ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 蒼星石と恐怖の家路

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  蒼「すっかり遅くなっちゃったなあ」
   蒼星石は自分のバイクが置いてある駐輪場に向かいながらそう呟いた。
   今日はテストの丸付けが長引いてしまい、なかなか帰れなかった。
  蒼「はやく帰らなくっちゃ」
   そういって愛車のハーレーにまたがる蒼星石。すると…
   ガラガラッ
  蒼「うわっ!?な、何!?」
   蒼星石は身を竦める。蒼星石がおそるおそる後ろを振り向くと、
   そこには定番のバケツが転がっていた。
  蒼「な、何だバケツの音か…」
   そう強がってみたものの、蒼星石の心臓は今にも破裂しそうだった。
  蒼「は、は、はやくか、か、帰らなくっちゃ…」
   そういった蒼星石、完全に歯の根が合っていない。
   バイクを急発進させ家路に向かう蒼星石。
   しかし、これは恐怖の家路の始まりだった。


   ドルルルルルル…
   帰り道を急ぐ蒼星石。その心中はとんでもないことになっていた。
  蒼(だ、大丈夫。ゆ、幽霊なんてでる訳ない。でる訳ないんだ。
    そ、そうだ、こういうときは何か別のことを考えよう。)
   そう思い何を考えるか考える蒼星石。
  蒼(今日印象に残っていること…そうだS君との会話だ!)
   いつもはあまりしゃべらないSと今日はひょんなことから会話をしたので
   強く印象に残っていた。しかし、それがマズかった。
  蒼(S君とは将来の話をしたんだっけ。S君の夢は親の後を継ぐことだったよね。
    S君のお父さんは確か………!!!)
   蒼星石の顔が一気に青ざめる。
   Sの父親の職業、それは霊能力者だった。
   Sの家系は代々霊感が強く、Sも例外ではなかった。
   なのでSは霊を引き付けやすく、その時も2つくらいの霊がいたそうだ。
   蒼星石はその場から逃げたしたかったが、Sの真剣な表情を見て、
   そうはできなかった。
   Sの去り際の台詞、「先生にも霊が憑いちゃうかもよ」という言葉を思い出し
   激しく自己嫌悪に駆られる蒼星石。
  蒼(何で思い出しちゃったかなー…)
   どうか霊が憑いていませんようにと願う蒼星石。
   そして恐怖の家路は山場を迎える… 

   蒼星石は今日1番の恐怖を感じていた。
   その道は海に面している海岸線の道で、昼間は大層美しいところだ。昼間は、だが。
   夜は街灯も少なく、まわりに建物もない。
   さらに、そこには海難事故にあった人の霊が出るという噂まである。
   蒼星石としては避けたい道だったが、家に帰るにはここを通るしかない。
   いつもの時間なら車も走っていて多少は明るいのだが、こんな時間に
   ここを走っている車などない。
  蒼(まずいなぁー、こんなに暗いなんて…)
   自分の思っていた以上に暗く、非常に不気味なその道は
   蒼星石の恐怖感を一層駆り立てた。
   問題の道を走る蒼星石。ふと気づくと変な音がした。
   …ババババババババ
  蒼(えっ!?な、何の音!?)
   ババババババババ!
   その音はだんだんと近づいてくる。
  蒼(聞こえない!!ボクには何にも聞こえない!!)
   そうやってごまかそうとする蒼星石。
   ドスンッ
   すると、自分のすぐ後ろで音がした。
  蒼(!!!!!!!)
   蒼星石は心臓が飛び出そうだった。おそるおそる後ろをチラッと見る蒼星石。
   そこには白い服を着た髪の長い女性の姿があった。
  蒼「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
   あまりの恐怖にスロットルを全開にする蒼星石。
   2kmぐらい走っただろうか。スピードを落とし、後ろを見る蒼星石。
   そこには何の姿もなかった。ふぅーと息を吐き前を向く蒼星石。
   すると…

