいないが雛苺の腕力にとっては凄まじい距離に見える。
雛「え?え?ど、どうすればいいのー?!」
いきなりパスを回され、うろたえる雛苺。薔薇水晶達はフリーになった雛苺にボールが回ったことに多少は驚いたが
別段、今までの活躍から攻撃には転じはしまいと鷹をくくっていた。
野川「シュートですよ、シュート!!」
雛「え?でもー・・・」
薔「まずい・・・誰か・・・カヴァーに・・・」
雛苺のシュートなぞ入るわけがないと思っていたが、もしということもある。
念のため、カヴァーの指示を出す薔薇水晶。
野川「いいから!!これで入れたらうにゅー買ってあげるから!!」
後藤「させるかよっ!!」
生徒が教師を物で釣るのはどうなのか・・・それはともかく後藤のカヴァーは間に合わず
雛「え?!ホント?!・・・それじゃー・・・えぃ!!」
と雛苺のシュートが放たれる。うにゅー効果かどうか知らないがボールがリングの淵をクルクルと回り、吸い込まれていく。
雛「は、入っちゃったのー・・・」
雛苺組「「よっしゃぁー!!」」
薔「あの人も有栖学園で何年間も頑張ってきたんだ・・・侮ってはいけなかった・・・」
その後、怒涛の猛追を見せる雛苺達。2点リードで第4クォーターを迎えることになる。

インターヴァル。
薔「もう・・・100万円なんて・・・関係ない・・・。いい?勝手も負けても・・・いい試合に・・・しましょう。
  だから・・・皆・・・悔いの残らないよう・・・全力で・・・戦うのよ?」
後藤「勝っても負けても?冗談じゃない!!」
志村「そうですよ、先生。たかだか2点上回れただけです・・・。すぐに巻き返しますよ。
   ・・・で、100万円頂くんです。俺達が・・・。」
そうだそうだと回りの選手も言ってくる。薔薇水晶は今、凄い幸せを感じている。

雛「皆、凄いのー。100万円目指して練習してきた甲斐があったのー。うにゅーが食べ放題・・・」
100万円あったら、うにゅーが食べ放題。それだけを目指して練習してきたんだろう。
勝ちを確信して、涎が垂れている。
野川「ちょ、先生・・・。よだれよだれ・・・」
とティッシュを差し出す野川。ハッとなりいそいそと涎を拭く雛苺。
沢城「それじゃ・・・最後の景気付けに・・・あれやりましょうよ。」
と沢城がカバンの中から何かを取り出し、見せてくる。それは漫画。
バスケット漫画で、円陣を組みながら何かを叫んでるシーンを開きながら
沢城「これ、一度やってみたかったんすよねー」
雛「うん、賛成ー。じゃあ、皆で円陣を組むのよー!!」
円陣を組む雛苺達。下を向きながら
雛「それじゃ・・・ヒナ達はー、強い!!」
全員「「強い!!」」
雛「うにゅーは美味しいの!!」
全員「「美味しい!!・・・・え?」」
かくして第4クォーターの始まりである。

ジャンプボール。最初は雛苺達に軍配が上がったようだ。
速攻をかけ、何とか2点をもぎ取ることに成功。その後、押しつ押されつの展開が続く。
両者同点である。残りタイムはあと少し。ここで入れた方の勝ちという場面。
雛「(ヒナ・・・薔薇水晶先生みたいな身長も素質もないの・・・。
   ヒナには一生かかっても薔薇水晶先生みたいな教師にはなれないのー・・・
   でも、今だけは絶対に負けたくないのー!!)」
雛苺にボールが渡り、一気に攻撃を仕掛けてきた。
後藤「しまったっ!!薔薇水晶先生!!」
薔「(私は・・・誰?私は・・・誰なの?・・・言ってみて・・・)」
疲れているのか静かに雛苺を見つめる薔薇水晶。ゴール真下にいる薔薇水晶がディフェンスへと動作を移行する。
薔「(そう・・・私は・・・薔薇水晶・・・。諦めの・・・悪い・・・女・・・)」
雛苺がトンと踏み切りジャンプシュートを放とうとする。
薔「皆の為にも・・・えぃ!!」
精一杯のジャンプでブロックを仕掛ける。たしかに雛苺にはフェイントを仕掛ける技術も余裕もない。
雛苺は普通にシュートを放とうとしていた。このままでは薔薇水晶に阻まれる。
しかし、時としてスポーツには神様の悪戯というのも存在する
雛「あ・・・しまったのー!!靴が滑ってー・・・」
汗か何かに足を取られ、足を滑らす雛苺。ジャンプへと動作を移行していた途中で滑ってしまったのだが
薔「よ、よかった・・・まだ、私達にも・・・え?」
思わぬアクシデントに安堵する薔薇水晶。だが、まだ雛苺は諦めていない。
沢城「先生ー!!打てー!!」
雛「うっ!!!」
足を滑らせたお陰で、後ろに倒れるようにしてシュートが放たれる。
フェイダウェイジャンプシュートという奴である。角度を付けてシュートをブロックやチェックされないようにするための技術だが・・・
無論、そんなことは雛苺は知らない。偶然が生んだ産物である。
薔「そ、そんな・・・」
ボールがリングへと吸い込まれると同時に、笛がなる。試合終了。
50-52。薔薇水晶達の負けであった。

試合終了の際の整列の後。薔薇水晶達のクラスは各々、悔しがったり泣いてる生徒がいる。
引き上げる際に生徒達の肩や頭をポンと叩きながら一言づつ激励する薔薇水晶。
薔「敗因は・・・この私・・・。皆は最高の・・・プレイを・・・してくれました・・・。」
薔薇水晶の言葉を受けて、更に泣き出す生徒もいる。
薔「だから・・・100万円はなくなっちゃったけど・・・ラーメン・・・食べに行こっか・・・。
  皆の分は・・・私が持つから・・・平気だよ?」
100万円の為にここまでやってくれた生徒に対して、これぐらいだが何かしてやろうと薔薇水晶は考えた。
泣き止まない生徒・・・そこに雛苺がやってくる。
雛「あのね・・・最初・・・酷いこと言っちゃたから・・・。その・・・ごめんなさいなのー・・・。
  皆、とっても強かったのよー?」
薔「そう・・・ありがとう・・・。雛苺先生たちも次の試合頑張ってくださいね・・・」
雛「ありがとうなのー!!それじゃ、皆待たせてるから・・・」
薔「うん・・・」
ばいばいなのーと雛苺が去っていった。
薔「それじゃ・・・近場だけど・・・○○亭で・・・いいよね?」
全員一致で、ラーメン屋へと向かう薔薇水晶達。
雛苺達も休憩しようと教室へと引き上げていく。

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