ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 水銀燈と女子生徒(百合注意)

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水銀燈「が原因で発病することもあるのよぉ、気をつけてねぇ」
黒板の前で水銀燈が何かを喋っているということは唇の動きでわかる。しかし水銀燈の姿以外がぼやけて見えるほどボーっと眺めていると何を喋っているのかはさっぱりわからない。思考に入らない。ただ水銀燈の姿がとても美しく天使のように見える。
水銀燈「Mさぁん? 聞いてるのぉ?」
こちらの方をみて何か喋っているがまったく思考が働かない。こちらの方を見て喋っている、ここで思考が停止してしまう。誰に何を伝えようとしているということが全く考えられない、ただただ美しい姿に見惚れてしまう。
水銀燈「Mさん!!」
M「は、はい!」
耳元で名前を叫ばれせいで脳内の血液がフル回転を始め、顔を真っ赤にしながら立ち上がり上ずいた声で返事をしてしまった。
水銀燈「……Mさんは放課後に職員室にきなさいねぇ」
M「はい……」
上ずいた声が一気に低く元気の無い声になり、席に座ると水銀燈は黒板に前に戻りチョークを片手に授業を再開し始めた。私は下を向いたまま授業が終わるのとじっと待った。

水銀燈「あなた最近授業中ボーっとしてるわねぇ、病気でも再発したのぉ?」
M「そういうわけじゃないです……」
職員室。呼ばれた通り放課後に職員室に入ると色んな先生方がパソコンを開いたり印刷機で印刷したり他の先生と雑談したりと意外と賑やかだ。
そんな中水銀燈が自分のデスクの椅子に座り、隣で立っている私は先生の表情を伺いながら、この発言は大丈夫だろうか? 怒りはしないだろうか? 色々な不安がMの胸中を彷徨うも、水銀燈の突然の話題に体温が急上昇した。
水銀燈「恋の病かしらねぇ」
M「……え、え!? ち、ちが」
水銀燈「あーやっぱりそうなのねぇ……どの子かしらぁ?」
M「生徒じゃな……あ―――」
水銀燈「それじゃぁ……蒼星石先生かしらねぇ、蒼星石先生は競争率が激しいわよぉ」
自分で掘った墓穴のおかげで恋の病と言うことがばれてしまった。
職員室の自分のデスクの上でノートパソコン開き華麗なタイピングをしている蒼星石のほうをチラチラと見ながらMの様子を伺う水銀燈を見てMは顔を真っ赤にしながら「違います!」と叫ぶと職員室から飛び出して行った。
職員室に居た先生と生徒達は一斉に水銀燈の方を見ると水銀燈は冷や汗を掻きながら急いでMを追いかけた。

逃げた先は屋上、授業が終わり既に放課後の時間帯。太陽が沈みかけ夕日の光が学校から出て行く生徒を照らすも、Mの目には涙が溢れていてただの金色の輝きにしか見えない。
追いかけて着いた先は屋上、目の前には屋上の策越しに寄りかかっている人の背中。
水銀燈「ご、ごめんなさいねぇ、先生しつこったわぁ」
目の前に映っている背中は微動だにしない。
水銀燈「……蒼星石先生がモテモテだから嫉妬しちゃったのかしら、私は女子生徒に人気ないから……」
背中は動かない、しかし時々光に反射する粒が見える。泣いているのだろうか……不安と焦りと後悔を感じながらMの近くへゆっくりと歩いていく。
M「―――私は先生のこと好きですよ」
水銀燈「あ、ありがとう、嬉しいわぁ」
後ろで立ち止まると予想もしなかった台詞に驚きを感じたが、好きという言葉に安心を感じさっきまでの不安が一気に吹き飛び「私も好きよぉ」と笑顔で答えた。
M「そういうことじゃないんです! ……その、あ、愛し」
Mが必死で喋ろうとすると後ろから水銀燈がMを優しく抱きしめた。Mは後ろに振り向き水銀燈の胸の中に心が落ち着くまでじっと顔をうずめていた。
Mは目の端に溜まった涙を指で取り除きながら水銀燈のほうへ顔を上げる。溢れてくる涙を何度も何度も拭いながらも笑顔で口を動かした。
M「告白って……勇気が要りますね」
水銀燈「そうねぇ、その勇気だけ好きってことじゃない?」
優しく私の頭を撫でながら応える水銀燈の表情はとても美しく、私は告白の返事を聞くのも忘れその美しい微笑みを瞳から外さなかった。
水銀燈「……卒業したら、またここで告白して頂戴」
M「……それは……」
水銀燈の胸の中でうな垂れるMの顎を上げ自分の瞳をMの瞳に映させる。
水銀燈「女同士で先生と生徒でしょう? 別にこれがいけないと言うことではないわぁ、でも単なる憧れという感情なのかも知れないでしょう? 本当の好きがどれなのか、卒業するまでの宿題にしてあげるわぁ」
Mは水銀燈からゆっくりと離れると無言のまま去っていった。一人になった屋上で水銀燈は夕日を眺めているとMが走りながら下校していく。その姿を見ながら水銀燈は複雑な表情をした。



卒業式。
校門の傍で卒業生と達を見送っているとMの姿が視界に入った。いや無意識に探していたのかもしれない。校門の外で大学生だろうか、背の高い男性と愉しげに会話をしている。
胸の奥から何かがこみ上げてくる。その何かわからない昂ぶりに押され、心が収まる頃には職員室で無意識にプリントを破いては捨て破いては捨てを繰り返していた。
真紅「煩いのだわ、水銀燈」
水銀燈の肩に手をかけると乱暴に自分のほうへ振り向かせる。その瞬間水銀燈が我に返り自分の足元に散乱しているプリントを見て「なんなのよこれはぁ」と言うと真紅は頭を抱えながら大きくため息をついた。
真紅「そういえば、校門の傍でさっきNさんとその彼氏さん、それにMさんが3人で会話してたのだわ」
水銀燈「!?」
水銀燈は椅子が倒れるほど勢いよく立ち上がると、すぐさま職員室を飛び出し屋上へ向かった。
屋上へたどり着いたときには既にMの背中が見えている。その後姿を見ると急に目から涙が零れだした。
M「遅いです、先生」
Mは足音で水銀燈がきたことが解った。泣いていることなどまったく気付かず、あの宿題を解く。
M「私、先生のことが好きです……前と……いえ前よりずっと好きになりました」
告白と共に振り向くと、涙を流すも特に拭う仕草も無くただMの顔をじっと見つめる水銀燈。Mも水銀燈が涙を流しているのを見ても驚きもせず、じっと水銀燈の顔を見つめていた。
その場からゆっくりとお互い近づいて唇を重ねた。

女性「遅いです、先生」
ある映画館の前で一人の女性が目の前の先生と呼ばれた女性に頬を膨らませて怒った風に見せている。
先生「ごめんなさいねぇ、これでも真紅先生を上手に欺いてきたのよぉ……それと外では先生じゃないでしょう?」
女性「はいはい、そうですね」
女性の返事に先生は微笑むと、その微笑む顔を女性は見つめた。
先生「顔になにかついてるぅ?」
女性「先生の笑顔は天使みたい」
先生「お世辞を言っても何もでないわよぉ、それと先生じゃないわぁ……あ、ちょっとぉ、め―――」
先に女性は映画館に入っていくと先生も女性を追いかけて入っていった、ある晴れた平日。