ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 蒼星石と女子高生2(書き散らし氏ver

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 私は、今恋をしている。しかし、それは叶わない夢だと分かっている。
だけど、この思いをとめる事は出来ない。この思いをあの人に言えたのなら
いまこの焦りに似た感情がどうにかなるだろうか? 悩む。
なやんでなやんでなやんで、その途中であの人の笑顔が浮かぶ。
もし、この事を告白したら、あの人はどんな表情をするだろうか?
もどかしい。胸が苦しい。考えすぎて頭が痛い。だから、やっぱり
私は……行動する事にした。思いは話さなければ分からない。
何をしたいのか、言わなきゃ理解されないのと同じ。だから、私は話す事にした。
明日、放課後。この事を話そう……そして、私は目を瞑り眠りにつく。
 黄昏色に染まる屋上。女子生徒と教師が一人。
「お話ってなんだい?」
 教師は、真剣な表情をした女子生徒に笑みを浮かべてそう微笑む。
「………」
 女子生徒は、教師を前にして無言ではあるが、言いたい事が喉に引っかかり言えず
女子生徒は何処か自分に対して苛立ちと不甲斐無さを覚えた。
それが、悔しかった。昨日言おうと決めたはずなのに、今の自分が情けなかった。
無償に、そう無償に涙が出た。

 女子生徒の涙を見て、ギョッとする教師。
慌てて、女子生徒に近づき大丈夫かい? 何か辛い事でもあったのかい? と、優しい言葉をかける。
その優しい言葉が、痛い。痛くて余計に涙が出てくる。
 無言で泣き続ける女子生徒。教師は、そんな女子生徒をそっと抱きしめた。
「蒼星石先生゛………」
「大丈夫だから………話してごらん?」
「でも゛……」
 言いよどむ女子生徒。蒼星石は、自分の胸で泣く女子生徒の頭をやさしく撫でる。
「私……私……」
「うん………慌てなくてもいいからね?」
 ぽんぽんと、あやす様に優しく女子生徒の背中を叩く蒼星石。
「私……先生の事が好きなんです」
「嬉しいなぁ」
 女子生徒の言葉の意味を蒼星石は、分かっていた。だけど、あえて蒼星石はそう言った。
自分を教師として好いてくれているんだね? と……
「違うんです……そう言う好きじゃないんです……」
「ん……恋愛対象として……だよね?」
 蒼星石の言葉に、はい。と涙声で答える女子生徒。スッと、蒼星石は女子生徒の両肩に手を置いて
目線を合わせるために少しばかりかがむ。泣いている女子生徒の顔が、其処にある。

「僕はね……教師なんだ。君はね……僕の生徒なんだよ」
「は゛い゛……それでもそれでも」
「同じ性別の人を好きになる。それは、異性を好きになるぐらい普通の事だよ。でも、やっぱり君は僕の生徒なんだ」
 遠まわしすぎる言葉。優しい蒼星石だから、女子生徒に遠まわしすぎる言葉をかける。
その優しさが何処か辛くて、女子生徒の瞳からはまたポロポロと涙が流れ出す。
「ごめんね……こんな僕で」
「……………」
 しばらくの間、屋上には静寂。
「ありがとうございました」
 蒼星石から、離れて女子生徒はそう言い頭を下げた。その表情は、何処か晴れ晴れとしていて
何処か吹っ切れたという表情をしている。
 蒼星石は、そんな女子生徒にどう声をかけていいものか分からなかった。
「大丈夫です。私は先生が好きです。それは変わりません。だから、大丈夫です」
「…………」
「私は、生徒として蒼星石先生を教師として大好きです」
「うん」
「でも、蒼星石先生を『蒼星石さん』として恋していた私が居た事を覚えていて欲しいです」
「わかったよ」
 二人は、笑顔を浮かべていた。
 女子生徒が、もう一度先生に抱きしめてもらっていいですか? と尋ねると、蒼星石は顔を赤くしながらも良いよと答えた。

 女子生徒が、蒼星石に抱きつき。蒼星石は、女子生徒を抱きしめた。
しばらくして、女子生徒は離れ「さようなら」と笑顔でそう言って屋上を後にする。
屋上には、蒼星石が一人取り残された。
 空を見上げれば、もう太陽は沈み満月が浮かぶ夜になっていた。
「明日も、晴れそうだ」
 蒼星石は、そう呟いて屋上を後にした。
 そんな放課後の女子生徒と一人の教師のお話。