   目の前にはあの白い女性がいた。
  蒼「うわぁぁぁぁぁ!!!」
   再び大声を出し、急ブレーキをかける蒼星石。
  蒼「亜wsくぁwせdrftgyふじこl!??!」
   恐怖で口が回らなかった。
  ?「………き」
   その女性が何か言っている。
  蒼「ど、ど、ど、どうか、と、と、とり憑くのだ、だ、だけは…」
   必死に懇願する蒼星石。
  ?「…石先生」
  蒼「は、はいっっ!なんでもじまずがらぁ」
   瞳から涙があふれる蒼星石。普段の蒼星石からは想像もできない姿だ。
  ?「蒼星石先生!私です!」
  蒼「へ?」
   そういわれてその人物をまじまじと見る。
   そこにいたのは同僚の雪華綺晶だった。
  蒼「雪華綺晶先生、ズズッ、なんでこんなところに?」
   鼻水をすすりながら蒼星石が尋ねる。
  雪「…降下訓練をしようとしていたらちょうどあなたがいたんです。
    それでバイクの後ろに…」
   それを聞いて不思議なことに蒼星石は怒る気にはならなかった。
   幽霊でなかったことのうれしさの方が大きかったのだろう。
  蒼「雪華綺晶先生!ありがとうございます!」
   いきなりお礼を言われて戸惑う雪華綺晶。
   そんな雪華綺晶にかまうことなくバイクにまたがる蒼星石。
  蒼「それでは、また明日!」
   そういって颯爽と去っていく蒼星石。雪華綺晶の頭の上には
   ?マークが4つほど出ていた。

   雪華綺晶と別れた後、夜道を飛ばす蒼星石。
   一山超えたのだろうか、その表情はいつもの蒼星石だった。
  蒼「いやー幽霊いなくてよかったなあ」
   そんなことを言っているとふと後ろにまた気配がした。
   雪華綺晶先生がまた来たのかなと思い声をかける蒼星石。
  蒼「またですかー、雪華綺晶先生」
  ?「・・・・・・・」
   しかし、返答はなかった。
  蒼「?」
   少し怪訝に思った蒼星石だが、1人で帰るよりはいいだろうと思い、
   そのまま話しかけ続けた。そーこーしているうちに家に着いた。
  蒼「雪華綺晶先生、今日は泊まっていきませんか?」
   と、バイクを降り、後ろを振り向きながらそう声をかける。
   しかし、後ろには誰もいなかった。
  蒼「途中で降りちゃったのかなぁ」
   普通の人ならありえない選択肢が雪華綺晶の場合にはあった。
  蒼「まぁいいか♪」
   無事家に着けたことで上機嫌の蒼星石。
   その日はぐっすり眠れたそうだ。



   翌日…

  蒼「おはよーございます」
   いつものように教務室に入ってくる蒼星石。
   雪華綺晶を見つけると声をかける。
  蒼「おはよーございます、雪華綺晶先生。
    あの後なんで何も答えてくれなかったんですか?
    いつの間にか帰っちゃうし」
  雪「…何のことですか?」
  蒼「とぼけないでください。
   1度別れた後、またいらっしゃったじゃないですか」
   雪華綺晶は怪訝そうな顔をする。
  雪「?…あの後はそのまま帰還しましたが」
  蒼「冗談はやめてください」
  雪「…本当です。記録にも残っています」
   雪華綺晶はそういって1枚の紙を取り出す。
   確かにその紙にはしっかりと雪華綺晶の帰還時刻が記されていた。
   雪華綺晶は時間に厳しい。その雪華綺晶が言うからには間違いないのだろう。
  蒼「じゃあ、あれはいったい…」
   そう考えて蒼星石はひとつの結論に辿りついた。
   蒼星石の顔色がみるみる青くなる。
  蒼「ま、まさか…ほ、ほ、ほんも……」
   バタンッ
  雪「蒼星石先生!?大丈夫ですか!?」
   大丈夫ではなかった。蒼星石は結論を言い切る前に倒れてしまった。
   その後3日間、蒼星石はベッドでうなされ、学校どころではなかったそうだ。