ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 交通事故

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 ドンッと、俺はトラックに撥ねられ中を舞う。
 そして、一瞬後の衝撃。頭が割れるように痛い。
 目が、視線が紅い色に染まっていく。
 まだ、動く首を動かして俺は、あの人を探した。
 居た。道端に尻餅をついて唖然としているあの人の顔。
 あぁ、よかった。あの人は無事だ。よかった。
 なんで、泣いてるんですか……俺大丈夫だから。
 貴女は……先生は……泣き顔にあいません……
 大丈夫。死なない……俺に……は、まだやりたい事が……
 あれ? ……眠く……あぁ、先生……ちょっと眠ります……
 これだけ……早いと……明日……学校……遅……刻………しませ……ん………よ。
「馬鹿ねぇ。早すぎると夜にめぇさめちゃうわよぅ?」
 あは…………そう…………………か……………………
 やっ……ぱり………笑顔……が………………・・・・・・・・・・・




 空は、すがすがしく晴れ。雲ひとつ無い訳ではないがそれはそれで良い風景となっていた。
 まだ眠気がとれないのか、一つ欠伸をして伸びをする。
「ねむそうねぇ~?」
 と、後ろから声をかけられ振り向けば、我がクラスの副担任水銀燈先生。
 殆どの移動が、コルベットの水銀燈だが、以外に水銀灯の自宅から学園までの距離は近い。
 歩いて三十分程度のもので、たまに気分転換と言った感じに水銀燈は徒歩で出勤する事がある。
 どうやら、今日は、徒歩で出勤の様だ。
「あぁ、先生。おはようございます」
 と、また欠伸。少々眠いなと思う。
「不健康的ねぇ? お肌が荒れるわよぅ?」
 ふざけたようにそう言う水銀燈。
「俺は、男ですよ? 先生」
 そりゃー肌がガサガサになるのは、男も女も関係ないですけどさ~と、笑うと
 水銀燈も笑った。
「あぁ、そういえば。真紅からアナタにお話あるって言ってたわよぅ?」
「うげ……」
 四六時八中、この前の英語の試験だ。と、瞬時に思い当たる。
 そんな姿を見て水銀燈は、自業自得ねぇ~と笑っていた。


「だから、x=6 となって y=8 で、こうして……」
 数学の時間。蒼星石が、白いチョークで黒板に問題の解き方を講釈しながら書いていく。
 時々、黄色のチョークで分かりやすい解説などをつけて進んでいく。
 たまに、生徒から蒼星石の質問が入り、蒼星石はソレに丁寧に答えていく。
 欠伸。やっぱりまだ眠い。頬杖をつきながら、ノートをとる手を止めて窓から見える風景を眺める。
 春一番が吹き、芽吹いた木々が静かな音を立てている。
 平和だなぁ……と、のんきに考えながら。まーた、校長が変な事するんだろうなぁ……
 とも考えていた。
「ジュン君。外の風景が綺麗で見るのもいいけど、ノートとらないと試験辛くなるよ?」
 と、蒼星石に声をかけられ慌ててノートをとる。それを見ていたクラスメートたちが笑う。
 笑うなよ。と、ジュンも笑っていた。
 しばらく、ジュンがノートを取っているのを見ていた蒼星石だったが、もう大丈夫かな? と、黒板に書かれた文字を黒板消しで消す。
「さ、次は問七の解答だよ。いいかい? まず……」
 恙無く授業は進み、そして終わった。
 次の時間は、確かかなりーの化学だったなと思い出す。
 また、何か作る事になるのか? それとも、化学のビデオにかっこつけた映画鑑賞でもするのかな?
 この前見たのは、スパイ○ーマンだったな。

 帰り道。柔らかな風が吹く道を歩く。
 そういえば、今日の晩御飯の担当は俺だったなと、思い出し。
 冷蔵庫の中になにがはいっていたかな? と、考える。
「なぁに、難しい顔してるのぉ? 真紅にこってり絞られたからぁ?」
 と、朝と同じく後ろから声かけられてそちらを振り向けばやっぱり我がクラスの副担任水銀燈。
「いや、ソレもありますけどね? 今日、晩御飯作る当番なんですよ」
「へぇ~。アナタ料理できたのねぇ?」
「出来ますよ。人並みには」
 雑談しながら道を歩く二人。笑顔を浮かべながら色々と話している。
 先生は何で教師になったんです? 憧れの人のものまねよ。
 てか、先生何歳さ? 女に年齢は聞かない!
 他愛の無い雑談。他愛なくてただ楽しい。教師と生徒の会話。
 ふと、何かが近づく音がする。自動車。それも飛びっきりでかい。
 後ろを振り向けば、トラックがこちらに突っ込んでくる。
 運転手は、寝ていた。酒を飲んでなのかただの寝不足なのかはわからない。
 俺は、素早く力強く先生を横に押す。
「っ?!」
 そして、俺は空を舞う。
 真紫色の空が、綺麗だった。



「おーい。先生」
 窓から先生の姿が見えたので手を振ってみた。
「ちょっ!? アナタ! 危ないからさっさとひっこみなさぁい!!」
「うぃーす」
 先生に怒られて、俺はさっさと窓から身を引く。
 しばらくして先生が、病室に入ってくる。
「ほら、お土産」
「うげ、英語のプリント……数学もあるし……」
 結局、俺は無事だった。まぁ、右足は無くなってしまったが
 下半身不随とか植物人間とか死ななくてよかったと考えれば良い。
 目を覚ました俺が、最初に目にしたものは号泣する姉貴の姿と
 何処か幽霊の様な雰囲気をかもし出す水銀燈先生だった。
 まぁ色々一悶着あったが、今現在俺は健康そのものだ。
 リハビリがちょっと面倒だが……あと一ヶ月もすれば俺は、学校に行ける様になるだろうと医者が言っていた。
「林檎の皮むいてあげるわよぅ~」
「うへ、先生それ皮むくって言うかけずってない?」
「食べれれば同じよ」
 俺と先生は、笑っていた。