ローゼンメイデンが教師だったら@Wiki 水銀燈保健体育1

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雨が教室の窓をシタシタと叩く。夏の雨特有の生暖かい空気と、昼食後の5限目という時間が、学校全体を気だるさと眠気で包む。唯一つの教室を除いて。
銀「今日は期末試験で出るところをやるから、しっかり覚えなさぁい」
昨日の予報では、今日一日は快晴のはずだった。グラウンドでサッカーをするという予定は、昼休みの時に突然振り出した雨によって中止となった。
体育館は元々女子がバレーボールの授業をしている。
そこで急遽、期末試験も近いということで、男子のみ保健の授業となった。
銀「じゃあ、教科書の84ページを読んでもらおうかしらぁ。A君、読んでぇ。ほら、立ちなさぁい」
昼休み時、雨が振りだした時、ここ2年5組の男子は小さくガッツポーズをした。
週一回の保健の時間が増えた。それは、学校が突然休みになることよりも喜ばしいことだった。男子生徒にとっては。
もしかしたら、雨雲を呼び寄せたのは彼らかもしれない。
A「人は、思春期に入ると…自我に目覚め…肉体的にも…それぞれ変化がおとづれる…」
去年から就任した、保健担当の水銀燈は、瞬く間に男子生徒を虜にした。
その思春期の男子学生には刺激の強すぎる容姿と、猫なで声による授業は、彼らにとって最も大事なものとなった。
例え風邪を引こうと、怪我をしようとその授業を休む生徒は誰一人としていなかった。
水銀燈の授業を休むことは、男子生徒の間では受験を放棄することよりも愚行であるとされていた。
順調に教科書を読んでいたAが、突然どもり始めた。



A「じょ、女子は、それまで男子と変わりの無かったち、ちぶ、ちぶ…」
教室の男子全員が、心の中でAを応戦する。だが、Aは耳まで真っ赤にするばかりで、続きを読むことができなかった。
銀「どうしたのぉ?読みなさぁい」
教壇で聞いていた水銀燈が、つかつかとAに歩み寄った。歩き方一つでさえ、妖艶だった。
水銀燈は、Aの教科書を覗き込むと、小さく鼻で笑った。
銀「こんなのも読めないのぉ?お馬鹿さぁん…。これは『ちぶさ』って読むのよぉ」
水銀灯はAに囁くように教えた。
水銀燈の口から『ちぶさ』という言葉が出た瞬間、男子全員が一瞬身を固くした。
銀「女子はそれまで男子と変わりの無かった『ちぶさ』が膨らみ始める…」
まったく読めなくなってしまったAの代わりに水銀燈が続きを読んだ。
男子の意識は、やや前屈みになっている水銀燈の胸に集中していた。
立っているAの視点からは、ちょうど・・・。
この時、教室の誰もがAになりたいと願った。
銀「ここまでねぇ。A君、もう座っていいわぁ。じゃあ次は、B君読みなさぁい」
B「は、はい…!!え、えぇと・・」
銀「立って読みなさいと言ったでしょう?」
水銀燈がやや凄みを効かせて言ったが、Bはなかなか立ち上がろうとしなかった。
いや、立ち上がれない事情がBにはあった。
B「せ、先生…座りながら読ませてください…」
銀「変な子ぉ」